2016
12/25
日
1: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:06:41.46 ID:w9j7UoTwO
―――じんぐるべーな駅前広場
ざわざわ……
がやがや……
加蓮「――はぁ、さむぅ……」

加蓮(早く着すぎちゃったかなー。周りカップルだらけ……孤独感やばー)
加蓮「んー……」
加蓮(2人ともまだ来ないだろうし、かと言ってうろうろしてたらすれ違いになっちゃいそうだし……)
加蓮「……暇ぁ」ポソ…
前スレ
北条加蓮「今日はポテトの日!」
シリーズスレ
だりやすかれん
2: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:08:53.09 ID:w9j7UoTwO
加蓮(誰かー、私の話し相手になってー。あ、カップルはご遠慮願いまーす――ふあ)ムズ…
加蓮「くちゅんっ」
「――んあ? あれ、もしかして……北条か?」
加蓮「へ――」
加蓮(やばっ、一般人にバレた……!?)
「っと、マスク着けてたら分かんねぇか」
加蓮「……ナンパならお断りなんだけど」
加蓮(くしゃみでバレるとか間抜けすぎるでしょ私! とにかく追っ払って……!)
男子「えーマジかよ……。忙しくて学校に中々来れねーの分かるけど、クラスメイトの顔くらい覚えててくれよな」
加蓮「え。…………あっ」
加蓮「くちゅんっ」
「――んあ? あれ、もしかして……北条か?」
加蓮「へ――」
加蓮(やばっ、一般人にバレた……!?)
「っと、マスク着けてたら分かんねぇか」
加蓮「……ナンパならお断りなんだけど」
加蓮(くしゃみでバレるとか間抜けすぎるでしょ私! とにかく追っ払って……!)
男子「えーマジかよ……。忙しくて学校に中々来れねーの分かるけど、クラスメイトの顔くらい覚えててくれよな」
加蓮「え。…………あっ」
3: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:13:45.24 ID:w9j7UoTwO
男子「――北条、この辺に住んでんだな。知らんかったわ」
加蓮「ううん、私こっちじゃないよ。今日は……ほら、知ってるでしょ、李衣菜と泰葉。2人と待ち合わせなの」
男子「おー。リーナちゃんに泰葉ちゃんか! アイドルと待ち合わせとかすげー」
加蓮「……私もアイドルなんですけど?」
男子「あーわり、そーだったな。いや、クラスメイトがアイドルって実感わかねーじゃん?」
加蓮「ふふ、そういうもの? ……ていうかごめんね、ナンパと間違えちゃって」
加蓮「ううん、私こっちじゃないよ。今日は……ほら、知ってるでしょ、李衣菜と泰葉。2人と待ち合わせなの」
男子「おー。リーナちゃんに泰葉ちゃんか! アイドルと待ち合わせとかすげー」
加蓮「……私もアイドルなんですけど?」
男子「あーわり、そーだったな。いや、クラスメイトがアイドルって実感わかねーじゃん?」
加蓮「ふふ、そういうもの? ……ていうかごめんね、ナンパと間違えちゃって」
4: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:16:02.47 ID:w9j7UoTwO
男子「気にすんなって、いきなり声掛けたオレも悪かったよ。くしゃみ聞こえてなんだと思ったら北条でビビった」
加蓮「この人混みならバレない自信あったんだけどなー」
男子「気づくまで完全に見えてなかったわ……目の前に急に現れたんかと」
加蓮「あはは、でしょ? 泰葉直伝の『芸能隠遁術』ってやつ。ほんとはちょっとくらい声出しても気づかれないんだけどね」
男子「なんだそりゃ。アイドルって忍者かなんかなのか」
加蓮「忍者ね……あ、そだ。忍ドルって知ってる? 浜口あやめちゃん」
男子「あー、何度か見たことあんな。あれだろ、分身の術っつってCG使ってパフォーマンスする」
加蓮「……ほんとーに、CGだと思う?」
男子「は? ……え? マジかよ。……マジなの?」
加蓮「この人混みならバレない自信あったんだけどなー」
男子「気づくまで完全に見えてなかったわ……目の前に急に現れたんかと」
加蓮「あはは、でしょ? 泰葉直伝の『芸能隠遁術』ってやつ。ほんとはちょっとくらい声出しても気づかれないんだけどね」
男子「なんだそりゃ。アイドルって忍者かなんかなのか」
加蓮「忍者ね……あ、そだ。忍ドルって知ってる? 浜口あやめちゃん」
男子「あー、何度か見たことあんな。あれだろ、分身の術っつってCG使ってパフォーマンスする」
加蓮「……ほんとーに、CGだと思う?」
男子「は? ……え? マジかよ。……マジなの?」
5: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:18:35.84 ID:w9j7UoTwO
