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2017 02/12

安部菜々、佐藤心「「満月」」



1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:21:34.29 ID:ygJqz5MH0

アイドルマスターです。
アイドルマスターシンデレラガールズです。
ウサミンこと安部菜々さんと一応しゅがーはぁとこと佐藤心さんのお話です。


佐藤心、安部菜々「「朧月」」

こちらの話の続きというかなんというか。完全に蛇足です。


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:22:11.40 ID:ygJqz5MH0

「お疲れ様でしたー!」

 元気よく挨拶をすると、プロデューサーさんはパソコンに向き合いながら声だけ返してくれました。

 昔は、ナナがデビューした頃はよく送ってくれたりしたんですが、今はそういうわけにもいきません。

「だって……みんなもナナも売れっ子ですからね!」

 ピョンと階段の残り数段を飛び降りて着地すると、そこには仲良しのあの娘が居ました。

「おわっ!? あ、菜々先輩じゃないすか~☆ ビックリしたぞっ☆」

「ご、ごめんなさい、はぁとちゃん! 怪我はないですか?」

 ナナが怪我を尋ねるとはぁとちゃんは手をひらひらさせながら大丈夫って言ってくれました。

「にしても、年少組ならともかく菜々先輩が飛んでくるとは思いませんでした☆ なんか良い事ありました?」

「あはは……。いえ、アイドルやれてうれしいな~って思ったらつい……」

 確かに我ながら子供っぽいなとは思います。でも、嬉しかったからついやっちゃったんですよ!




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3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:22:39.22 ID:ygJqz5MH0

「そかそか☆ 菜々先輩もアイドル大好きですもんね☆」

 お星さまみたいにキラキラした笑顔を浮かべたはぁとちゃん。いつ見ても常に輝いててナナの憧れです。

「えへへ……。夢、でしたからね!」

 こっちに来てからずっと抱いていた夢。確かにメイドさんも好きでしたし、楽しかったんですけど、アイドルは別格です!

「あ、はぁとちゃん。これから暇ですか?」

 ずっと事務所の前で立ち話をするのもアレだったので、はぁとちゃんが時間あるなら一緒にご飯でもって思ったんですけど……。

「あー……ごめんなさい☆ これから明日の仕事の打ち合わせがあって……。ほんとにごめんなさい」

 でも、やはり売れっ子アイドルのはぁとちゃんはそうそう暇じゃないみたいです。

「い、いいんですよ! ナナがちょっと時間出来ただけだったんで! お仕事頑張ってくださいね!」

 申し訳なさそうな顔をしてくれるはぁとちゃんにエールを送りつつ気にしないでと伝えます。ナナのワガママでしたし。

「今度なんか埋め合わせするんで☆ またその時にでも☆」

「はい! じゃあ、ナナはお先に失礼しますね!」

 次、いつ暇な時があるかは分かりませんけど、約束をするのは大事ですからね!

