2015
04/13
月
1: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:08:00.28 ID:plf3GSo+o
―――事務所
李衣菜「――今日の大事なミーティングってなんだろう?」

加蓮「んー……プロデューサー、やけに真剣な顔つきだったけど」

泰葉「私たちの活動に変化がある、とか……? ちひろさんや所長さんも慌ただしくしてたし……」

加蓮「所長さんまで? 余計に分かんなくなってきちゃったね」
李衣菜「まぁ、もうすぐプロデューサー来るだろうし。待ってようよ」
加蓮「うん」
泰葉「そうね」
前スレ
泰葉「え、李衣菜が風邪に……?」加蓮「」
シリーズスレ
だりやすかれん
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2: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:12:04.64 ID:plf3GSo+o
どたどたどた……がちゃっ
P「いやー遅れた遅れた――お、みんな揃ってるな!」
李衣菜「あ、来た。『揃ってるな』って、プロデューサーが招集かけたんじゃないですか」
加蓮「いったいどうしたの? なんだか慌ててるし」
泰葉「プロデューサー、なにか大切なことがあるんですか?」
P「おう、それがな……って、なんで事務所で『プロデューサー』呼び? いつもなら名前で呼んでくれるのに」
3: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:16:10.99 ID:plf3GSo+o
李衣菜「いやだって、すごく真面目なトーンで『来てくれ』なんて言うから……ねぇ?」
泰葉「です。もしもお仕事の件なら余計に……」
P「あ、そういうことか。まぁ仕事に関係ないこともないし……むしろカッコつかないか」
加蓮「カッコつかないって……どういうこと? ますます気になってきたかも」
P「はは、それじゃあもったいぶらずに言っちゃうか!」
李衣菜「わくわく」
泰葉「どきどき」
加蓮「そわそわ」
P「……そういう効果音は心の中で言おうな」
泰葉「です。もしもお仕事の件なら余計に……」
P「あ、そういうことか。まぁ仕事に関係ないこともないし……むしろカッコつかないか」
加蓮「カッコつかないって……どういうこと? ますます気になってきたかも」
P「はは、それじゃあもったいぶらずに言っちゃうか!」
李衣菜「わくわく」
泰葉「どきどき」
加蓮「そわそわ」
P「……そういう効果音は心の中で言おうな」
4: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:21:40.91 ID:plf3GSo+o
P「えー、ごほんっ」
P「なんと、このたび!」
P「うちの事務所に!」
P「――新しいアイドルのタマゴが来ることになりました!」
P「なんと、このたび!」
P「うちの事務所に!」
P「――新しいアイドルのタマゴが来ることになりました!」
5: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:24:26.17 ID:plf3GSo+o
泰葉「え――!」
加蓮「あ――」
李衣菜「………………マジ、ですか? プロデューサー」
P「うん。マジだ」
加蓮「……そっか、やっぱり……」
泰葉「ど、どういうこと……です……?」
P「ふふ。李衣菜、泰葉、加蓮。……お前たち三人が、先輩になるんだよ」
李衣菜・加蓮「…………私たちがみんな泰葉に?」
泰葉「なんで!?」
加蓮「あ――」
李衣菜「………………マジ、ですか? プロデューサー」
P「うん。マジだ」
加蓮「……そっか、やっぱり……」
泰葉「ど、どういうこと……です……?」
P「ふふ。李衣菜、泰葉、加蓮。……お前たち三人が、先輩になるんだよ」
李衣菜・加蓮「…………私たちがみんな泰葉に?」
泰葉「なんで!?」
6: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:25:29.95 ID:plf3GSo+o
加蓮「だって先輩イコール泰葉だし?」
李衣菜「三人の泰葉って、ロックだね!」
泰葉「意味が分からないし、今はそんなこと言う空気じゃないでしょうっ、もう!」
P「はいはい、ボケれるならかしこまらなくていいぞ」