加蓮「あははっ♪ さぁね、事務所違うし私は知らないよ。ていうか信じたの? ウケるー」
男子「なっ、どっちなんだよ! おめーのマジックみたいな登場の仕方見たら誰でも信じるわ!」
加蓮「ふ、ふふっ……♪ 少なくとも私のはマジだよ、そういう呼吸みたいのがあるの。周りに溶け込むように、流れに逆らわないように」
男子「いまいち信じられねー……。いやでも実際声聞くまで気づかなかったしな……」
加蓮「今だってそうだよ、周りの人みーんな私に気づかないでしょ?」
男子「え、………………たしかにそうだな……。なんなんだよこえーよ芸能界……」キョロキョロ
男子「なっ、どっちなんだよ! おめーのマジックみたいな登場の仕方見たら誰でも信じるわ!」
加蓮「ふ、ふふっ……♪ 少なくとも私のはマジだよ、そういう呼吸みたいのがあるの。周りに溶け込むように、流れに逆らわないように」
男子「いまいち信じられねー……。いやでも実際声聞くまで気づかなかったしな……」
加蓮「今だってそうだよ、周りの人みーんな私に気づかないでしょ?」
男子「え、………………たしかにそうだな……。なんなんだよこえーよ芸能界……」キョロキョロ
スポンサーリンク
6: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:20:58.69 ID:w9j7UoTwO
加蓮「わりと日常に溶け込んでるんだから、芸能人。みんな気づかないだけで」
男子「マジかよ……よく探しゃ見つかるのか、アイドルも。あの高垣楓とか」
加蓮「あー、楓さんね。無理じゃない? 大手の所属だし。徹底してるよ」
男子「んなバッサリ」
加蓮「あの美城プロのアイドルだよ? 本気出されたら業界人にだって捕まんないと思う」
男子「……やべーな美城プロ」
加蓮「うん、やばい。泰葉が美城出身じゃなかったら私もここまで気配消せないしね」
男子「気配消すとかゲームの世界か」
加蓮「今さらそれ突っ込む~?」
男子「マジかよ……よく探しゃ見つかるのか、アイドルも。あの高垣楓とか」
加蓮「あー、楓さんね。無理じゃない? 大手の所属だし。徹底してるよ」
男子「んなバッサリ」
加蓮「あの美城プロのアイドルだよ? 本気出されたら業界人にだって捕まんないと思う」
男子「……やべーな美城プロ」
加蓮「うん、やばい。泰葉が美城出身じゃなかったら私もここまで気配消せないしね」
男子「気配消すとかゲームの世界か」
加蓮「今さらそれ突っ込む~?」
7: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:22:30.43 ID:w9j7UoTwO
男子「オレも消してーな気配」
加蓮「んじゃ呼吸法教えたげる。私に続いてー」
男子「え、教えてくれんの? よっしゃ」
加蓮「せーのっ、ひっひっふーひっひっふー」
男子「ひっひっ――ん? ……てめこら北条」
加蓮「あっはは♪ 教えるわけないでしょー」
男子「からかってんじゃねーだろうなお前……もう全部ウソくせーぞ」
加蓮「んじゃ呼吸法教えたげる。私に続いてー」
男子「え、教えてくれんの? よっしゃ」
加蓮「せーのっ、ひっひっふーひっひっふー」
男子「ひっひっ――ん? ……てめこら北条」
加蓮「あっはは♪ 教えるわけないでしょー」
男子「からかってんじゃねーだろうなお前……もう全部ウソくせーぞ」
8: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:24:37.12 ID:w9j7UoTwO
加蓮「ウソじゃないって、私を見つけられたのは偶然。たまたま至近距離で、たまたまクラスメイトで、たまたま私がくしゃみして油断したから」
男子「そんな奇跡が起きたのかよ10分前に……。余計信じられねぇ」
加蓮「クリスマスの奇跡じゃん、ロマンチックぅ」
男子「うるせぇよ。こうなりゃ次も北条のこと見つけっからな」
加蓮「ふーん? できたら褒めてあげる。もう一度人混みに紛れたら絶対見つけられないから」
男子「言いやがったな……今からぜってー目ぇ離さねぇ」
加蓮「あー、彼女持ちがそーいうこと言うんだ? ヒドい男ー」
男子「そんな奇跡が起きたのかよ10分前に……。余計信じられねぇ」
加蓮「クリスマスの奇跡じゃん、ロマンチックぅ」
男子「うるせぇよ。こうなりゃ次も北条のこと見つけっからな」
加蓮「ふーん? できたら褒めてあげる。もう一度人混みに紛れたら絶対見つけられないから」
男子「言いやがったな……今からぜってー目ぇ離さねぇ」
加蓮「あー、彼女持ちがそーいうこと言うんだ? ヒドい男ー」
