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2017 03/20

斎藤佑樹「えっ・・・僕がWBC日本代表に選ばれた…!?」



1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:28:11.483 ID:D3zhSNf+0.net

1月

都内のホテルでは緊急会見が開かれていた

日本代表の監督である小久保を数百人の記者たちが取り囲む

記者「最後の招集が決まったんですか・・・!」

小久保「ええ、決まりました」

記者B「大谷選手の代役ですよね?日本人メジャーリーガーとかですか?」

小久保「いえ、国内の投手ですよ」

記者「大谷の代役に国内の投手って・・・」

小久保「日本ハム 斎藤佑樹選手です」

その投手の名を告げた瞬間、会場からは一斉に悲鳴が上がった



2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:28:30.784 ID:D3zhSNf+0.net

「斎藤!今シーズンこそ復活なるか!?」
「現役ラストチャンス」
「中継ぎ転向」

大学卒業以降、鳴かず飛ばずの成績が続いていた斎藤

高校野球時代「ハンカチ王子」と称され強豪をなぎ倒していき

甲子園決勝では田中に投げ勝ち、チームを優勝にへと導いた

斎藤「ハハ…中継ぎか…それも悪くないかな」

斎藤「2017年のシーズンもダメだったらクビかな…」

斎藤「……クソッ…こんなはずじゃなかった・・!!」

斎藤「今頃、僕は海を渡ってメジャーを代表する投手になっていた・・!」

斎藤「それなのに今はクビにならないように生きていくのが精一杯だ…」




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4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:29:21.666 ID:D3zhSNf+0.net

その時、斎藤の携帯の着信音が鳴った
急いで電話に出ると相手は黒木投手コーチだった。

斎藤「もしもし、斎藤ですけど…」

黒木「さ、斎藤か・・!?今どこにいるんだ・・!!」

電話越しでも黒木が息切れしているのがこちらに伝わってきた
余程、急いで電話をかけてきたことが分かる


6: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:29:46.905 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「え、っあの…これからツタヤに行こうと思ってました」

黒木「馬鹿野郎!!ツタヤなんか聞いてねぇ!!」

斎藤「なにがあったんですか?」

黒木「今年のWBC日本代表にお前が選ばれたんだよ!!」

斎藤「だぶりゅーびーしー…?」


11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:32:17.789 ID:D3zhSNf+0.net

カーンッ

パシッ

この日、日本代表に選出された選手たちが強化練習を行っていた

本戦に入る前に強化練習と練習試合が予定されている

ブルペンにはいつも以上に多くの記者が押しかけていた

権藤「良いピッチャーじゃない彼」

ズバンッ

強烈なストレートを捕手の小林に投げ込むのはソフトバンクの千賀


12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:32:44.007 ID:D3zhSNf+0.net

千賀「ふぅ…」

小久保「ええ、中継ぎで活躍してもらおうと考えています」

権藤「球威も申し分ないし、何よりフォークが使える」

シュルルッ

スパッン

その横では巨人のエース菅野が投げ込みを続けている

この日は変化球を主体に調整を行っていた

権藤「スライダーが抜群に良いわ、コントロールもあるし球数制限のあるWBCでは使えるはずよ」

記者「野手陣もすごいが投手陣も半端じゃないメンツだな」


18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:35:55.952 ID:D3zhSNf+0.net

記者B「ああ、メジャーリーガー組がいないとはいえ良いところまでは進みそうだな」

「それじゃ次ストレートいきまーす!!!!」

ブルペンの一番奥からひと際、大きな声が響き渡る

斎藤「ふっ・・・!!」

声の正体は最後の招集を受けた斎藤


スポンッ

130キロ半ばのストレートをバシバシと投げ込む


21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:37:22.791 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「よし・・・!良い球だ!」

スパンッ

斎藤「うーん!今のは指にかからなかったな」

斎藤「次こそ140キロ越えいきますよ!!」

捕手「いいから早く投げろ!!」

スパンッ

権藤「う~ん…」

斎藤(権藤のじっちゃんにアピールしないと)

斎藤の投球に一瞬、小久保と権藤が視線を向けた


23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:39:54.025 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「次スライダーいきまーす!!」

シュッ

捕手「わっ・・・!どこ投げてんだよ!!」

スライダーは大きく外れ捕手のミットを掠めた

斎藤「あ、すみません!!曲がりが大きすぎました!」

捕手(ただのくそボールだろ・・)

権藤「厳しいわ」

小久保「…彼の起用法はまだ決めていません」

権藤「球威もない、制球もない、武器となる変化球もない」

斎藤(よし・・!アピールは十分だ・・!)


25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:43:29.412 ID:D3zhSNf+0.net

権藤「はっきり言って彼を投げさせるのはリスクがありすぎる」

小久保「しかし、彼の力が必要になるときが必ずあるはずです」

権藤「ちょっと実戦形式で見てみたいわね」

小久保「実戦形式…ですか」

小久保「鈴木!」

鈴木「はい」

小久保はトスバッティングを行っていたカープの鈴木を呼んだ


27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:45:48.896 ID:D3zhSNf+0.net

小久保「悪いが今から打席に入ってくれないか?」

鈴木「良いっすよ!!神ってますから」

鈴木は快く小久保の要望を受け打席に入った

そして、マウンドには斎藤と権藤が立っている

記者「お、なんだ…?シートバッティングでも始めるのか?」

記者たちも一斉にグラウンドにへと集まった


28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:45:53.264 ID:YEWgbAKhd.net

これは名将


31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:46:14.372 ID:D3zhSNf+0.net

権藤「斎藤、今から鈴木相手に1打席投げてもらうわ」

斎藤「…」

斎藤の表情はどこか不満気だった

権藤「彼をアウトにすれば何でも良いわ、四球はカウントしないから」

斎藤「あの」

権藤「?」

斎藤「鈴木選手が物足りないです、筒香が良いです」

かつての甲子園優勝投手には途方もない自信が秘められている!


35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:49:38.966 ID:D3zhSNf+0.net

権藤「駄目よ」

斎藤「ええ・・!?」

権藤「時間の無駄だし、今のあなたじゃ鈴木も抑えられないと思うわ」

斎藤(ジジイが…)

鈴木「早く投げてきてくださいよー」

権藤「鈴木を抑えれたら考えるわ」

斎藤「分かりました…抑えて見せます」

権藤がマウンドから離れ斎藤ただ1人が残された

ロージンを手に取りポンポンっと手の甲と掌に弾ませた

帽子のツバに手を持っていきフゥ…と息を吐き捕手のミットにへと目線を走らせる

記者「今ブレイク中の鈴木と斎藤か…面白い対決だな…!」


39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:51:54.639 ID:D3zhSNf+0.net

審判「プレイ!」

斎藤は胸の前にグローブを持っていき投球モーションに入る

鈴木「…(ウズウズ)

シュッ

斎藤に右手からボールが放たれる

スパンッ

打席の鈴木は一瞬反応を見せたが手は出さなかった

審判「ストライク―!」

審判の右手が高々と上がる

斎藤「っし・・!ど真ん中ストレート決まった・・」

記者「今の何キロ?」


42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:53:00.766 ID:D3zhSNf+0.net

記者B「129キロ」

記者「遅すぎて手が出なかったんだろ」


鈴木(遅すぎてビックリした…しかも本人は全力で投げてるみたいだし)

鈴木(次同じ球来たら軽くレフトスタンドに運ぼっと)


斎藤は2球目もストレートを投げ込むつもりでいた

斎藤(何が神ってるだ…僕は甲子園優勝投手だぞ…!!)