李衣菜「あはは。ですね、Pさん♪」
泰葉「はぁ……Pさん、もう早く紹介してください……」
加蓮「ふふ、拗ねちゃった」クスクス
李衣菜「三人の泰葉って、ロックだね!」
泰葉「意味が分からないし、今はそんなこと言う空気じゃないでしょうっ、もう!」
P「はいはい、ボケれるならかしこまらなくていいぞ」
李衣菜「あはは。ですね、Pさん♪」
泰葉「はぁ……Pさん、もう早く紹介してください……」
加蓮「ふふ、拗ねちゃった」クスクス
7: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:28:23.01 ID:plf3GSo+o
P「はは、よし。こうして話してるより直接紹介したほうがいいな――ちひろさん、お願いします!」
がちゃっ
ちひろ「はーい、待ってました♪ ……さ、どうぞ入ってください!」
「「「はいっ」」」
「えへへ、私、一生懸命頑張りますね♪」
「……ふふ。よろしく」
「いぇい! アイドル、なっちゃった☆」
李衣菜「え――ああああああああああ!!??」
泰葉「ま、まさかここに来るなんてて……!」
加蓮「……ふふふ♪」
―――
――
―
がちゃっ
ちひろ「はーい、待ってました♪ ……さ、どうぞ入ってください!」
「「「はいっ」」」
「えへへ、私、一生懸命頑張りますね♪」
「……ふふ。よろしく」
「いぇい! アイドル、なっちゃった☆」
李衣菜「え――ああああああああああ!!??」
泰葉「ま、まさかここに来るなんてて……!」
加蓮「……ふふふ♪」
―――
――
―
8: 誤字った……訂正 ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:29:59.41 ID:plf3GSo+o
P「はは、よし。こうして話してるより直接紹介したほうがいいな――ちひろさん、お願いします!」
がちゃっ
ちひろ「はーい、待ってました♪ ……さ、どうぞ入ってください!」
「「「はいっ」」」
「えへへ、私、一生懸命頑張りますね♪」
「……ふふ。よろしく」
「いぇい! アイドル、なっちゃった☆」
李衣菜「え――ああああああああああ!!??」
泰葉「ま、まさかここに来るなんて……!」
加蓮「……ふふふ♪」
―――
――
―
がちゃっ
ちひろ「はーい、待ってました♪ ……さ、どうぞ入ってください!」
「「「はいっ」」」
「えへへ、私、一生懸命頑張りますね♪」
「……ふふ。よろしく」
「いぇい! アイドル、なっちゃった☆」
李衣菜「え――ああああああああああ!!??」
泰葉「ま、まさかここに来るなんて……!」
加蓮「……ふふふ♪」
―――
――
―
9: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:31:25.41 ID:plf3GSo+o
―――少し前
P『泰葉、今日はちょっと養成所の方に行ってもらいたいんだ』
P『アイドルになりたい娘たちが頑張ってるところだ。今の泰葉なら、いいアドバイスが出来るだろう?』
泰葉(――ふふ。断る理由なんてない、よね……♪)
10: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:33:37.26 ID:plf3GSo+o
泰葉(そして、アイドルになるべく日々努力を重ねている娘たちと出会い……)
泰葉(アドバイスになっているか分からないけど、一人ひとりしっかりお話しして)
泰葉(僅かばかりのエールとして、私の伝えたいことを、最後に……)
泰葉「――みなさん、夢を持ってくださいね」
泰葉「どんなことでもいいですから、自分が目指したいもの……それを見つけて欲しいです」
泰葉(アドバイスになっているか分からないけど、一人ひとりしっかりお話しして)
泰葉(僅かばかりのエールとして、私の伝えたいことを、最後に……)
泰葉「――みなさん、夢を持ってくださいね」
泰葉「どんなことでもいいですから、自分が目指したいもの……それを見つけて欲しいです」
11: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:34:52.80 ID:plf3GSo+o
泰葉「――私ですか? 私の夢は……ステージを見てくれる人を笑顔にすることです」
泰葉「……でもそれはきっと、一人だけでは出来なかったことですね」