9: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:26:28.90 ID:w9j7UoTwO
男子「言いたい放題言いやがって……! ……ん? なんで彼女いるって知ってんだ」
加蓮「え? 逆にクリスマスの夜にツリーの前に来る人が彼女無しってなんなの?」
男子「……そりゃそうだ」
加蓮「そういう憐れな人間はナンパ仕掛けてるでしょ。……もしかしてほんとにナンパ?」
男子「憐れって前提しといて聞くなよ……。ああそうだよ彼女と待ち合わせだ」
加蓮「そ。じゃあこれから『お楽しみ』なわけだ」ニヤニヤ
加蓮「え? 逆にクリスマスの夜にツリーの前に来る人が彼女無しってなんなの?」
男子「……そりゃそうだ」
加蓮「そういう憐れな人間はナンパ仕掛けてるでしょ。……もしかしてほんとにナンパ?」
男子「憐れって前提しといて聞くなよ……。ああそうだよ彼女と待ち合わせだ」
加蓮「そ。じゃあこれから『お楽しみ』なわけだ」ニヤニヤ
10: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:30:20.92 ID:w9j7UoTwO
男子「ぶはっ!? てめー北条、んなこと言うかふつー!?」
加蓮「ん、違うの? だって……ねぇ?」
男子「ちげーわアホか! ねぇ、じゃねーし! アイツ門限あるからその前に帰すわ!」
加蓮「あ、意外と清い交際なんだ。ざんねーん」
男子「残念って……!」
加蓮「ふふ、てっきりてっきり。結構顔イケてるしとっかえひっかえかなって」
男子「失礼か! イメージで売ってるアイドルがそんなんでいいのかよ!」
加蓮「ん、違うの? だって……ねぇ?」
男子「ちげーわアホか! ねぇ、じゃねーし! アイツ門限あるからその前に帰すわ!」
加蓮「あ、意外と清い交際なんだ。ざんねーん」
男子「残念って……!」
加蓮「ふふ、てっきりてっきり。結構顔イケてるしとっかえひっかえかなって」
男子「失礼か! イメージで売ってるアイドルがそんなんでいいのかよ!」
11: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:32:15.94 ID:w9j7UoTwO
加蓮「今オフだもん。興味ない方がおかしくない?」
男子「頭いてーよ今オレ……」
加蓮「ごめんごめん。でも大事にしなよー、クリスマスだけのカップルとか寂しいよー?」
男子「もう半年以上付き合ってっから! はぁ、お前なんなんだよ……」
加蓮「頑張れ若人っ」
男子「うっせぇ! おめーも若いだろうがっ」
加蓮「しょうがないでしょ、恋愛できない分他人の恋路が気になるの」
男子「頭いてーよ今オレ……」
加蓮「ごめんごめん。でも大事にしなよー、クリスマスだけのカップルとか寂しいよー?」
男子「もう半年以上付き合ってっから! はぁ、お前なんなんだよ……」
加蓮「頑張れ若人っ」
男子「うっせぇ! おめーも若いだろうがっ」
加蓮「しょうがないでしょ、恋愛できない分他人の恋路が気になるの」
12: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:33:54.21 ID:w9j7UoTwO
男子「! あー……そうだよな……。わりぃ」
加蓮「いいよ、気にしないで。気遣いもできるとか心までイケメンじゃん」
男子「口の減らねぇアイドルだな……!」
加蓮「私はね、私のことしつこいくらい想ってくれる人がタイプかなー。顔はそこそこでいいから♪」
男子「聞いてねーし……二重の意味で」
加蓮「…………Pさん今なにしてるんだろ?」ボソッ
男子「あ? なんか言ったか?」
加蓮「んーん、李衣菜と泰葉遅いなーって」
―――事務所
P「――ぶえっくし! あーもう、埃すごいな……。来年からはこまめに掃除しよう……」ゴシゴシ…
ちひろ「大丈夫ですかー? あ、雑巾取ってくださーい」
加蓮「いいよ、気にしないで。気遣いもできるとか心までイケメンじゃん」
男子「口の減らねぇアイドルだな……!」
加蓮「私はね、私のことしつこいくらい想ってくれる人がタイプかなー。顔はそこそこでいいから♪」
男子「聞いてねーし……二重の意味で」
加蓮「…………Pさん今なにしてるんだろ?」ボソッ
男子「あ? なんか言ったか?」
加蓮「んーん、李衣菜と泰葉遅いなーって」
―――事務所
P「――ぶえっくし! あーもう、埃すごいな……。来年からはこまめに掃除しよう……」ゴシゴシ…
ちひろ「大丈夫ですかー? あ、雑巾取ってくださーい」
13: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:36:23.85 ID:w9j7UoTwO
男子「そういやどのくらい待ってんだ?」
加蓮「んー……今40分経った。そろそろ来ると思うけど」