46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:55:56.836 ID:D3zhSNf+0.net

ビシュッ

再び同じコースに同じ球種が投げ込まれる

鈴木「…!!」

カキンッ

斎藤「…!!!」

記者「おー、レフトスタンドに…さすが鈴木だな」

斎藤「ほ…ホームラン・・・・僕のストレートが簡単に打たれた…?」

鈴木「俺やっぱ神ってる神ってる…フフッ」

小久保「鈴木、急に悪かったな」

鈴木「全然良いっすよ…俺神ってますから」


48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:56:25.436 ID:D3zhSNf+0.net

鈴木は再び練習にへと戻った

記者たちも興味を失くしたかのようにグラウンドを離れる

マウンド上で四つん這いの体制になりうずくまる斎藤

スタスタ

権藤「分かった?これが今の実力よ」

斎藤「嘘だ…僕があんな若手に打たれるなんて…」

権藤「ここで明言しておくわ、貴方には代表投手の実力はないの」

斎藤「…!!!」

権藤「じゃあね」

権藤はそれだけを告げ斎藤のもとを離れていく


50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 11:57:07.912 ID:MwenumUu0.net

権藤がオカマにみえる


57: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:01:09.209 ID:D3zhSNf+0.net

鈴木「はーい」


投手と野手のミーティング会場に斎藤の姿はなかった

松井「あれ・・・斎藤さんは?」

石川「さぁ?」

平野「ヒヒッ、部屋で寝てるんじゃないの」




斎藤は宿泊施設の近くにある公園で1人投げ込みを行っている

パーンッ


64: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:03:14.220 ID:D3zhSNf+0.net

パコーンッ

斎藤「はぁ…はぁ…」

今朝の練習の悔しさが原動力となり何かに取り憑かれたかのようにひたすらと球を投げ込む

斎藤「なんで僕の球は打たれるんだぁ…クソッ・・・」

「ただ闇雲に投げ込みを続けても得られるものは少ないぞ」

不意に声をかけられ驚いた表情で振り返ると

そこには黒木投手コーチが立っていた


74: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:07:20.544 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「何しに来たんですか…」

黒木「今朝の練習の話を聞いてな、心配で見に来たんだ」

斎藤「余計なお世話ですよ」

不貞腐れている斎藤は黒木と目を合わせず再び投げ込みを始めようとした

パコン

黒木「…」

斎藤「どうせ、僕は代表の実力がないんですよ…!」


76: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:08:31.114 ID:D3zhSNf+0.net

黒木「そんなことはない」

斎藤「…もういいですよ」

黒木は斎藤の足元に転がっているボールを手で拾い上げた。

黒木「俺がお前の能力をかつての高校時代に引き戻してやる」

斎藤「・・・!?」

黒木「マッスルメモリーって知ってるか?」

斎藤「何ですかそれ」


78: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:09:03.618 ID:D3zhSNf+0.net

黒木「筋力トレーニングを長年続けていた者が怪我などで長期的にトレーニングを中止したとする」

斎藤「筋肉が減っていきますね」

黒木「ああ、しかしそういった者は再び筋力トレーニングを再開すれば元の状態に戻すのにそれほど時間を必要とすることはない」

黒木「かつての筋力を呼び戻す…」

黒木「これを一般的にマッスルメモリーと呼んでいる」


79: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:09:43.186 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「ゴクリ…

斎藤はただ黙って黒木の話に耳を傾けていた

黒木「そして、俺がお前に今から教えるのはピッチャーズメモリーだ」

斎藤「ピッチャーズメモリー…!?」


黒木「お前にはまだ高校野球時代の潜在能力が体の中に残っているはずだ」

黒木「それを何とか呼び戻し能力を全盛期に引き上げる」

斎藤「そ、そんなことができるんですか・・・」


80: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:10:11.536 ID:D3zhSNf+0.net

黒木「成功するかしないかはお前次第だ…本戦までにギリギリ間に合うかどうかだな」

斎藤「…」

黒木「しかし、このまま何もしなければお前は出番のまいまま終わる!」

黒木「それが嫌ならこのピッチャーメモリーを行うしか道はない!!」

黒木「どうする、斎藤?決めるのはお前だ」

斎藤は口元を緩めニヤッと笑みを浮かべた

黒木「何がおかしい?」

斎藤「フッ…僕やりますよ!自分に妥協はしたくないですからね…!」

こうして、斎藤と黒木コーチによる特訓が始まった。


84: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:12:57.044 ID:D3zhSNf+0.net

……



3月上旬

いよいよ本戦の日程が近づく

日本代表はこの日、阪神タイガースを相手に練習試合を行う

試合前に小久保監督は本日のスタメンを発表していた

小久保「先発は・・・・斎藤!」

斎藤「はい!」

この日、先発に選ばれたのは斎藤

権藤コーチは納得のいかない表情を浮かべていた


88: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:17:46.549 ID:D3zhSNf+0.net

試合開始3時間前

小久保監督のもとへ汗だくの斎藤と黒木コーチが駆け寄った

小久保「…さ、斎藤!なんだその全身の汚れは…!それに1週間も行方不明になって何があったんだ!」

黒木「すみません監督…私が彼の練習に付き合っていました」

小久保「…その汚れは練習の?」

黒木「ええ」

斎藤は1週間最後の追い込みをかけ風呂も入らずに過ごしていたため

強烈な体臭をまき散らしている

黒木「彼を…今日の練習試合の先発で起用して頂けませんか?」

黒木は頭を下げた

斎藤「コーチ…」

小久保は腕組をしたまま、顔を伏せしばらく考え込む

小久保「……精悍な顔つきになったな」

斎藤「え?」

小久保「斎藤、すぐに準備しろ。今日の先発はお前だ。」

斎藤「…は、はい!!!」


93: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:24:48.164 ID:D3zhSNf+0.net

実況「さぁ、本日はここ京セラドームで日本代表対阪神タイガースが行われます」

実況「阪神の先発はメッセンジャー!対する日本代表はなんと先発に斎藤を抜擢!」

解説「驚きましたよねぇ」

実況「ええ、それもそのはず斎藤は昨シーズン1軍で投げていません」

解説「逆に彼がどこまで通用するのかを見てみたい気もしますけどねえ」


菊池「よし、行くぞ!」

中田「ッシャァコラ」

稲葉「相手は長身のメッセンジャーだ、練習相手にはうってつけだ」

1回の表、日本代表はメッセンジャーの前に三者凡退を喫する

実況「3番青木は外角のストレートに手が出ず見逃し三振!メッセンジャー初回からエンジン全開です!」


95: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:28:43.250 ID:D3zhSNf+0.net

1回の裏、日本代表が守りに付く

斎藤はベンチからゆっくりとマウンドへ向かった

松田「斎藤ォ!!!どんどん打たせてイケェ!!!!」

菊池「俺たちが何でもさばいてやるよ」

マウンドの斎藤のもとへ小林が駆け寄る

小林「斎藤さん、サインはどうしますか?」

斎藤「君のリードに従う。サインを好きに出してくれ。」

小林「は、はい!」

阪神の1番は高山

高山「…(スッ」

斎藤「フッ、昨年の新人王か…相手にとって不足はないな」

審判「プレイッ」


97: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:33:30.616 ID:D3zhSNf+0.net

バックネット裏では黒木が試合の様子を見守っている

黒木「斎藤…この試合でお前の実力が試されるぞ…」

1球目を小林のミットめがけて投げ込んだ

スパンッ

審判「ストライクーッ!」

ど真ん中にストレートが決まった

斎藤「フゥ…」

観客「ストライクは入るじゃねーか斎藤!!アハハハハハッw」

黒木「戻った・・・・のか・・?」

球速は132キロと表示されている

斎藤(以前と変わらない気がする…あの特訓は成功したのか…?)

シュッ

2球目を投じた

ズバンッ

審判「ボールッ」

高山は一切反応せず見逃した

黒木「…くっ…あいつの能力を引き戻せなかったか…」


98: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:37:14.071 ID:D3zhSNf+0.net

実は練習試合の前日、最後の特訓が行われいた

黒木「斎藤…最後の1球だ!」

斎藤「はい!」

シュッ

黒木「…!!!」

スパァァァンッ

これまでの斎藤のストレートとは格段に違い

球威のあるストレートを最後に投げ込むことができた

黒木「さ、斎藤…!この球だ!!この球を投げれば抑えれるぞ!」

斎藤「今の…感覚は……あの時の……?」

黒木「身体が少しずつ思い出して来たんだろうな…あの時の事を」


ボスッ

審判「ボールッ!」

3球目は変化球が引っ掛かりワンバウンドとなった

権藤「やっぱり何も変化がなかったわね」

小久保「…」

稲葉(…以前より球威が増している気がする…)

斎藤「クソッ…ストライクが入らない…」


102: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:41:25.732 ID:D3zhSNf+0.net

シュッ

4球目はストレートがかろうじて外角に決まった

審判「ストライクーッ!」

実況「これでカウントは平行カウントに!」

解説「今のストレートは良かったですねぇ」

「139キロ」

黒木「球速が…上がってる…?」

小林(斎藤さん最後もストレートで押しましょう…)

斎藤は黙って小林のサインに頷いた

斎藤「…僕は……甲子園優勝投手だ…っ…!!!!」

ビシュッ

高山「…!!」

高山のインコースを斎藤のストレートが貫く

ズバンッ

小林のミットの乾いた音だけが球場内に鳴り響いた

観客が一瞬、遅れて大歓声を送った

審判「ストライクーッ!バッターアウト!!!」

1番高山を見逃し三振に抑えた

権藤「…!145キロ…!?」


103: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:43:42.135 ID:ikL7TQpfp.net

全盛期が高校時代止まりってのが何とも悲しい


107: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:44:49.419 ID:D3zhSNf+0.net