「「お疲れ様です♪」」

 はぁとちゃんと別れて、駅まで向かう道すがら、空を見上げるとそこに輝いているはずの月は厚い雲に覆われていて見る事が出来ませんでした。



4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:23:11.09 ID:ygJqz5MH0



「ただいま~……」

 誰も居ないのはわかってるんですけどね。むしろ返事があったらそれはそれで怖いですし……。

 玄関で靴を脱いで、携帯を鞄から取り出した時でした。

 普段、滅多にかかってこない人からの電話がかかってきたんです。

「もしもし? どうしたの、お母さん」

 電話の主はナナのお母さんでした。

 ナナがこっちに来た初めの頃はしょっちゅう電話がかかって来たんですが、今はこちらからの定時連絡以外ではやりとりすらもめっきり減っていました。

 なんとなく嫌な予感がしつつも電話に出ると、ナナの予感は最悪な形で的中してしまいました。

「え!? 陛下が……!?」

 お母さんから聞かされた内容は、陛下の体調が芳しくないと言うものでした。

 まだ、公式発表はされていないものの、ナナの両親は陛下のお側にお仕えしているので一般国民よりも早く陛下の身の回りの情報を知ることが出来るのです。


5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:23:42.00 ID:ygJqz5MH0

「じゃ、じゃあ……姫様と一緒に戻らなきゃいけないの……?」

 まだ正式な命令は出ていないらしいですけど、陛下の体調が芳しくないと言う事は世継ぎたる第一王女の姫様は国に戻らなければならない可能性が高いです。

 そうなると姫様付きのメイドとして地球に来たナナも国に帰らなければいけなくなります。

「まだわからないって……でも、そうなる可能性が高いよね……? 急すぎるよ……」

 お母さんが言うにはまだわからないとの事ですが、十中八九、近日中に姫様と一緒に戻ってくるよう命令が通達されるはずです。

「どうにかならない……よね……」

 ただのメイドであるナナがどれだけワガママを言っても、国からの命令であれば逆らえません。

 でも……それでも……やっとアイドルとしてステージに立てるようになったのに。大切な大切なお友達も出来たのに……。

「か、帰りたくないよぉ……うぅ……アイドル……続けたいよぉ……!」

 どれだけナナが泣いても喚いても無駄なのはわかっています。それでも、ナナは足掻かずにはいられませんでした。

 月には相変わらず暑い雲がかかっていました。



6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:25:12.14 ID:ygJqz5MH0



 あの電話の後、正式な帰還命令がナナの元に届きました。

「え……?」

 ですが、その文面を見てナナは驚きました。即時帰還を覚悟していたのに、なんと次の満月までの間は猶予を貰えたのです。

 ナナのワガママが通ったとは思いません。そうなると、必然的に姫様がワガママを言ったのだとわかります。

「……ありがとうございます、姫様」

 画面の中で歌っている姫様に感謝を捧げながら、ナナは手に入れたかけがえのない時間をどう過ごすか考えました。

「はぁとちゃん……」

 ……せめて、せめてはぁとちゃんにはお別れを言わないといけません。

 ナナみたいなただのメイドに憧れてくれて、慕ってくれた可愛い可愛い後輩で、大切なお友達のはぁとちゃん。

 国に帰ってしまうとナナ達の事は記憶からも記録からも消えてしまいます。ですけど、はぁとちゃんにはナナの言葉で伝えなきゃいけません。

 じゃないと、せっかく姫様がくれた時間を無駄にしてしまいます。

 ちゃんと……伝えなきゃ。



7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:25:45.63 ID:ygJqz5MH0



 幸いな事に、はぁとちゃんとは一緒にお仕事する機会が多かったので、いつだって言う機会は沢山ありました。

 でも……言おうとする度にはぁとちゃんのキラキラ輝く笑顔が目に入ってしまって、ナナにはその笑顔が眩しすぎて……。

 なかなか言い出せないまま、帰還命令を貰ってから少し経った頃です。

 はぁとちゃんと一緒の仕事を終え、プロデューサーさんの運転で事務所に戻っている時の事でした。

「な、菜々先輩……?」

 はぁとちゃんが、ひどく慌てた様子でナナの名前を呼んだんです。

「はい? どうしました?」

 ナナがなるべくいつものようにと意識しながら返事をすると、今まで見た事のないくらい困惑した表情を浮かべたはぁとちゃんがそこには居ました。

 どうして、そんなに困惑した表情をしているのかナナにはピンと来ていなかったのですが、次の発せられたはぁとちゃんの言葉で理解しました。


8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:26:22.36 ID:ygJqz5MH0

「い、いえ……なんか、泣いてたみたいだから……」

「え?」

 言われてから初めて自分が泣いている事に気が付きました。目の端には涙が溜まっており、溢れ出すと言うわけではないですけども、確かにナナは泣いていたんです。