男子「……お前来るの早すぎじゃね?」
加蓮「だって待ち合わせって楽しくない? わくわくするじゃん」
男子「しねーよ。遠足前日の小学生か」
加蓮「……あー、これが遠足前の気持ちなんだ……!」
男子「なんで嬉しそうなんだよ……分かんねーな北条って」
加蓮「ふふ、私にも色々あるの。そっちこそクリスマスデートで舞い上がって早めに来たんじゃないの?」
男子「…………わりーかよこのやろう」
加蓮「んー……今40分経った。そろそろ来ると思うけど」
男子「……お前来るの早すぎじゃね?」
加蓮「だって待ち合わせって楽しくない? わくわくするじゃん」
男子「しねーよ。遠足前日の小学生か」
加蓮「……あー、これが遠足前の気持ちなんだ……!」
男子「なんで嬉しそうなんだよ……分かんねーな北条って」
加蓮「ふふ、私にも色々あるの。そっちこそクリスマスデートで舞い上がって早めに来たんじゃないの?」
男子「…………わりーかよこのやろう」
14: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:38:43.81 ID:w9j7UoTwO
加蓮「ふふふ♪ ……ここに集まってる人みんな、誰かを待ってるんだよね」
男子「ん、あぁ……そうなんじゃね」
加蓮「ここにいる人、ひとりひとりに……大切な人がいるんだよね。……いいよね、そういうの」
男子「な、なんだよ急に……。芝居のセリフか?」
加蓮「…………ふふ。うん、お芝居の話。信じて待てば、期待に応えてくれる。……大切に想ってる人たちが、同じように私のことを想ってくれる」
男子「ん、お、おう……?」
たたたっ……
李衣菜「お待たせ加蓮ー。今日は何分待った? いつも早いよー」

泰葉「ふうっ――ふふ、クリスマスだしいつもの倍は早く来たんじゃない?」

加蓮「――それって、すごく単純だけど。だからこそとっても嬉しいんだよね♪」
男子「ん、あぁ……そうなんじゃね」
加蓮「ここにいる人、ひとりひとりに……大切な人がいるんだよね。……いいよね、そういうの」
男子「な、なんだよ急に……。芝居のセリフか?」
加蓮「…………ふふ。うん、お芝居の話。信じて待てば、期待に応えてくれる。……大切に想ってる人たちが、同じように私のことを想ってくれる」
男子「ん、お、おう……?」
たたたっ……
李衣菜「お待たせ加蓮ー。今日は何分待った? いつも早いよー」

泰葉「ふうっ――ふふ、クリスマスだしいつもの倍は早く来たんじゃない?」

加蓮「――それって、すごく単純だけど。だからこそとっても嬉しいんだよね♪」
15: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:40:22.73 ID:w9j7UoTwO
男子「お、おおお……! おおおお……!!」
加蓮「やっほー。今日も待ったよー、暇つぶしの相手いたけど。一応紹介、こっち李衣菜でこっち泰葉ね」
李衣菜「…………」
泰葉「…………」
男子「ど、ど、どうもっす。…………え、マジかよ本物……!?」
「「…………加蓮の彼氏……!!?」」
男子「いやちげーっす、全然違うっす!! こいつとはクラスメイトで、たまたま、そうたまたま偶然!」
加蓮「やっほー。今日も待ったよー、暇つぶしの相手いたけど。一応紹介、こっち李衣菜でこっち泰葉ね」
李衣菜「…………」
泰葉「…………」
男子「ど、ど、どうもっす。…………え、マジかよ本物……!?」
「「…………加蓮の彼氏……!!?」」
男子「いやちげーっす、全然違うっす!! こいつとはクラスメイトで、たまたま、そうたまたま偶然!」
16: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:42:34.91 ID:w9j7UoTwO
李衣菜「え、あ、そ、そうなんですか! いつも加蓮がお世話になってますっ」
泰葉「うちの加蓮がいつもいつもご迷惑を……!」
男子「とんでもねーっすマジで、いやほんと! うおおお本物のリーナちゃんと泰葉ちゃんだマジかよ!!」
加蓮「は、はいはい落ち着いてみんな。特にアンタ」
男子「あ、お、おおおわりぃ、うああああ写メりてぇ……! ちょ、3人並んでくれ頼む! エバーリースだ本物だ!」
加蓮「うっさい黙れ」ゲシッ!
男子「いってぇ!?」
泰葉「え、えっと……」
李衣菜「あはは……」
泰葉「うちの加蓮がいつもいつもご迷惑を……!」
男子「とんでもねーっすマジで、いやほんと! うおおお本物のリーナちゃんと泰葉ちゃんだマジかよ!!」
加蓮「は、はいはい落ち着いてみんな。特にアンタ」
男子「あ、お、おおおわりぃ、うああああ写メりてぇ……! ちょ、3人並んでくれ頼む! エバーリースだ本物だ!」
加蓮「うっさい黙れ」ゲシッ!