稲葉「今のは球速こそ140キロ台ですが…すさまじいノビでしたよ…」

松田「斎藤ォオオオオ!!!ナイスボオオオオーーール!!!!」

坂本「へぇ、やるじゃん」

斎藤「今の感覚…だ……高校時代の…」

観客「斎藤ーーー!!1人抑えただけで良い気になるなよー!!」

実況「最後のインコースのストレートは素晴らしいですね!」

解説「ええ、ノビもありましたしコースも抜群でした」

斎藤「へへっ…いける…僕はやっぱり日本のエースだ…!」


112: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:48:58.863 ID:D3zhSNf+0.net

試合は6対2で日本代表が敗れた

先発の斎藤は3回を投げて5失点

1番の高山を三振に抑えた後、ストレートを狙い打ちされ炎上

首脳陣の期待を裏切る結果となった

黒木「…ストレートの球威は取り戻せても他の変化球が今のままだ」

斎藤「…」

試合後、ベンチ裏で反省会を行っている2人

黒木「ストレートの球威は申し分ない。ただ、プロ相手にストレートだけで押し切るのは限界がある。」

黒木「どうしてもストレート以外に変化球が必要だ」

斎藤「球自体は悪くなかったんです…!本番になれば必ず抑えれますから!」

斎藤「今日は失点しましたけど練習試合ですし気にしても仕方ないですよ」

斎藤「僕は本番に強いですから!」

黒木(お前ってやつはどうしてそんなにポジティブなんだ…)


114: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:55:51.344 ID:D3zhSNf+0.net

権藤「1次ラウンドのキューバ戦は石川で決まりね」

小久保「分かりました」

稲葉「打線の方はまだ決めていませんが、ある程度構想は固めてます」

小久保「石川が5回ぐらいまで投げてくれればありがたいんですが」

権藤「大丈夫よ、制球も良いし」

稲葉「ただ、キューバ打線ですからね…石川といえども何が起きるかわかりませんよ」

1次ラウンド初戦のキューバ戦では石川の先発が決まった


斎藤「…」

斎藤はホテルのロビーで佇んでいた

そんな斎藤の前にバットを持った中田が現れた

中田「いつまでウジウジと落ち込んどんじゃ」


117: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 12:59:29.959 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「な、中田くん」

中田「お前みたいにウジウジしてるやつとイライラするんじゃ」

中田の頭を見ると湯気が立っていた

斎藤「もしかして…試合後も練習してたの?」

中田「当たり前じゃ、俺は実力が無いからのこうやって練習するしかないんじゃ」

斎藤「中田くんは実力があるから良いよ…」

中田「お前は何も努力せんからそのままなんじゃ」

中田「代表に選ばれたんやったらもう少し努力してみろや(ガムクチャ」

斎藤「……」

中田「まあ、お前の出番は無い思うけどな」

中田はそう言い残しその場を立ち去った

斎藤「…努力……」

斎藤は努力という言葉を一瞬頭に浮かべたがすぐに掻き消し

部屋に戻り中断していたテレビゲームを始めた


118: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:01:04.425 ID:y78YySwfx.net

中田は日ハムの後輩だしそんなしゃべり方じゃないだろww


123: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:06:09.292 ID:D3zhSNf+0.net

WBC開幕

プールBの初戦でキューバと激突する日本代表

試合前で既に大勢の観客が押し寄せていた

小久保「今日の声出しは…」

斎藤「はい!!僕やります!!!」

鈴木「斎藤さん元気だなぁw」

小久保「よし、じゃあ斎藤声出しいけ!」

斎藤「敵はキューバだけど僕たちなら必ず勝つことができる!!」

斎藤「勝つ!勝つ勝つ勝つ!絶対勝つぞーーーー!!!」

一同「オオオオオオオオオオオオオ!!!」

斎藤の声出しと共にメンバーがそれぞれの守備位置に付いた

攻撃はキューバからだ

実況「いよいよ始まりましたWBC!初戦の相手は強豪キューバ!」


125: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:09:48.248 ID:D3zhSNf+0.net

石川が投球練習を行う

キューバの1番はセンターのサントス

打席の中で走りながら打つ「走り打ち」を得意とする

足も速いため出塁させては非常に厄介な存在となる

審判「プレイッ!」

サントス「…」

左打席に入るサントス

小林(まずは1球目スライダーから入りましょう)

石川「…(コクッ」

シュッ

シュルルルルッ

パンッ

審判「ストライクッ!」

実況「初球スライダーでストライクを取りました!」

斎藤(早く打たれて出番来ないかな)


126: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:13:58.733 ID:D3zhSNf+0.net

松田「ナァイスだぁ!!いいぞおお!!!」

サントス(スライダーか…)

2球目

素早いテンポで投げ込む

シュッ

サントス「…」

コンッ

高めのストレートを打席内で走り出しながら打った

稲葉「…打った…いや当てただけか…!」

打球に勢いはなくサード松田の前に転がっていく

松田「俺に任せろおおおおおおおおおおーーー!!!必ずアウトにする!!!ああああ!!!」

松田が捕球し投げようとしたころには既にサントスは1塁ベースを駆け抜けていた

実況「あああーーーっと!!1番サントス出塁しましたあああ!」


127: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:17:03.113 ID:D3zhSNf+0.net

稲葉「くっ…やはり俊足ですね…」

権藤「1人出塁させたところで動揺する石川じゃないわ」

石川(しまった…いきなり俊足のランナーを…)

2番に指名打者のデルガド

ズバンッ

審判「ボールッ」

デルガドへの初球はボール

外角低めの良い位置に決まったがストライクとはならなかった

小林(今のコースを取ってくれないか…厳しいな)

再び際どいコースを変化球で攻めるが審判からストライクコールが聞こえることはなかった


129: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:23:11.754 ID:D3zhSNf+0.net

1塁ベース上のサントスがじりじりとリードを取る

中田「チッ…チョロチョロすんなやぁ」

シュッ

パンッ

審判「ストライク!!」

実況「さぁ、スリーボールからツーストライクまで持っていきました」

解説「ここが石川選手の良いところですよねぇ…簡単に四球は出しませんよ」

石川「…」

斎藤「石川さんもうへばってますよ!監督!」

居ても立っても居られなくなった斎藤が監督に近寄った

小久保「まだ1回だ、落ち着け」

斎藤「でも、もう制球も乱れてますし!!」

斎藤「いつでも僕はブルペンで準備できますよ!」


130: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:26:09.997 ID:D3zhSNf+0.net

小久保「駄目だ、お前は今日登板の予定はない」

斎藤「くっ・・・!」


シュッ

デルガド「…!ストレート…」

カンッ

ストレートを引っ掛けた

打球はショート坂本が捕球しすぐさまセカンドへ

セカンド菊池が受け取り素早く1塁へ転送

鮮やかなダブルプレーが決まった

審判「アウト!!」

実況「ここでダブルプレー!!!さすが石川です!」

解説「打たせて取る…素晴らしいですねぇ」

稲葉「よ、よし・・!これで2アウトランナー無しだ」

権藤「フフッ」


132: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:29:48.370 ID:D3zhSNf+0.net

その後も石川は3回まで無失点に抑え順調な立ち上がりを見せた

そして、日本は4回の裏に1番山田のソロホームランで先制点を挙げた

山田「うわ、めっちゃ飛んだ」

先制のホームを踏みベンチ前ではナインに手厚い祝福を受けた

中田「よっしゃぁ!!よう打ったァ!!」

菊池「ナイスバッティング!」

坂本「フンッ、俺の方が飛ばすけどね」

斎藤「山田!よくやった!お前の先制点は必ず僕が守り抜く!」

山田「斎藤さんどうせ出番ないでしょ」

斎藤「…」


134: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:32:32.740 ID:D3zhSNf+0.net

先制点を取った直後の回

石川がキューバ打線に捕まった

四球を滅多に出すことのない石川が先頭打者に四球を与えた

1次ラウンドでは球数が65球と制限されており

石川の投球数も5回表で50球に到達している

小林(1番のサントスを四球で出塁させたか…警戒しないと)

小久保「50球…ですか」

権藤「ブルペンにはもう平野と千賀を準備させてるわよ」


135: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:36:53.050 ID:D3zhSNf+0.net

続く2番デルガドが石川の初球を捉えセンター前に運ぶ

実況「これで1,2番が出塁!ノーアウトランナー1、2塁のピンチです!」

解説「厳しいコースを突こうとしてストレートを狙われましたねぇ」

実況「球数も50球を超えてますからそろそろブルペンも慌ただしくなっているはずです!」

3番のマンドゥレイは第1打席でレフトへの大飛球を放っている

その記憶が鮮明に石川の脳裏に残っていた

石川(厳しいコースに投げないと…簡単にスタンドまで持っていかれる…)


136: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:39:31.925 ID:D3zhSNf+0.net