泰葉「私は、私の大切な人たちに……まずは自分が楽しむんだってこと、教えてもらいましたから」
泰葉「だから、今の私があるんです。……つらいことも、嬉しいことも。分け合える仲間を見つけてください」
泰葉「ふふ……なんて。恥ずかしいので、これで私の挨拶とさせてください。――今日は一日、ありがとうございました♪」
泰葉「……でもそれはきっと、一人だけでは出来なかったことですね」
泰葉「私は、私の大切な人たちに……まずは自分が楽しむんだってこと、教えてもらいましたから」
泰葉「だから、今の私があるんです。……つらいことも、嬉しいことも。分け合える仲間を見つけてください」
泰葉「ふふ……なんて。恥ずかしいので、これで私の挨拶とさせてください。――今日は一日、ありがとうございました♪」
12: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:36:31.17 ID:plf3GSo+o
―――
泰葉(さてと、帰る前にプロデューサーに連絡して……)
女の子「あ、あのっ!」
泰葉「あ、はい。あなたは……ふふ、笑顔がとっても可愛らしい方でしたね」
女の子「そ、そんな……えへへ♪」テレテレ
女の子「って、じゃなくてっ。あの、岡崎さん、今日は本当にありがとうございましたっ」ペコリ
泰葉「いえ、こちらこそ。私もいろいろ勉強になりました」ペコ
13: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:38:34.19 ID:plf3GSo+o
女の子「えへへ。私、ちっちゃい頃からアイドルに憧れてて……」
女の子「いつかなれたらいいな、なりたいなって」
泰葉「そうなんですか……。きっと、なれますよ。だって――」
泰葉「あなたの目、とっても輝いてますから♪」
女の子「いつかなれたらいいな、なりたいなって」
泰葉「そうなんですか……。きっと、なれますよ。だって――」
泰葉「あなたの目、とっても輝いてますから♪」
14: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:40:32.20 ID:plf3GSo+o
女の子「あ……ありがとうございますっ! 嬉しいです、私頑張りますっ♪」
泰葉「ふふふっ。いつか一緒に、同じステージに立ちましょうね♪」
女の子「は、はいっ!」
泰葉「ふふ……あ、そうだ。お名前を聞いておきたいです。改めて、私は岡崎泰葉です」
女の子「はい! 私の名前は――」
卯月「『島村卯月』っていいますっ♪♪」

泰葉「ふふふっ。いつか一緒に、同じステージに立ちましょうね♪」
女の子「は、はいっ!」
泰葉「ふふ……あ、そうだ。お名前を聞いておきたいです。改めて、私は岡崎泰葉です」
女の子「はい! 私の名前は――」
卯月「『島村卯月』っていいますっ♪♪」

15: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:42:41.34 ID:plf3GSo+o
―――
ウイイイィィィ……ぽてっ
李衣菜「あー! また失敗したぁ……んもう、アーム弱すぎだよこの台っ」
李衣菜「もうちょっとなんだけどなぁ、ちひろさんのお気に入りのあのカエル……」
女の子「あと少しだね、そのぬいぐるみ!」
李衣菜「うん、そうなんだよ……って」
李衣菜「キミ誰!?」
女の子「あはは☆ なんだか全身から悔しそうなオーラ放ってたから話しかけちゃった!」
16: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:44:11.14 ID:plf3GSo+o
李衣菜「そ、そんなに悔しそうにしてたかな……」
女の子「してたしてた。そんなに欲しいのっ?」
李衣菜「ま、まぁ……。事務s――じゃなかった、知り合いが欲しがっててさ、アレ」
女の子「へーっ。……なんか憎めない顔だね、アレ」
李衣菜「ねー」
李衣菜(あ、危ない危ない。変装してるとはいえ、下手なこと言えないよね)
女の子「してたしてた。そんなに欲しいのっ?」
李衣菜「ま、まぁ……。事務s――じゃなかった、知り合いが欲しがっててさ、アレ」
女の子「へーっ。……なんか憎めない顔だね、アレ」
李衣菜「ねー」
李衣菜(あ、危ない危ない。変装してるとはいえ、下手なこと言えないよね)