男子「いってぇ!?」
泰葉「え、えっと……」
李衣菜「あはは……」
17: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:45:18.89 ID:w9j7UoTwO
加蓮「いきなり写メとか失礼でしょーが」
男子「わ、悪かったっての……蹴るこたねーだろ。じ、じゃあサインは……」
加蓮「撮影もサインもダメ、事務所の許可いるの。ていうか箱推しなの?」
男子「い、いいだろ別に! テレビとか見てっと北条、学校じゃ見せねーような顔するしさ……クラスのやつらもみんなファンなんだよ、エバーリース」
泰葉「ふふ、ありがとうございます。それじゃ、握手なら……」
李衣菜「うん、加蓮のクラスメイトさんなら特別にっ」
男子「おお、おおおお! マジかよやっべ、うわああああざっす! あざっす! ……うおおおやわらけぇ!」
加蓮「はぁ、もー……。彼女に見られたらどうすんのアンタ……」
男子「わ、悪かったっての……蹴るこたねーだろ。じ、じゃあサインは……」
加蓮「撮影もサインもダメ、事務所の許可いるの。ていうか箱推しなの?」
男子「い、いいだろ別に! テレビとか見てっと北条、学校じゃ見せねーような顔するしさ……クラスのやつらもみんなファンなんだよ、エバーリース」
泰葉「ふふ、ありがとうございます。それじゃ、握手なら……」
李衣菜「うん、加蓮のクラスメイトさんなら特別にっ」
男子「おお、おおおお! マジかよやっべ、うわああああざっす! あざっす! ……うおおおやわらけぇ!」
加蓮「はぁ、もー……。彼女に見られたらどうすんのアンタ……」
18: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:47:08.43 ID:w9j7UoTwO
男子「大丈夫だよ、まだ待ち合わせの時間じゃねーし。……浮気じゃねーぞ、うん」
李衣菜「あ、彼女さん待ちなんですか? へへ、クリスマスデートだ♪」
泰葉「いいですね……♪ イルミネーションとか見に行かれるんですか?」
男子「あ、ああ! やべーこのテンションのまま会ったら色々やば――」
とてとて……
女子「…………」ピタッ
男子「い、わ……。……………………」
加蓮「あれ、たしか隣のクラスの。……あっ」
李衣菜「あ、彼女さん待ちなんですか? へへ、クリスマスデートだ♪」
泰葉「いいですね……♪ イルミネーションとか見に行かれるんですか?」
男子「あ、ああ! やべーこのテンションのまま会ったら色々やば――」
とてとて……
女子「…………」ピタッ
男子「い、わ……。……………………」
加蓮「あれ、たしか隣のクラスの。……あっ」
19: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:48:45.43 ID:w9j7UoTwO
女子「…………」
男子「…………」
女子「…………」
男子「…………」
女子「うわ、き……?」メソ…
男子「っっっっだああああああ違う違う違うごめんちげーんだ誤解だ!!!」
加蓮「すごーい。なにこのタイミング~」ケラケラ
泰葉「こ、こっちから弁解した方がいいんじゃ」
李衣菜「絶対やばいやつだよこれ……」
男子「…………」
女子「…………」
男子「…………」
女子「うわ、き……?」メソ…
男子「っっっっだああああああ違う違う違うごめんちげーんだ誤解だ!!!」
加蓮「すごーい。なにこのタイミング~」ケラケラ
泰葉「こ、こっちから弁解した方がいいんじゃ」
李衣菜「絶対やばいやつだよこれ……」
20: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:51:42.23 ID:w9j7UoTwO
女子「ね。だぁれ? この子たち」ゴゴゴ…
男子「よっく見てくれ!! ほら! オレのクラスの! 北条! 北条だよ!」
加蓮「こんばんはー。ちょっとあなたの彼氏借りてたの、ごめんね?」
女子「あ、どうも。……え、北条? ほう、じょう……ん、んん……?」
加蓮「そ、北条加蓮だよー。ふふふっ♪」
女子「…………北条加蓮ちゃんだ!? え、なんで!?」
男子「よっく見てくれ!! ほら! オレのクラスの! 北条! 北条だよ!」
加蓮「こんばんはー。ちょっとあなたの彼氏借りてたの、ごめんね?」
女子「あ、どうも。……え、北条? ほう、じょう……ん、んん……?」
加蓮「そ、北条加蓮だよー。ふふふっ♪」
女子「…………北条加蓮ちゃんだ!? え、なんで!?」
21: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:53:43.44 ID:w9j7UoTwO
男子「で、で、で! こっち、じゃねぇこちらがっ、多田李衣菜ちゃんと岡崎泰葉ちゃん! 知ってっだろ!? お前も好きだって言ってたじゃん!」
李衣菜「す、すごい必死……。あ、初めまして。多田李衣菜です」
泰葉「お、岡崎泰葉です……あはは」
女子「ふえええええ!? 本物だー!? エバーリースだああああ!!?」
女子「あわわわわ写真撮っていいですかサイン、サインダメですか! あ、ああ握手!」
李衣菜「あ、ご、ごめんね写真とサインは許可取らないと……握手なら大丈夫だよ」