監督「この打者次第で降板させましょう」

権藤「抑えようが抑えまいがこの打者で変えた方がいいわ」

プルルルルッ

マネージャー「ブルペンから電話です」

権藤「誰からよ」

権藤が怪訝な表情を浮かべ電話に出た

斎藤「お疲れっす!斎藤です!」

権藤「…!?貴方がなんでブルペンにいるのよ…!」

パッとブルペンの映像を見ると手を大きく振っている斎藤が映し出されていた

小久保「ベンチが静かになったと思ったら…」

権藤「斎藤!!なに勝手なことしてんのよ!!」


137: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:44:31.382 ID:D3zhSNf+0.net

則本「良いんですかそれ・・」

斎藤「いいよいいよ!さっ、君たちはどいたどいた!」

斎藤「もうベンチで座って見てていいよ!後は僕が投げるし!」

千賀「はぁ…」

斎藤「ってことで権藤さん!お願いします!」

ガチャッ

ツーツー

電話は一方的に切れた

権藤「斎藤~ォ!!!勝手な真似して!!!」

小久保「1度試してみてはどうですか」

権藤「こんなピンチな状況であんな奴出せるわけないでしょうが!!」


138: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:48:09.943 ID:D3zhSNf+0.net

石川は3番マンドゥレイをキャッチャーフライに仕留めた

しかし、この時点で既に60球に到達

ベンチから小久保監督と権藤コーチが出てきた

実況「ああっと…ここで4番アヤラを迎えたところで投手交代です」

解説「千賀投手ですかねぇ」

マウンドには内野手たちが集まる

松田「よくここまで投げた!!大丈夫だ必ず無失点で切り抜ける!」

山田「ナイスピッチングっすよ」

石川「ああ…すまない…」

菊池「次のピッチャー誰なんだろうな」

「ピッチャー石川に代わりまして…」

ざわざわ

「斎藤…斎藤……」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」


141: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:58:26.020 ID:jeOTl9BTr.net

コロコロに連載しよう


142: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 13:58:39.334 ID:D3zhSNf+0.net

観客「まさか斎藤出すなんて…」

観客「小久保ー!!!お前どういうつもりなんだよーー!!!」

子供「斎藤や!」

子供B「斎藤って?」

子供「クソピッチャーやで!いつまで経ってもクビにならんのが不思議やわ!」


小久保「斎藤、躱そうと思わず思いっきりいけよ」

権藤「もう何も言うことないわ、監督が決めたことだし」

斎藤「はい!任せてください!」

ベンチからマウンドまで全力疾走で駆け出す斎藤

実況「キャッチャ―の小林からボールを受け取り投球練習を始めます」

解説「この継投大丈夫なんですかねぇ」


144: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:01:23.838 ID:D3zhSNf+0.net

シュッ

シュッ

投球練習をしている斎藤のもとへ中田がゆっくりと近づく

中田「おい斎藤…ワレ腑抜けた投球しとったら容赦せんぞ(クチャクチャ」

斎藤「任せてよ中田くん、必ず抑えるさ」

実況「さぁ、投球練習を終え4番アヤラを迎え討ちます」

解説「1アウト1、2塁ですからねぇ…ゲッツーか三振が欲しいですね」

斎藤「いきなりキューバの4番…(ゾクゾクッ」

斎藤「興奮してきた…」


145: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:05:05.179 ID:D3zhSNf+0.net

アヤラ(サイトウ…初めて聞く名前ダナ)

アヤラが打席に入りゆっくりとバットを立てた

斎藤「…ふんっ!!」

ビシュッ

パンッ

初球は大きく高めに外れた

審判「ボールッ」

観客「なんだよそのクソボール!!いい加減にしろー!!!」


146: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:08:50.884 ID:D3zhSNf+0.net

2球目もコースを外れボール判定

実況「斎藤ストライクが入りません!!」

斎藤「…」

権藤「ったく、だから出したくなかったのよ」

小久保「…」

稲葉「ストライクが入らないとなると厳しいな…」

アヤラ(コントロール悪すぎダロ…振らなくて良さそうダナ)

斎藤「…舐めんなよ」

斎藤の目つきが変わる

セットポジションから素早く投球モーションに入り投げ込む

ビシュッ

糸を引いたかのようにストレートがミットにへと吸い込まれていく

アヤラ「…!」


147: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:10:52.969 ID:D3zhSNf+0.net

高めのストレートだったがあまりの球威にアヤラは思わず手を出す

カーンッ

打球は高く上がった

実況「打ち…上げたぁっ!!!平凡なセカンドフライです!」

セカンドの菊池が余裕を持ってキャッチする

インフィールドフライが宣告され2アウトとなった

青木「よし…これで2アウトだ…!」

中田「おう、ナイスボールじゃ!」

斎藤「へへっ…そんなもんじゃ僕の球は飛ばないよ」


148: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:11:29.451 ID:CFIBuHtM0.net

アカン


149: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:13:45.146 ID:4C9LNpTHa.net

中田のキャラはなんなんだよ


150: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:18:09.600 ID:D3zhSNf+0.net

実況「アヤラを抑え2アウト!しかし次はデスパイネ!」

デスパイネ「ストレートいいねぇ~」

解説「日本投手には慣れてますからね、要注意ですよ」

斎藤「次はデスパイネか…こっちのが抑えがいがありそうだ!」

小林(最初の打席でもツーベースを打っている…慎重に攻めていきましょう)

斎藤「せいやっ・・!」

ビシュッ

デスパイネ「…!」

ズバンッ

審判「ストライクーッ!!!」

実況「さっきとはうって代わってストライク先行です!」


151: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:21:50.269 ID:D3zhSNf+0.net

デスパイネ(今のデ147キロ…それ以上に感じる…)

斎藤「へへっ…振らなきゃ当たらないよ」

キューバ戦の試合をテレビで観戦している黒木

黒木「ストレートは本当に威力が戻ってる…制球も徐々にだが…」

坂本「いいぞ斎藤!」

権藤「あんなストレートがあったなんて…」

稲葉「前回の練習試合よりも球威が増してますよ!」

斎藤「さぁ、小林…どんどんサインを出してくれよ」

小林のサインはスライダー

斎藤(スライダー…まだあの球は投げられない…)

斎藤は首を横に振った

小林(…ストレートで)

斎藤「…(コクッ」

ビシュッ


152: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:25:45.493 ID:D3zhSNf+0.net

デスパイネ「…!!」

斎藤「よし、振り遅れだ…!!」

デスパイネ「なんてね」

カキーンッ

小林「…!!」

斎藤「あっ」

ストレートを狙い打ちしたデスパイネ

強烈な打球が斎藤の股間を抜けていく

実況「抜け・・・」

パァンッ

誰もがセンター前へ抜けたと思われた打球をセカンド菊池が横っ飛び

グラブで打球をわざと弾きセカンド坂本へトスした

坂本はトスされたボールを捕球しベースを踏む

審判「アウットオオオオオ!!!!!」

観客「オオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

菊池「っし…」

斎藤「き、キクチ!!」

菊池「斎藤…お前のバックには俺たちがいるんだから心配せず投げろよ」

実況「セカンド菊池のスーパ―プレイで3アウトチェンジ!何とかピンチを脱しました!!」


156: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:49:01.304 ID:Xm+fXIHP0.net

さすきく


157: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 14:55:34.504 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤の見事な火消しにより日本代表は勢いを取り戻し

試合は終わってみれば6対2と日本代表がキューバに快勝

斎藤は2回を投げ見事無失点に抑えた

実況「試合終了!!日本代表初戦を見事勝利で飾りました!」

解説「リリーフの斎藤選手の活躍が大きかったですねぇ」

実況「ええ、あれがなければ失点していたでしょうね!」

ベンチ前でナインを出迎えるコーチ陣

斎藤「お疲れ!!!みんなよくやった!」

ひと際大きな声で野手たちを出迎える斎藤

青木「斎藤くん、ナイスピッチングだったな」

斎藤「青木さん…ありがとうございます!それよりもう少し打ってくださいね」

青木「・・・・」


160: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 15:02:09.933 ID:D3zhSNf+0.net

次の相手のオーストラリアも先発菅野が見事なピッチングを見せた

斎藤は第2先発として登板し3回を無失点に切り抜けた

首脳陣の評価も180度変わる

既に斎藤は第2次ラウンド初戦の先発候補としても名が挙がっている

しかし、そんな斎藤にある異変が起きていた

ズキッ

斎藤「っ…」

筒香「どうしたんですか?」

それは1次ラウンド次戦の中国戦のミーティングを行っていた時だった

椅子に座っていた斎藤は何度も右肩を摩る素振りを見せた

斎藤「何でもないよ…肩が痒くて」

筒香「それなら良いですけど」

斎藤(右肩が昨日の試合からずっと痛む…どうしたんだろう・・)