17: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:46:33.25 ID:plf3GSo+o
女の子「どう? 取れそう?」
李衣菜「うーん、これアーム弱くてさー。普通にやったら無理っぽいんだよね」
女の子「なるへそー。んじゃじわじわ押してみよっか!」チャリン
李衣菜「あっ、横取り!」
女の子「あっはは、そんなことしないって! 面白そうだし、取れたらもれなくプレゼント、ってね☆」
李衣菜「おお……あ、それじゃかわりばんこで、どっちが先に取れるか――!」
女の子「おっけー、しょーぶしょーぶっ!」
李衣菜「うーん、これアーム弱くてさー。普通にやったら無理っぽいんだよね」
女の子「なるへそー。んじゃじわじわ押してみよっか!」チャリン
李衣菜「あっ、横取り!」
女の子「あっはは、そんなことしないって! 面白そうだし、取れたらもれなくプレゼント、ってね☆」
李衣菜「おお……あ、それじゃかわりばんこで、どっちが先に取れるか――!」
女の子「おっけー、しょーぶしょーぶっ!」
18: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:47:00.78 ID:plf3GSo+o
ちゃりん
ちゃりんちゃりん
ちゃりん……
19: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:48:15.45 ID:plf3GSo+o
―――
李衣菜「や、やっと取れた……!」
女の子「いやー、燃え尽きたぜ……お財布ちゃんが。しょぼん……」
李衣菜「ご、ごめんね? 付き合わせちゃって」
女の子「ううん、いいよ! 楽しかったもん☆」
李衣菜「あはは……ありがとう」
女の子「えへへ! また遊ぼうよ、私このゲーセンよく来るからさ!」
20: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:49:27.97 ID:plf3GSo+o
李衣菜「うん、またね。あ、私は――」
女の子「アイドルの多田李衣菜ちゃん。……でしょ?」
李衣菜「うえええっ!? な、ななななんで!!?」
女の子「だってカエルちゃん取れた瞬間『うっひょー!』って」
李衣菜「……あああああああああ」ガクー
女の子「アイドルの多田李衣菜ちゃん。……でしょ?」
李衣菜「うえええっ!? な、ななななんで!!?」
女の子「だってカエルちゃん取れた瞬間『うっひょー!』って」
李衣菜「……あああああああああ」ガクー
21: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:50:24.96 ID:plf3GSo+o
女の子「大丈夫、言いふらしたりしないよ。……私、アイドルって興味あるんだ」
李衣菜「あああぁぁ……って、え?」
女の子「いろんな人に出会って、たくさんのことを体験できて……素敵だなって!」
李衣菜「うん……私も、アイドルが最高に楽しいよ。どんなことだって出来そうで……毎日わくわくしてるんだ」
女の子「……えへへ。りーなちゃんと遊んでたら、なんだか我慢できなくなってきた!」
李衣菜「?? 我慢……?」
女の子「んーん、こっちの話! じゃ、またね!」タタッ
李衣菜「あああぁぁ……って、え?」
女の子「いろんな人に出会って、たくさんのことを体験できて……素敵だなって!」
李衣菜「うん……私も、アイドルが最高に楽しいよ。どんなことだって出来そうで……毎日わくわくしてるんだ」
女の子「……えへへ。りーなちゃんと遊んでたら、なんだか我慢できなくなってきた!」
李衣菜「?? 我慢……?」
女の子「んーん、こっちの話! じゃ、またね!」タタッ
22: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:51:25.05 ID:plf3GSo+o
23: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:55:07.09 ID:plf3GSo+o
―――
加蓮「――こんにちは。また来たよ」
女の子「……また来たんだ。なんの用?」
加蓮「ふふ、お花屋さんに来たのに『なんの用?』って」クスクス
女の子「いつもなにも買わずに帰るのに?」
加蓮「今日は買いに来たの。ね、ミントって置いてる?」
24: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:56:20.28 ID:plf3GSo+o