女子「はぁぁぁああああリーナちゃんだっ、あああやわらか、かわいい、ちっちゃい、わあああヘッドホンだぁ! 泰葉ちゃんもいいですか、あ、あっあああ!!」
泰葉「ふふっ、はいどうぞ♪」ギュッ
女子「やあああああかわいいいいい(ry」
加蓮「似た者同士お似合いなんじゃない?」
男子「……褒め言葉として受け取っとく」
李衣菜「す、すごい必死……。あ、初めまして。多田李衣菜です」
泰葉「お、岡崎泰葉です……あはは」
女子「ふえええええ!? 本物だー!? エバーリースだああああ!!?」
女子「あわわわわ写真撮っていいですかサイン、サインダメですか! あ、ああ握手!」
李衣菜「あ、ご、ごめんね写真とサインは許可取らないと……握手なら大丈夫だよ」
女子「はぁぁぁああああリーナちゃんだっ、あああやわらか、かわいい、ちっちゃい、わあああヘッドホンだぁ! 泰葉ちゃんもいいですか、あ、あっあああ!!」
泰葉「ふふっ、はいどうぞ♪」ギュッ
女子「やあああああかわいいいいい(ry」
加蓮「似た者同士お似合いなんじゃない?」
男子「……褒め言葉として受け取っとく」
22: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 01:59:18.55 ID:w9j7UoTwO
女子「か、加蓮ちゃんもいいっ!?」フーッフーッ
加蓮「ん、どーぞ。……ハグもオマケしちゃう♪」ムギュ
女子「ヒョッ」
女子「」チーン
男子「あああ!? 魂抜けた! なにしやがる北条!」
加蓮「あはっ、この子かわいー♪」ギュー
女子「あう、あぅ、あぅあぅあぅ……!!」
李衣菜「……加蓮、クリスマスだからテンション高いのかな?」
泰葉「ふふ、さぁ?」
加蓮「ん、どーぞ。……ハグもオマケしちゃう♪」ムギュ
女子「ヒョッ」
女子「」チーン
男子「あああ!? 魂抜けた! なにしやがる北条!」
加蓮「あはっ、この子かわいー♪」ギュー
女子「あう、あぅ、あぅあぅあぅ……!!」
李衣菜「……加蓮、クリスマスだからテンション高いのかな?」
泰葉「ふふ、さぁ?」
23: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:01:59.23 ID:w9j7UoTwO
女子「――はぁぁ、しゃーわせ……最高のクリスマスプレゼントもらっちゃったぁ……♪」ポワポワ
男子「い、一応オレもプレゼント用意してんだけど……」
女子「……握手して浮かれてた」ジトッ
男子「悪かったっての、睨むなよ……」
加蓮「はー楽しかった♪ 同級生の生痴話喧嘩なんてそうそうお目にかかれないよねー♪」
李衣菜「いい根性してるよね加蓮も……」
泰葉「ごめんなさい、勘違いさせてしまって……」
男子「い、一応オレもプレゼント用意してんだけど……」
女子「……握手して浮かれてた」ジトッ
男子「悪かったっての、睨むなよ……」
加蓮「はー楽しかった♪ 同級生の生痴話喧嘩なんてそうそうお目にかかれないよねー♪」
李衣菜「いい根性してるよね加蓮も……」
泰葉「ごめんなさい、勘違いさせてしまって……」
24: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:03:57.82 ID:w9j7UoTwO
女子「あっ、いいんです。元々浮気できるような人じゃないですし」
加蓮「まぁ見た目より真面目っぽいし、そこは安心していいんじゃない?」
女子「はいっ」
男子「さりげにひでーな」
女子「あぁ、でもアイドルに会えるなんて……! いつもライブ観てますっ、ファンですっ!」
李衣菜「えへへ、ありがと!」
泰葉「オフにこうしてファンの方と話すのって、もしかしたら貴重かも。ふふふ」
加蓮「まぁ見た目より真面目っぽいし、そこは安心していいんじゃない?」
女子「はいっ」
男子「さりげにひでーな」
女子「あぁ、でもアイドルに会えるなんて……! いつもライブ観てますっ、ファンですっ!」
李衣菜「えへへ、ありがと!」
泰葉「オフにこうしてファンの方と話すのって、もしかしたら貴重かも。ふふふ」
25: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:06:15.76 ID:w9j7UoTwO
男子「あ……でもいいんすか? 今さらだけどこんなでけー声で騒いじまって……ま、周りにバレてねーよな?」コソッ
加蓮「遅っ。大丈夫だよ、さっき言ったでしょ。気配消してるって」
泰葉「あぁ……はい。ご心配なく、お二人以外の人には気づかれてませんから」
女子「え、気配消すって……あっ! ぜ、全然みんな通り過ぎてく……!」
李衣菜「うん、ただの学生グループだと思ってるんじゃないかな。女率高いけど」
女子「……忍者?」
加蓮「とことん言うことそっくりなカップル……」
加蓮「遅っ。大丈夫だよ、さっき言ったでしょ。気配消してるって」
泰葉「あぁ……はい。ご心配なく、お二人以外の人には気づかれてませんから」
女子「え、気配消すって……あっ! ぜ、全然みんな通り過ぎてく……!」
李衣菜「うん、ただの学生グループだと思ってるんじゃないかな。女率高いけど」
女子「……忍者?」
加蓮「とことん言うことそっくりなカップル……」