161: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 15:08:57.815 ID:D3zhSNf+0.net

……



黒木「なに?右肩が痛む」

斎藤「はい…昨日のオーストラリア戦を投げ終えてからずっと」

黒木「…ストレートの負担が来ているのかもしれん」

斎藤「え?」

黒木「そもそも、特訓を含めてお前はこれまで投げ過ぎだ」

黒木「恐らく明日の中国戦も途中でお前の出番来るはずだ」

斎藤「登板の機会があればいつでも投げますよ!痛みだって耐えれそうですし」

黒木「馬鹿野郎!もしそのまま右肩をつぶしたらどうするんだ!」

斎藤「…」

黒木「今の状態を2017のシーズンまで残さなきゃならないんだ」

黒木「いやこれから何十年も先のことを見据えるとなると…」


162: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 15:11:41.440 ID:D3zhSNf+0.net

黒木「間に合うかは分からんが…」

斎藤「はい」

黒木「1つ新球を覚えてみるか」

斎藤「し、新球…!?」

黒木「ああ、今のお前には全盛期のストレートしか持ち球がない」

斎藤「全盛期のストレートって呼び方やめてください。チャンピオンストレートですよ」

黒木「なんでもいい!とにかく後のカーブとスライダーはハッキリ言って使い物にならん」

黒木「ここで1つ新球を覚えるべきだ…それに肩に負担の少ないやつだ」

斎藤「2次ラウンドまでには間に合うんですか…」

黒木「ピッチャーズメモリーに成功したお前なら間に合う可能性は高い」


166: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:29:27.745 ID:D3zhSNf+0.net

黒木「これからお前に習得してもらう球はチェンジアップだ」

斎藤「チェンジアップ…!」

黒木「あの球威のあるストレートを活かすには緩急の効いた球が必要だ」

黒木「そこで比較的負担も少ないチェンジアップを選んだ」

斎藤「なるほど…さすが黒木コーチ!早速やりましょう!」

黒木「ああ、だが誰か打席に立って練習した方が良いが…」

スタスタッ

中田「斎藤…なにコソコソとしとんじゃ」

青木「黒木さん、僕たちで良ければ協力しますよ」

斎藤「中田くんに…青木さん…!!?」


168: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:31:54.892 ID:D3zhSNf+0.net

黒木「良いのか…?練習もあるだろうに」

青木「彼の活躍を見て手伝いたくなったんです」

中田「お前ぶつけたらしばき回すぞ」

斎藤「こわいよ中田くん…」

黒木「すまんな、君たちに手伝ってもらえると良い練習になる」

青木「早速始めましょう」

青木「彼がこの大会のキーマンになることは間違いないですから」

斎藤「キーマンどころか、エースですよ!」

中田「調子乗んなや万年2軍が(ガムクチャ」


170: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:36:37.766 ID:D3zhSNf+0.net

シュッ

黒木「ダメだ、制球が全く定まってないぞ」

斎藤「難しいんですよ…遅い球投げるの…」

青木「腕の振りもほぼストレートと同じようにしなきゃな」

中田「ストライク入らんかったら始まらんやろ」

斎藤「クソッ…絶対この球をマスターしてやる…」

4人による斎藤新球特訓は明け方まで続いた

……



実況「日本代表!中国も下し全勝で第2次ラウンドへ駒を進めました!」

解説「今日は千賀君が素晴らしいピッチングでしたねぇ」

実況「ええ、千賀はここまで全試合に登板して全て無失点ですから!」

この中国戦で斎藤の出番はなかった


171: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:46:05.405 ID:D3zhSNf+0.net

稲葉「えー、2次ラウンドの初戦のオランダは見ての通り強力打線だ」

稲葉「投手陣には何とか最少失点で抑えてもらいたい」

権藤「相手の投手力を考えるとこちらも全く点が取れないという訳ではないわ」

小久保「打ち合いは避けられん」

斎藤「先発は誰なんですか!?」

菊池「またお前は…」

権藤「千賀よ」

斎藤「えっ…あの坊主頭が…」


173: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:49:42.292 ID:RUMfNDIw0.net

斎藤がんばってくれええ
せめてここだけでも輝いてくれ


174: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:51:00.227 ID:D3zhSNf+0.net

小久保「千賀、頼んだぞ」

千賀「はい」

稲葉「ミーティングは以上だ。今日はもうゆっくり休んでくれ。」


松井「バレンティンを中心に5割打者が3人もいますからねー」

平野「ヒヒッ、えげつない打線だよ」

千賀「俺が抑えますから関係ないっすよ」

斎藤「ったく、千賀が先発かよ」

千賀「斎藤さん…ハッキリ言って俺はあんたの実力認めてませんから」

斎藤「な、なんだと…!?」

斎藤は今にも飛びかかりそうになった


176: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:54:15.388 ID:D3zhSNf+0.net

近くにいた小林が斎藤を制止した

小林「お、落ち着いて…!斎藤さん!」

斎藤「うるさい小林!どいてろ!」

中田「なんや面白そうやんけ(ニヤッ」

千賀「ここまで無失点に抑えてますけど、あんなのマグレですよ」

斎藤「お前ェ…言いたい放題言いやがって」

千賀「大したピッチングしてないのになぜか自信だけは満ち溢れている」

千賀「反吐が出ますよ」

千賀は吐き捨てるように言い放った

斎藤「せ、千賀ァ~~~!!僕は甲子園優勝投手だぞ!」

千賀「いつまで過去の栄光にすがってるんですか?プロでは全く通用してないのに」

その一言が斎藤の怒りを頂点にまでもっていかせた


177: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 16:58:12.753 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「ぶっころ…すっ・・・・・!!!!!」

斎藤が右ストレートを思いっきり千賀に放とうとする

中田「やれややれ!!」

パァンンッ

千賀は左掌で斎藤の右ストレートを受け止めた

ギリギリッ

斎藤は右拳を押し込もうとするがビクともしない

斎藤「くそっ・・・」

千賀「すぐカッとなって暴力ですか…あんた終わってますね」

小林「ダメですよ!」

小林が遅れて斎藤を千賀から引き離した


180: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:01:40.432 ID:D3zhSNf+0.net

稲葉「お、おい!お前たち何をしているんだ!」

斎藤「…」

千賀「…」

2人は睨み合ったままその場を動こうとしない

千賀「とにかく明日は俺が0に抑えます。あんたに出番は回しませんから。」

斎藤「…オランダ打線だぞ」

千賀「敵がどこだろうと関係ない、俺は俺のピッチングをするだけです」

菊池「ヒュー、かっこいい」

中田「チッ…これで終わりとかつまらんわ」

稲葉「早く明日の準備をしろ!いいな!」

斎藤「…(ギリッ」

斎藤は悔しさのあまり下唇を噛んだ


184: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:06:41.046 ID:D3zhSNf+0.net

オランダ戦

実況「ここ東京では本日第2次ラウンドが行われます」

実況「日本代表対オランダ代表です!」

実況「日本の先発は千賀、対するオランダはバンデンハークです」

1回の表日本代表の攻撃

「1番…指名打者山田…」

打席にはキューバ戦以降不調の山田が打席に向かう

バンデンハーク「…」

捕手リカルドのサインに頷き第1球を投じた

パンッ

152キロの速球がミットに吸い込まれた

審判「ストライクーーーーッ!」

実況「素晴らしい球です…これには手が出ません!」


185: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:09:27.768 ID:D3zhSNf+0.net

5球目のナックルカーブをひっかけサードゴロに倒れる山田

解説「このナックルカーブが非常に厄介ですね」

実況「ええ、奪三振能力が元々高い投手です」

稲葉「やはりバンデンハークから点を取るのは厳しいかもしれませんね…」

権藤「早めに下せば中継ぎからなら打てるわよ」

しかし、2番菊池と3番青木はあっさりと凡退に終わった

1回の裏オランダの攻撃を迎える

小久保「千賀、頼んだぞ」

千賀は無言で頷き小走りでマウンドへ向かった


186: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:13:19.884 ID:D3zhSNf+0.net

1番ショートのシモンズが打席に入る

シモンズ「…」

実況「メジャーリーガーの中でも守備力の高さが5本の指入るシモンズ!」

実況「一体どんなバッティングを見せてくれるのでしょうか!」

解説「彼も足がありますから要注意ですねぇ」

小林(いきなり150キロのストレートを見せつけましょう)

千賀はサインに頷き投球モーションに入る

ビシュッ

シモンズ「…ッシ!」

カァーンッ!!