「あはは……ナナも疲れてたみたいです。あくびしちゃっただけですよ」

 手で目の端の涙を拭いながら、精一杯誤魔化すための嘘を並べます。

 はぁとちゃんの表情を見るに決して納得はしてくれてはいないんでしょうけど、ナナの何かを察してくれたのかそれ以上は追及して来ませんでした。

 ……この時に帰らなければいけなくなった事を言うべきだったんだと思います。

 でも……ナナには勇気がありませんでした。ほんの少しの言葉を言う勇気が。はぁとちゃんの顔を見る勇気が。

 弱いナナははぁとちゃんの方を見ないように窓の外を見るしかなかったのです。

 窓の外には、ゆらゆらと半分の月が輝いていました。お星さまもなく、一人きりで。



9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:30:20.15 ID:ygJqz5MH0



 その後も、刻一刻と帰らなければいけないにも関わらず、ナナは言い出すことが出来ませんでした。

 どうせ記憶が消えてしまうなら、別れを告げずに帰ってしまってもいいのではないか。そんな風に考え始めた時の事でした。

「あ、菜々さん」

「はい?」

 プロデューサーさんが、一枚の企画書を見せてくれたんです。

「千葉で……トークイベント……?」

「はい。今の菜々さんのランクじゃ物足りないかもしれないですけど、故郷に錦を飾るってかっこいいじゃないですか」

 厳密には千葉は故郷ではないのですけど、地球に初めて降り立ったのは千葉ですし、第二の故郷と言っても過言ではありません。

「それに、まだ一度も千葉でイベントとかやれてませんでしたし、凱旋って事でどうですか?」

 プロデューサーさんの言葉を聞きながら企画書に素早く目を通します。

 内容自体は単純なトークイベント。なんの変哲もないごくごくありふれたイベント。


10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:30:51.59 ID:ygJqz5MH0

 ただ、ナナはある一点から目が離せなくなってしまいました。

「この日って……」

「はい?」

「あ、いえ。なんでもないです」

 トークイベントの日付はナナが地球を離れる日でした。

 ナナが、アイドルの安部菜々として居られる最期の日。

 月が丸く輝く満月の日。




11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:31:39.37 ID:ygJqz5MH0



「……」

「寂しいのですか?」

 ナナがぼんやりと地球を眺めていると、唐突に声がかけられました。

「あ……姫様……」

 ナナが姿勢を正してお辞儀をしようとすると、姫様はそのままでと制してナナの隣に腰掛けました。

「そうですね……やっぱり寂しいです。姫様と一緒に地球に行って、たくさん思い出が出来ましたから……」

 大変で辛い事もあったはずなのに思い出される地球での日々は楽しくて幸せだった事ばかり。

 大切な……お友達と過ごしたかけがえのない時間ばかり。

「私も……」

「姫様?」

 姫様は目を閉じて何か考え込んでしまいました。

 数分の後……もしかするともっと長かったかも知れませんし、短かったかもしれません。


12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:32:19.73 ID:ygJqz5MH0

「私も寂しいです。かけがえのない友に願わくばもう一度会いたいものです」

 そういう姫様の横顔はとても寂しそうで、とても美しくて思わず見とれてしまいました。

「でも……もう仕方ないですよね……」

 もう二度と会うことはないお友達の姿が頭の中によぎります。キラキラ輝く笑顔で、ナナの事を『菜々先輩☆』って呼んでくれたお友達の姿が。

 ナナが顔を上げると、姫様は先ほどの寂しそうなお顔から地球で見せていたような何かを決意したような顔をしていました。

「菜々」

「は、はい!」

 こんなお顔を向けられてはナナだって姿勢を正さずにはいられません。

「父の様子が危ないと聞かされた時、私はまず考えたのは、父の事でも国の事でもありませんでした」

「姫、様……?」

 姫様は陛下のご様子を聞いた時の事をぽつぽつと話してくれました。

「私は……友と別れねばならぬことしか考えられなかったのです」

 姫様はすっと立ち上がると、窓に近寄り手を地球に向けて伸ばします。何かを掴み取るかのように。


13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:33:08.40 ID:ygJqz5MH0

「故に私は自分の立場を使って、ワガママを言いました」

 やはり、ナナにもすぐに帰還命令が来なかったのは姫様のおかげだったみたいです。

「結果から言えば、父は持ち直しましたが、あの時にすぐに戻られねば、よもやという事もありえました」

 確かに、ナナが聞かされた陛下の容体を考えれば持ち直したのは僥倖でした。あまり考えたくはありませんが、姫様とナナが戻る前に崩御……なんて事もないとは言い切れませんでしたし……。