26: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:09:17.24 ID:w9j7UoTwO
男子「マジかよ……なんなんだアイドルパワー、不思議すぎる」
泰葉「ふふっ。木を隠すなら森の中、です。いくら注意深く探しても見つかりませんよ、普通は」
女子「ふえー……。アイドルってすごーい」
李衣菜「泰葉流奥義! って感じだよね」
加蓮「免許皆伝者にはもれなく芸能界の闇を暴く権利が」
泰葉「そんなのありません。奥義でもないです」ビシビシッ
李衣菜「あうっ」
加蓮「あたっ。えへへ♪」
泰葉「ふふっ。木を隠すなら森の中、です。いくら注意深く探しても見つかりませんよ、普通は」
女子「ふえー……。アイドルってすごーい」
李衣菜「泰葉流奥義! って感じだよね」
加蓮「免許皆伝者にはもれなく芸能界の闇を暴く権利が」
泰葉「そんなのありません。奥義でもないです」ビシビシッ
李衣菜「あうっ」
加蓮「あたっ。えへへ♪」
27: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:11:11.77 ID:w9j7UoTwO
女子「……ふふっ♪ やっぱりどこでも仲良しさんなんだ。ね?」
男子「ああ。北条もやっぱ、学校と違うんだよな……。楽しそうでいいよな」
女子「うん、楽しそう」
李衣菜「うわ、加蓮手ぇ冷たっ! どんだけ待ってたの、もー」サスサス
加蓮「あはは、なんだか待ちきれなくて。30分以上待っちゃった」
泰葉「……カイロ用意してきて良かった」ドサドサドサ
加蓮「待ってどこから出したの!? マジック!?」
李衣菜「そーれぺたぺたぺたぺた」
泰葉「ぺたぺたぺたぺたぺた」
加蓮「ああああやめっ、貼りすぎー! 助けてー!」
男子「はははっ、形無しだな北条!」
女子「あはははっ♪」
男子「ああ。北条もやっぱ、学校と違うんだよな……。楽しそうでいいよな」
女子「うん、楽しそう」
李衣菜「うわ、加蓮手ぇ冷たっ! どんだけ待ってたの、もー」サスサス
加蓮「あはは、なんだか待ちきれなくて。30分以上待っちゃった」
泰葉「……カイロ用意してきて良かった」ドサドサドサ
加蓮「待ってどこから出したの!? マジック!?」
李衣菜「そーれぺたぺたぺたぺた」
泰葉「ぺたぺたぺたぺたぺた」
加蓮「ああああやめっ、貼りすぎー! 助けてー!」
男子「はははっ、形無しだな北条!」
女子「あはははっ♪」
28: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:13:39.31 ID:w9j7UoTwO
―――
男子「――んじゃ、お互い無事合流できたっつーことで。じゃあな北条」
加蓮「ん。また学校でね、来年だけど。……そしたらノート見せてくんない? 宿題溜まってるんだよね」
男子「あ? 知るか。自分でやれ」
加蓮「あっそ。……ここに今年最後のライブチケットがあります」
女子「もう全部見ていいよ加蓮ちゃん! ノートでもなんでも持っていって! 私おバカだけど!」
加蓮「ほんとー? ふふっ、ありがと♪ じゃあチケット進呈~♪」ピラッ
女子「わーい♪♪」
男子「買収すんじゃねーよこのやろう」
泰葉「では彼氏さんにも。ぜひ2人で観に来てくださいね」ピラッ
男子「うおおおおあざっす!!!」コロッ
李衣菜(ほんと似た者カップルだなー)
29: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:15:35.71 ID:w9j7UoTwO
男子「うっおおお……! マジかよ手に入らなかったのに……!」ジィン…
加蓮「――それ。『マジかよ』8回目。口癖なんだ?」
男子「……へ? なんだそれ」
女子「あ……加蓮ちゃんにも気づかれてる。ふふふ、私も毎日聞くから慣れちゃった」
男子「え、……な、そうなのオレ? つか数えてたのかよ!?」
加蓮「人の話よく聞いてないとメモれないし。アイドルになってから気になるワード覚える癖できたの」
男子「マジかよ…………あっ」
加蓮「ぷっ。言ってるそばからだし」
女子「あはは♪ もー、にぶちんさん……♪」
李衣菜「へへへ♪」
泰葉「……♪」ニコニコ
男子「……穴掘って埋まりてぇ……」
―――
??「……!! 呼ばれた気がしますぅ」
加蓮「――それ。『マジかよ』8回目。口癖なんだ?」
男子「……へ? なんだそれ」
女子「あ……加蓮ちゃんにも気づかれてる。ふふふ、私も毎日聞くから慣れちゃった」
男子「え、……な、そうなのオレ? つか数えてたのかよ!?」
加蓮「人の話よく聞いてないとメモれないし。アイドルになってから気になるワード覚える癖できたの」
男子「マジかよ…………あっ」
加蓮「ぷっ。言ってるそばからだし」
女子「あはは♪ もー、にぶちんさん……♪」
李衣菜「へへへ♪」
泰葉「……♪」ニコニコ
男子「……穴掘って埋まりてぇ……」
―――
??「……!! 呼ばれた気がしますぅ」
30: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:17:49.41 ID:w9j7UoTwO
加蓮「ふふふっ♪ いいオチがついたとこでっ。それじゃあね、似た者夫婦さんっ」