千賀「…!」

千賀の初球を捉え左中間を破った


187: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:17:01.930 ID:D3zhSNf+0.net

シモンズは加速し一気に2塁まで到達した

審判「セーフッ」

実況「千賀!いきなりストレートを捉えられノーアウトランナー2塁!」

解説「あの早いストレートを簡単にはじき返しましたねぇ」

斎藤「へっ・・なんだよあいついきなり打たれてるじゃないか」

小林(簡単に運ばれた…いきなりストレートは危険だったか・・・)

2番センターのプロファーが打席に入る

実況「2番プロファーも今大会ここまで打率5割!」

マウンドの千賀は慌てる素振りは見せず既に小林のサインを見ている


188: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:20:03.403 ID:D3zhSNf+0.net

千賀「…」

ビシュッ

ズバンッ

審判「ストライクッ!!」

真ん中高めに152キロのストレートが決まる

稲葉「よし、いい球だ・・・!」

斎藤「マグレですよあんなの」

実況「高めでしたがプロファ―手が出ませんでした!」

プロファ―(球威があるナ…)

千賀「…ッシ!」

ビシュッ

再び真ん中高めにストレートが

プロファ―「同じ球だと…!?舐めやがって…!」

ズバンッ

プロファ―のバットは空を切る

審判「ストライクーーーッ!!」

実況「今度は153キロのストレートで空振りを奪った!!」

斎藤「あいつあんなストレートを…」


189: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:23:16.010 ID:D3zhSNf+0.net

小林(よし・・ここでフォークを使いましょう)

千賀は静かに頷きセットポジションに

ビシュッ

ククッ

プロファ―「…っ!」

審判「ボール!」

実況「フォークボールですがプロファ―さすがに手を出しません!」

解説「少し手前で落ちましたねぇ」

小林(もう1球・・・)

千賀(フォークだ)

ビシュッ

ククッ

プロファ―「…!!」

スパァンッ

落差の大きいフォークに思わず手が出るプロファ―

審判「ストライク―――!!バッターアウッ!!」

観客「オオオオオオアアアアアアアアアアアアアア!!」

実況「千賀!伝家の宝刀フォークで強打者プロファーを三振に切りました!」

権藤「さすがだわ」

斎藤「…(ギリリッ」


190: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 17:28:49.623 ID:D3zhSNf+0.net

3番ボガーツもフォークで三振に取る

実況「千賀!ランナーを2塁に背負ってから2者連続三振を奪いました!」

権藤「千賀にはこれがあるのよ」

小久保「ええ、ピンチでも簡単に点は取らせません」

千賀の活躍を目の当たりにして思わずベンチから身を乗り出す斎藤

中田「よっしゃ、ええぞ千賀!」

菊池「たまにはこっちにもボール飛ばせよなー」

千賀「…」

実況「さぁここで4番バレンティンを迎えます!」

バレンティン「絶対に打つ…あのストレート打つ…絶対…ウツ…」

バレンティンがゆっくりと右打席に入る


196: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:03:47.614 ID:BX218mvA0.net

権藤オカマやん


201: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:13:55.604 ID:D3zhSNf+0.net

小林(バレンティンはここまで4本のホームランを打ってる)

小林(まともにストライク勝負するのは危険だ・・)

小林はサインを出す

しかし、千賀は首を横に振った

小林「…!」

千賀(ストレートでいかせてください)

ビシュッ

バレンティン「高め…!!ウツ!!!」

ズバンッ

審判「ストライクーーー!!」

バレンティンのスイングは明らかに振り遅れていた

観客「おおおお!!すげぇ!!さっきから千賀のストレートにかすらねぇぞ!」

バレンティン「ヒュー、早いネェ」

小林(次はフォーク)

千賀(ストレート)

小林「…また…!?」

ビシュッ

ズバンッ

バレンティン「…クッ…」

2球目のアウトコースストレートにもタイミングが合わないバレンティン

テンポよく2ストライクまで追い込む


205: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:19:32.399 ID:D3zhSNf+0.net

バレンティン(こいつ…俺にストレートしか投げない気か…?」

小林(次こそはフォークを…)

千賀は首を振る

千賀(ここでバレンティンに圧倒的力を見せつけておきたいんです)

千賀(ストレートなら必ず空振りを取れる)

ビシュッ

パァンッ

審判「ボール!」

実況「千賀、これは力が入ったかボールが低めに外れました」

解説「しかしここまでほとんどストレートですねぇ」


206: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:22:42.758 ID:L7P6ThNs0.net

中田と平野のキャラに草
権藤はメジャーの海堂女監督に変換してるわ


208: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:24:28.820 ID:D3zhSNf+0.net

権藤「斎藤、よく見ておきなさい」

斎藤「あ?」

権藤「あれが千賀のピッチングスタイルよ」

斎藤「・・・」

千賀は投球モーションに入り渾身のストレートを投げ込む

ビシュッ

うねりを上げたストレートが小林のミットまで走り

バレンティン「…ワオッ!」

ズバンッッ!!

小林のミットがまるで破裂したかのような音が響き渡る

実況「さ、三振ですーーー!!!千賀なんと三者連続三振でピンチを切り抜けました!」

千賀「ッシャァ!」

千賀はマウンドで小さくガッツポーズ

その様子を見ていたバレンティンが睨み付ける

千賀も臆することなく仁王立ちでバレンティンを見下ろす

バレンティン(アイツのストレート…絶対にウツ……腹が立つゼ)


211: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:30:57.824 ID:D3zhSNf+0.net

中田「ナイスじゃ千賀ァ」

菊池「ったくお前俺らのとこにボール飛ばせよなぁ」

坂本「暇で仕方なかったよ」

千賀「前には飛ばさせませんから…」

斎藤「…」

千賀は斎藤に視線を向けたすぐに外しベンチにへと座った

斎藤(チッ、嫌な奴だ)

稲葉「よし!早いとこ点を取って千賀を援護してやろう!」

一同「オオオオッ!!」


2回の表、先頭の筒香が四球で出塁

バンデンハーク(警戒しすぎタ・・・)

「5番…ファースト中田」

日本代表の鉄砲玉中田が満を持して打席に入る

斎藤「中田くん完全にヤクザだなぁ…」

中田「ッシャ…!俺があいつの球粉砕したるわ・・・」


216: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:37:16.097 ID:D3zhSNf+0.net

バンデンハーク(中田はパワーバッターだ…筒香の次に警戒してイル)

中田「さっさと投げろやァ・・」

稲葉「フッ、中田のやつ気合十分だな」

実況「打席の中田!中々ボールを投げないバンデンハークに苛立っているようですね!」

シュッ

中田「…っの!!!」

スパァンッ

外角のボール球に手を出しバットは空を切った

審判「ストライクーーーーッ!」

斎藤「中田ァ!!なにしてんだーーー!!クソボールだよ!!!」

中田「あいつ・・やかましいんじゃ(ガムクチャァ」


219: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:41:04.170 ID:tH3E3HXCa.net

中田ってそんなにガム噛まないだろ


221: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:43:06.408 ID:D3zhSNf+0.net

稲葉「斎藤、あいつはな人一倍努力をする男だ」

斎藤(そういえばそんな話してたな…)

稲葉「チャンスになれば必ず何かしてくれるはずだ」


ビシュッ

ククッ

審判「ボールッ!!」

実況「中田!ここは変化球のボール球には手を出しませんでした」

中田「ナックルカーブかぁ…もっと投げて来いやァ!」

バンデンハーク(何を待っているンダ・・)

リカルド(もう1球同じ球)

シュッ

中田「…はっ…その球待ってたんじゃ…!!!」

カキーーーンッ!!!!

バンデンハーク「…!?」

バンデンハークのナックルカーブを捉えた中田

打球はグングンと伸びていく


222: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:46:06.479 ID:D3zhSNf+0.net

稲葉「…!!」

実況「中田の打球は…レフトへ!!!レフトへッ…!!!!!」

綺麗な放物線を描いた打球はレフトスタンドにへと吸い込まれた

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

一斉に観客の大歓声が鳴り響いた

中田は笑みを浮かべポーンッとバットを高く放り投げ1塁へ駆け出した

菊池「さすが…!」

小林「あのナックルカーブをレフトスタンドまで運ぶなんて!」

斎藤「良いぞー!!鉄砲玉!!」

中田はダイヤモンドを一周し日本ベンチに戻ってくる

小久保監督がよっしゃーと中田とハイタッチを交わした

明らかに日本ベンチの士気が大きく高まった


225: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:52:59.952 ID:D3zhSNf+0.net

千賀にとって2点の援護点は十分すぎるぐらいであった

球場内の誰しもが好調の千賀を見てあっさりと試合を終えるだろうと予測した

オランダ打線の真の力を目の当たりにするまでは

……



ビシュッ

パァンッ

審判「ボールフォアッ!」

5回の表まで毎回ピンチを背負うも三振を奪い

無失点で切り抜けてきた千賀

しかし、5回の表の先頭の9番オドュベルと1番シモンズに連続四球を与えた

小久保「球数は?」

権藤「今で65球ね」

小久保「この回…もしくは6回までですね」

権藤「ブルペンでは宮西と平野…それと嫌だけど斎藤も準備させてるわ」

小久保「…」


229: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 18:58:06.349 ID:D3zhSNf+0.net