 にも関わらず、約ひと月の猶予が与えられたのは姫様が強く訴えたかららしいです。

「菜々」

「はい」

 姫様がナナの名前を呼びます。長年お側にお仕えするナナには姫様が考えている事がなんとなくですがわかる気がします。

「国よりも……民よりも私情を優先するようでは統べるものとして失格だとは思いませんか?」

 確かに民を導く者としては褒められた事ではないと思います。

「……なら、こんな私よりも相応しいものが王を継ぐべきだと私は考えます。父のあとは妹がうまくやってくれるでしょう」

「でも……それじゃあ姫様はもう……」

 ナナが言いかけた言葉は姫様によって遮られます。


14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:34:11.81 ID:ygJqz5MH0

「はい。もうここには戻る事は叶わないでしょう。ですが、私は全てを捨ててでも友の元に戻りたいのです。それほど、私には友が大事なのです」

 姫様は相変わらず窓の外を、地球を見ていたのでどのようなお顔をされていたのかわかりません。

「菜々。共にきてくれますか?」

 ですが、振り返った姫様が見せたお顔は、誰であれ止める事は出来ないと物語っているようでした。

「……はい! だって、ナナは姫様のメイドですから!」

 ナナも地球に戻りたいって思ってたんです。大切なお友達のところへ。

「ふふっ。真頼もしいですね」

 姫様はそう言うと柔らかく微笑んでくれました。

「では、参りましょう」

「はい! 姫様!」

 姫様が伸ばしてくれた手を、恐れ多くも掴みます。どちらかが迷ってしまう事のないようにしっかりと。

「菜々、私はもう姫ではありませんよ」

「えっ!? あっ……じゃあなんてお呼びすれば……?」

 ナナが問いかけると、姫様は地球で画面の向こうで見せていたミステリアスで、それでいていたずらっぽい笑みを浮かべてこう言いました。

「名前で構いません」

「……はい! 貴音さん!」

 窓の外に見える地球は、今も昔も変わらず青く美しいままでした。



15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:34:38.43 ID:ygJqz5MH0



「……またイチからですね」

 あの時と同じ場所に降り立ったナナはとりあえず行く当ても無かったのでお世話になったメイド喫茶に向かう事にしました。

 店長は覚えてないでしょうけど、きっとまた雇ってくれるはずです。

「メイドやりながら地下アイドルやってれば、またプロデューサーさんが見つけてくれたりしないかな……」

 なんて甘い考えなのは分かっています。でも、ナナは奇跡を信じます。だって……アイドルは夢を見せるものですから!

 貴音さんも765プロに戻れるように頑張るって言ってましたし、ナナも負けていられません!

「よーっし! 頑張るぞー! ウサミーン、ファイトー!」

 きっと、きっと大丈夫です。だって……月はいつだって輝いていますから。真っ暗な中で輝く月はすぐに見つけてもらえます。

「……あの」

「はい……? あっ……」

「アイドルに、興味はありませんか?」

 ほら、ね?



16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:35:12.18 ID:ygJqz5MH0



「お疲れ様でーす♪」

 だいぶ日も長くなってすっかりコートなんていらなくなった頃、仕事を終えて報告がてら事務所に顔を出した時だった。

 ちひろさんからもプロデューサーからの出迎えも無かったので、珍しい事もあるもんだと思ってそのまま入っていくと、なにやら応接室から声が聞こえてきた。

「お? と言う事はスカウト上手くいったのかな☆」

 プロデューサーは朝からスカウトに行っていたので、きっとアイドル候補生の娘が見つかったのだろう。多分だけど。

「どんな娘だろ♪ 覗いちゃおっかなー☆」

 待ってれば紹介してもらえるだろうけど、好奇心は止められない。ちょっとだけ覗いてみたって怒られはしないだろう。

 そんな事を考えながらドアノブに手を伸ばしてほんの少しだけ扉を開けようとした時だった。

 声が、聞こえたのだ。

「っ!」

「!? し、心さん……!?」

 その声を聞いた私は応接室の扉を蹴破るかのような勢いで開け放つ。プロデューサーが驚いた表情でこちらを見ているがそんなのどうでもいい。


17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:35:56.07 ID:ygJqz5MH0

 応接室のソファーに座っていたのは私の良く知った人だった。

 小さい身体で大きな心を持った、私の大好きな憧れの先輩で、大切な友達。

「菜々……せんぱい……」

 私が名前を呼ぶと、ソファーに座っていた女の子はあの優しい笑顔で「はい」と言ってくれた。

「……? 心さん、お知り合いなんですか?」

「……うん☆」

 目からボロボロと涙が零れて止まらない。いい歳してみっともないけど。

 でも、会いたくて会いたくてどうしようもなかった人がそこに居るのだ。今日くらい良いだろう。

「また、会えましたね。はぁとちゃん」

 菜々先輩はソファーから立ち上がると、泣いている私の側まで来て、精一杯背伸びをして、うんと手を伸ばして、私の頭を撫でてくれたのだ。


18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/12(日) 20:36:26.00 ID:ygJqz5MH0

「少し、痩せましたね。ちゃんと食べないとダメですよ」

「うっく……ひっく……うわぁぁん……!」

 急に大泣きし始めた私にプロデューサーはひどく驚いていたようだったが、何かを察したのかそっと応接室から出て行ってくれた。

「はぁとちゃん、ナナの事を覚えていてくれてありがとうございます」

「ぐすっ……だって……」

 頭を撫でてくれていた菜々先輩の手をしっかりと握りしめる。あの時、掴めなかった手を。

「月と星はいつだって一緒ですから☆」

 夜空にはまんまるな月と一緒に星が輝いていた。

End

転載元:安部菜々、佐藤心「「満月」」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486898494/
SS速報VIPのSS紹介です。

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