男子「夫婦じゃねーし! アホがっ」
女子「ま、まだ早いよっ」
李衣菜「あはは。またどこかで……あ、次は今度のライブかな? へへ、きっと来てくださいね!」
泰葉「年越し前のほんの一瞬……がっかりはさせませんから♪」
女子「~~~ッ……!! はいっ、ぜっっったい行きますっ!」
男子「ライブでヘマしやがったらツイッターに書いてやるからな、北条」
加蓮「はいはい、そっちこそライブの熱気に飲まれないでよ? ……待ってるね♪」
男子「夫婦じゃねーし! アホがっ」
女子「ま、まだ早いよっ」
李衣菜「あはは。またどこかで……あ、次は今度のライブかな? へへ、きっと来てくださいね!」
泰葉「年越し前のほんの一瞬……がっかりはさせませんから♪」
女子「~~~ッ……!! はいっ、ぜっっったい行きますっ!」
男子「ライブでヘマしやがったらツイッターに書いてやるからな、北条」
加蓮「はいはい、そっちこそライブの熱気に飲まれないでよ? ……待ってるね♪」
31: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:20:02.27 ID:w9j7UoTwO
男子「おう! オレも全力で応援するからなっ」
女子「サイリウム補充しなきゃ……!」
加蓮「ふふ♪ それじゃあ――」
ちら
ちら……
女子「あ、雪――」
男子「お……ほんとだ」
――またね――
「「え……」」
女子「サイリウム補充しなきゃ……!」
加蓮「ふふ♪ それじゃあ――」
ちら
ちら……
女子「あ、雪――」
男子「お……ほんとだ」
――またね――
「「え……」」
32: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:22:00.55 ID:w9j7UoTwO
ざわざわ
ざわざわ……
がやがや
がやがや……
女子「…………」
男子「…………」
女子「……え。あれ? 加蓮ちゃんたちは……? えっ、さ、さっきまで目の前に……え、ええっ!?」キョロキョロ
男子「いねぇ……消えた」
女子「そんな……、夢……?」ツネッ
男子「いてーよなんでオレのほっぺたつねんだよ」
女子「あ、チケットはある……。ええええ、アイドルってなんなのー!?」
男子「……あっ」
『もう一度人混みに紛れたら絶対見つけられないから――』
男子「……マジかよ。目ぇ離しちまった……はは、すげーや」
33: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:23:51.72 ID:w9j7UoTwO
―――雑踏
しんしん
しんしん……
泰葉「――降ってきたね。どこ行きましょうか?」
李衣菜「ううう、さむー。とりあえずあったかいところー」ギュー
加蓮「李衣菜くっつきすぎ。カイロ分けよっか? 私こんないらないし」
李衣菜「だってぇ……」
泰葉「ふふ。Pさんにケーキ買っていってあげる? 事務所、ちょっと遠いけど」
加蓮「あ、賛成! あのカップル見てたら人恋しくなっちゃった」
李衣菜「あはは、仲良かったね。ずっと仲良しでいたらいいなぁ」
34: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:26:22.16 ID:w9j7UoTwO
加蓮「あの調子じゃ別れなさそうだしね。密かに応援してあげようじゃない」
李衣菜「謎の上から目線だ」
加蓮「円満の秘訣を伝授してあげなきゃ♪」
泰葉「恋愛の先生?」
加蓮「……恋愛はしたことないけども」
李衣菜「ダメじゃん」
加蓮「でも恋はしてるよ?」
泰葉「うん。知ってるよ」クス
加蓮「じゃ、ケーキ買って――愛しの彼に会いに行こっか、2人とも♪」
李衣菜「へへ、おーっ♪」
泰葉「おー♪」
―――
P「掃除疲れた……腹減った、甘いもの食べたい」
ちひろ「キャラメルありますよー?」
P「腹の足しになりませんよ……。あ、いつの間にか雪降ってる。みんな風邪ひいてないといいけど」
おわり
李衣菜「謎の上から目線だ」
加蓮「円満の秘訣を伝授してあげなきゃ♪」
泰葉「恋愛の先生?」
加蓮「……恋愛はしたことないけども」
李衣菜「ダメじゃん」
加蓮「でも恋はしてるよ?」
泰葉「うん。知ってるよ」クス
加蓮「じゃ、ケーキ買って――愛しの彼に会いに行こっか、2人とも♪」
李衣菜「へへ、おーっ♪」
泰葉「おー♪」
―――
P「掃除疲れた……腹減った、甘いもの食べたい」
ちひろ「キャラメルありますよー?」
P「腹の足しになりませんよ……。あ、いつの間にか雪降ってる。みんな風邪ひいてないといいけど」
おわり
35: ◆5F5enKB7wjS6 2016/12/25(日) 02:27:28.42 ID:w9j7UoTwO
というお話だったのさ
SF(少し不思議)なアイドルたちのクリスマス
SF(少し不思議)なアイドルたちのクリスマス
スポンサーリンク
主な最新記事及び関連記事
AFTER 鷹富士茄子「クリスマスと言えば」
BEFORE 麗奈「アタシがサンタの手伝い?」
54396
▼返信コメ
アイドルってなんだ
[ 2016/12/25 15:49 ]
[ 編集 ]
コメントの投稿
※リンクを貼って頂ける方は、URLをttp://にしてください