実況「千賀の球数は65球です」

解説「2次ラウンドは85球ですからこの回もしくは次の回までですねぇ」

実況「となるとリリーフは平野か宮西でしょうか」

解説「その可能性が高いですねぇ」


-ブルペン-

ビシュッ

ビシュッ

ビシュッ

斎藤「早く僕の出番来い…!」

宮西「お、おい!そんなに投げて大丈夫なのか!?」

平野「ヒヒッ…好きに投げさせたら良いだろ」

斎藤「どうせ千賀はすぐ炎上しますから!急いで肩を作らないと!」


230: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:03:32.232 ID:D3zhSNf+0.net

2番プロファ―を迎える千賀

初回からストレートで飛ばし既に肩で大きく息を切らしていた

千賀(ここでプロファ―か…ストレートでさすがに押し切れないな…)

小林(フォークでいきましょう…必ず止めてみませます)

ビシュッ

プロファ―「…(ピクッ」

ボスッ

審判「ボールッ!!」

千賀「はぁっ・・・はぁ・・」

プロファー「ニヤッ・・」

実況「千賀!フォークが大きく手前で変化しました!」


231: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:09:00.417 ID:D3zhSNf+0.net

ビシュッ

審判「ボール!!」

次第にストレートの制球も定まらなくなる

実況「これで2ボール!ストライクが一向に入りません!」

千賀「クソッ…」

小林(マズイな…一旦タイムを取るか)

小林「タイム」

タイムを取り一旦マウンドへ集まる内野陣

菊池「千賀、打たせていっていい!俺たちが必ず守ってやる」

坂本「そうだよ、もっと打たせてくれていいから」

中田「千賀ァ…お前なに1人で野球しんとじゃ…野球は9人でやるもんやろ」

千賀「すみません…もっとバックの人を信じます」

小林「とにかく、もう1点は取られても仕方ないとしましょう」

小林「ランナーを貯めてバレンティンまで回したくないですし」

千賀(バレンティン・・・)


233: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:14:11.489 ID:D3zhSNf+0.net

ビシュッ

審判「ボールッ」

実況「千賀・・これでスリーボール!まだストライクが取れていません!」

千賀「はぁ・・・はぁ・・」

権藤「すぐに平野に準備させて!!」

小久保「千賀はこの回までですか…」

権藤「このままじゃね…」


千賀(頭がボーッとする…多分もうブルペンで準備してるだろな)

千賀(このままじゃマウンドを降りることになる…自分の役目を果たせないまま)


ブルペンでは斎藤、平野、宮西が投球を止め試合の様子を映像で見ていた

宮西「あいつ…もう既にガス切れしてるんじゃないか…」

斎藤「…千賀……お前…」


235: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:20:10.877 ID:D3zhSNf+0.net

千賀「…!」

シュッ

スパァンッ

審判「ストライクッ!!」

プロファー「ッ…」

スパァンッ

審判「ストライクツー!!」

実況「・・・!突如、見違えるようにストライクが決まり始めた!」

小林(きゅ、球威も元に戻ってる)

権藤「余計な力が抜けて球威が元に戻ってるわ…でも長くは続かない」

千賀「…俺は……はぁ…っ…はぁ…こんなところでマウンドを降りる訳にはいかない…」

プロファー「球威は戻ってるが…序盤ほどじゃないナ…」

千賀「ここで抑える…」

千賀「絶対に流れはオランダ側に持っていかせない…!」


237: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:24:09.887 ID:D3zhSNf+0.net

千賀「抑えるッ・・・!!」

ビシュッ

小林「ど…ど真ん中…!」

プロファ―「…甘いッ!」

スパァンッ

プロファ―のバットが空を切った

審判「ストライクーーーーッ!バッタアウッ!!!」

「ワアアアアアアアアアアアアア!!!」

実況「千賀素晴らしいストレートを投げプロファ―を今日2つ目の三振に抑えました!」

稲葉「あいつ…土壇場であんなストレートを!」

権藤「さすがよ千賀…オランダに傾きそうだった流れを元に戻したわ」

続いて3番ボガーツが打席に入る

小林(1、2塁だけど…あのストレートがあれば抑えられる…!)

千賀「はぁ・・はぁ・・・あとあとアウト2つ・・・」

既に体力の限界に達していた千賀は気力で投げぬいていた


240: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:31:02.136 ID:D3zhSNf+0.net

ボガーツ「いつまで日本の投手なんか抑えられてんダ…俺が決めてやる」

千賀「…あと…アウト2つ…!」

ビシュッ

ズバンッ

審判「ストライクーーーッ!!」

実況「これも低めに決まりました!」

解説「非常に気迫を感じますよねぇ」

ボガーツ(もうストレートしか投げてこないナ・・)

小林(もう1球…)

ビシュッ

ボガーツ「アバヨ…!」

カァーンッ

千賀「!!」

千賀のストレートを引っ張り強烈な打球が1塁中田を襲う

中田「ハッ・・・!!ただのゴロじゃ・・・!!」

ザッ

しかし、中田は強烈なファーストゴロをトンネル

中田「・・・!!!」

ボールはライト前にへと転がっていく

2塁ランナーは3塁を回りかけたところでストップした

実況「あああああーーっと!!!ファースト中田!!痛恨のエラーで1アウト満塁!!!」


241: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:35:22.424 ID:TbXnULZ+d.net

普通にエラーしててワロタ


243: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:40:12.357 ID:D3zhSNf+0.net

1アウト満塁でオランダの4番バレンティンを迎える

権藤「こ、交代よ!!!」

小久保「権藤コーチ…この4番バレンティンまでは…」

権藤「…っ」


千賀「…満塁……」

バレンティン「センガ…お前は良いピッチャーだがここでくたばってもらうゼ」

斎藤「千賀…!踏ん張れよ…!!」

平野「ヒヒッ、抑えれるか見物だな」

バレンティン(初球だ…初球で全て捉える…)

千賀(…高めのボール球のストレートで空振りを奪う…)

千賀は投球モーションに入り小林のミットめがけて投げ込む

ビシュッ

バレンティン「…!!」

カキーンッ

千賀のストレートを芯で捉える

打球はピッチャーの千賀の横を通過しセンター前へ抜けようかという当たりに

千賀「…っおおおおおおおおおおおお!!!」

小久保「…!!やめろ千賀!!!」

千賀は右手を伸ばしセンターに抜けようかという打球を弾いた

バシッ


244: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:45:01.348 ID:D3zhSNf+0.net

右手で弾いたボールはショート坂本の前に転がる

千賀「…っ」

右手を押さえその場でうずくまる千賀

坂本は慌ててダッシュし転がったボールを拾い上げすぐに1塁へと投げた

パンッ

審判「アウト!」

しかし、3塁ランナーがそのまま生還し1点を返される

実況「千賀なんとセンター前に抜けようかという打球を手で止めました!」

解説「利き手にこれはいけませんねぇ」

2アウトを取ったもののランナーは2、3塁

ようやくここで小久保監督と権藤コーチが飛び出した


245: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:50:37.240 ID:D3zhSNf+0.net

「ピッチャー千賀に代わりまして…宮西…宮西」

5番の左打者グレゴリウスを迎えるところで左投手の宮西にスイッチ

マウンドには内野陣が集まる

千賀「すみません・・最後まで投げきれなくて・・・」

松田「なに言ってんだあ!!お前は良く投げた!」

中田「…千賀すまんな…俺のエラーで」

千賀「いえ、俺が打たれたせいです…すみません…」

小林「千賀さんのあの気迫のプレーを見て誰も責める人はいませんよ」

千賀「…情けないピッチングだ…」

ベンチから小走りで宮西がマウンドへ向かった

千賀は悄然とマウンドを降りる

ベンチではナインたちが温かく千賀を迎え入れた

観客席からも大きな拍手が送られた

実況「千賀・・ここで無念の降板です!しかしよく投げてくれました!」


249: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 19:57:04.786 ID:D3zhSNf+0.net

宮西(2アウト2.3塁か…こんな場面で出番が来るとはな)

小林(スライダーでいきましょう・・)

シュッ

グレゴリウス「…」

カァンッ

宮西のスライダーを簡単に捉えレフト前に運んだ

3塁ランナーが悠々とホームイン

2塁ランナーは3塁ストップ

実況「ああーーーー!!ついに同点に追いつかれましたーー!」

解説「オランダ打線も勢いがついてきましたねぇ」

権藤「マズイわ…オランダ打線に流れが傾いてるわ」

2アウトでなおも1、3塁のピンチ

6番のスクープを迎えたところで日本ベンチが再び動く

ブルペンからベンチに戻ってきたのは斎藤だ

千賀「・・・斎藤さん」

斎藤は既に何度も投げ込みを行い汗びっしょりであった

ベンチで右手を冷やしていた千賀を見て一言声をかけた

斎藤「ナイスピッチ、よく投げ抜いたな」

そう言い残しベンチからマウンドへ向かおうとする


250: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:00:28.396 ID:D3zhSNf+0.net

千賀「さ、斎藤さん・・・!!」

斎藤「ん?」

マウンドへ向かおうとした斎藤を呼び止める千賀

千賀「…お願いします…オランダの流れを断ち切ってください…」

千賀「斎藤さんにしかできないことです…」

斎藤はフッと笑みを浮かべ右手をスッと上に挙げ応えた

千賀「……斎藤さん」

小久保「千賀、あいつなら必ずこの流れを変えてくれる」

小久保「今のお前にできることは精一杯あいつに声援を送ってやることだ」

千賀「は…はい!」


マウンドに斎藤が向かう

小林からボールを受け取るといつも以上に闘志に満ち溢れた表情を見せた

小林「斎藤さん…頼みますよ」

斎藤「うん、任せてよ。僕が千賀の分まであとは投げ抜いてみせる。」


254: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:04:31.624 ID:D3zhSNf+0.net

審判「プレイッ!」

実況「マウンドには宮西に代わりここまで無失点で抑え続けている斎藤です!」

解説「この状況をどうやって切り抜けるか見物ですねぇ」

中田(あいつ…大丈夫なんか)

青木(新球は結局完成せずに終わったが…)

斎藤「…」


……



黒木「ダメだ…新球習得は間に合わなかったな」

斎藤「ゼェ…ゼェ…」

中田「情けないやつやなぁ!何のための特訓じゃ!!」

青木「しかし、よくここまで投げ込んだものだ」

斎藤「黒木コーチ…僕……この未完の球を試合で使います」

黒木「…なんだと!」

中田「アホかぁ!試合でお試ししとる場合ちゃうやろ!!」


258: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:12:32.581 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤「……」

いつものように胸の前にグローブを持っていき

足を上げ腕を振った

斎藤「……打ってみろ…!!」

ビシュッ

スクープ「…!」

ズドンッ

審判「ストライクーーーーッ!!」

実況「決まったァァァ!!斎藤のチャンピオンストレート(甲子園王者のストレート」

スクープ(さっきの投手より球速表示は遅い…だが異様なノビが感じられる…)

1球で球場全体の雰囲気を変えた斎藤

打者のスクープも戸惑いを隠せない

小林(良い球です…ここで…アレを使いましょう)

斎藤「…(ピクッ」


権藤「そういえば斎藤が新球を練習をしてたらしいわ」

小久保「新球?」

稲葉「あいつ…夜中に練習をしていたのはそのためか…」

権藤「どんな球かは知らないけど、武器になる変化球のはずよ」


260: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:16:09.470 ID:D3zhSNf+0.net

斎藤(ここで試すか…どうせ打たれても打線がすぐ取り返すはず)

スクープ(さっきと同じ球だろうナ…)

小林(斎藤さん…信じて投げましょう…!)

斎藤「…このボールと…心中する…!」

ビシュッ

実況「斎藤投げた!」

スクープ「腕の振りも同じ…ストレート…!!」

しかし

斎藤の指から離れたボールは小林のミットにまだ到達しない

スクープ「…こ……コナイ…」

完全に体勢を崩されたスクープはボールをすくい上げ打ち上げる

カァーーーンッ

打球は平凡なピッチャーフライ

斎藤が右手でピースをしながらフライを捕球した

斎藤「ハンカチェンジアップ…完成さ…!」

ポスッ

実況「斎藤ォォォーーー!!このピンチの場面をチェンジアップで打ち取ったあああ!!」


262: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:19:35.139 ID:Y0U9OWc+.net

このネーミングセンス


265: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:25:08.898 ID:D3zhSNf+0.net

青木「あれが斎藤くんの新球・・・!」

中田「お前え!いつの間に完成させとったんじゃ!」

斎藤「へへっ、僕は本番に強いからね」

菊池「斎藤!お前やるじゃねぇか!」

権藤「あのチェンジアップは見事よ…あの緩急を付ければオランダ打線も手が出ない」

斎藤「…まだあのチェンジアップには隠し味がありますから」

稲葉「隠し味・・?」


その様子をテレビで見ていた黒木が喜びを爆発させていた

黒木「あの野郎…!まさか本番で新球を完成させるなんて・・・!」

黒木「全く不思議な奴だ…ここまでの投手になるとはな…」

黒木「それに斎藤の新球はこれで終わりじゃない…」


267: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:30:28.281 ID:D3zhSNf+0.net

千賀「斎藤さん・・!」

ベンチでは千賀が立ったまま斎藤を迎えた

斎藤「千賀・・・」

千賀は照れくさそうに右手を挙げ

千賀「ナイスピッチ」

斎藤「フッ、ありがとう」

パンッ 互いにハイタッチをした


同点のまま6回の裏オランダの攻撃を迎える

6回の表日本の攻撃はオランダの2番手投手マルティスに封じ込まれた

斎藤はすぐさま6回のマウンドに立った

7番のスミスが打席に入る

スミス「たかがチェンジアップとストレートだけだろう…」

スミス「何を手こずる必要がアルンダヨ」

斎藤「うおおおおおおお!」

ビシュッ

スミス「ストレート…!」

ポーンッ

スミスはタイミングを完全に外され空振り

審判「ストラクーーーーッ!!」

「80キロ」

実況「は・・・はちじゅっきろのチェンジアップです!」

坂本「おっせ」

解説「あのチェンジアップが良い感じに決まり始めましたねぇ」

斎藤(まだだ…僕のハンカチェンジアップはこれだけじゃない)


268: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:33:40.004 ID:D3zhSNf+0.net

スミス(チェンジアップだ…チェンジアップにヤマを張る…!)

斎藤「…うおおおおお!!」

ビシュッ

スミス「チェンジアップ…!」

しかし、スミスのバットは振り遅れ打球はバックネット裏へ飛んだ

審判「ファウルッ」

実況「これまた更に遅い50キロと表示されています!」

稲葉「あのチェンジアップ…更にスピードを落とせるのか…」

権藤「あれは本人が指で調整して落としてるわね」

稲葉「指で…!?」

権藤「恐らくこれが彼の言ってた隠し味ね」


斎藤「今のは2速ハンカチェンジアップ…」

黒木「斎藤のハンカチェンジアップは自在に球速を落とせることができる」

黒木「2速、3速、最大は4速まで速度を落とせる…車のギアチェンジとは真逆だがな」


269: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:38:30.992 ID:4pSkLXNy0.net

権藤「私の写真貼っておくわ」
XzHc93l.jpg


270: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:46:15.338 ID:D3zhSNf+0.net

スミス「クソッ…遅すぎる・・・!!」

斎藤「こいつで終わりだ・・・!!」

ビシュッ

スミス「アッ・・・」

ズバンッ

審判「ストライクーーー!!バッターアウト!」

実況「今度は147キロのストレートをど真ん中に投げ込みましたぁ!」

解説「これだけ緩急を付けられると手が出せませんよねぇ」

斎藤「僕のハンカチェンジアップは魔球さ」

小林(すごい・・ストレートとチェンジアップでここまで押し切るなんて・・!)

バレンティン「クソッ…あんな投手が日本にイタノカ…」

斎藤の前にオランダ打線は沈黙

その後も最終回まで斎藤1人で投げ切り試合は見事に日本が勝利を収めた

稲葉「監督!これで次のイスラエル戦に勝てば準決勝ですね!」

小久保「ああ…まさかここまで斎藤が活躍してくれるとは」

権藤「野球って何が起きるか分からないわね」


試合後、斎藤はホテルの部屋にあるバスルームでシャワーを浴びている

ズキッズキ

斎藤「くっ・・・右肩が…いたいぇ…」

斎藤「明日のイスラエル戦も準備しとかなきゃならないのに…」

強豪イスラエル戦を前に斎藤の右肩がついに悲鳴を上げた

果たして強豪イスラエルを相手に斎藤は抑えることができるのか…!

そして、日本代表は世界一を奪還することができるのか

第1部 完


271: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:46:45.719 ID:wHNx+l/V0.net

究極に言いにくいわハンカチェンジアップ


273: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:48:41.008 ID:Ml/bvjRfd.net

第二部待ってるわ


275: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:48:53.502 ID:225bn1Lm0.net

おつ(ガムクチャ)


279: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 20:51:06.729 ID:4pSkLXNy0.net

権藤「第2部にも期待してるわよ」


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