女の子「ミント? なんでまた――あ」
加蓮「あ、その反応。聞いてくれたんだ、私の歌」
女の子「薄荷……。うん、今かかってるラジオで流れてた。綺麗な歌声だね」
加蓮「ふふ、ありがと。そんなわけで、事務所にもミントの香りを、ってね」
女の子「ん、……お持ちしますので少々お待ちください」トテトテ
加蓮「あ、その反応。聞いてくれたんだ、私の歌」
女の子「薄荷……。うん、今かかってるラジオで流れてた。綺麗な歌声だね」
加蓮「ふふ、ありがと。そんなわけで、事務所にもミントの香りを、ってね」
女の子「ん、……お持ちしますので少々お待ちください」トテトテ
25: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:57:46.74 ID:plf3GSo+o
加蓮「ぷくく……急に丁寧な対応されると笑っちゃうよ」
女の子「…………。……それで? 李衣菜ちゃんと泰葉ちゃん、元気にしてる?」
加蓮「ん、まぁね。また三人で遊びに来るよ」
女の子「……うちの店はたまり場じゃないんだけど」
加蓮「あはは。「たまり」っていうか、ほとんど一緒にいるから。もはや一心同体って感じ?」
女の子「そう、なんだ……。楽しそうだね、いつも。ラジオ、いつ聞いてても本当に……」
女の子「…………。……それで? 李衣菜ちゃんと泰葉ちゃん、元気にしてる?」
加蓮「ん、まぁね。また三人で遊びに来るよ」
女の子「……うちの店はたまり場じゃないんだけど」
加蓮「あはは。「たまり」っていうか、ほとんど一緒にいるから。もはや一心同体って感じ?」
女の子「そう、なんだ……。楽しそうだね、いつも。ラジオ、いつ聞いてても本当に……」
26: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 09:59:04.51 ID:plf3GSo+o
加蓮「うん。私の人生で、最高の友だちだもん。これからもずっと、ね」
女の子「……そっか。……はい、鉢植えから植え替えないでね。すぐ根っこ伸ばして他の植物ダメにしちゃうから」
加蓮「え、そうなんだ。うん、分かった……ね、あなたは?」
女の子「え……?」
加蓮「あなた、たまに……なんていうか、退屈そうな顔するよね」
女の子「……!」
女の子「……そっか。……はい、鉢植えから植え替えないでね。すぐ根っこ伸ばして他の植物ダメにしちゃうから」
加蓮「え、そうなんだ。うん、分かった……ね、あなたは?」
女の子「え……?」
加蓮「あなた、たまに……なんていうか、退屈そうな顔するよね」
女の子「……!」
27: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:00:13.99 ID:plf3GSo+o
加蓮「ごめんね、急に変なこと言って。でも……昔の私と同じ顔してるから、気になってたの」
加蓮「今に満足してないのに、でも自分からは一歩が踏み出せな――」
女の子「違うよ」
加蓮「わ。……そう?」
女の子「……うん、そうだよ」
加蓮「今に満足してないのに、でも自分からは一歩が踏み出せな――」
女の子「違うよ」
加蓮「わ。……そう?」
女の子「……うん、そうだよ」
28: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:01:15.45 ID:plf3GSo+o
加蓮「そっか。まぁ、きっかけがないとどうしようもないこともあるしね。……えっと、いくら?」
女の子「いいよ、いらない。素敵な歌、聞かせてくれたお礼」
加蓮「ふふ、直接は聞かせてないけど。そういうことなら甘えちゃおっかな」
女の子「じゃ、ありがとうございました」ペコリ
加蓮「…………。うん、また来るよ」
女の子「そ。まぁいいけど」
加蓮(……今度はPさんを連れてね)
女の子「いいよ、いらない。素敵な歌、聞かせてくれたお礼」
加蓮「ふふ、直接は聞かせてないけど。そういうことなら甘えちゃおっかな」
女の子「じゃ、ありがとうございました」ペコリ
加蓮「…………。うん、また来るよ」
女の子「そ。まぁいいけど」
加蓮(……今度はPさんを連れてね)
29: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:02:35.11 ID:plf3GSo+o
加蓮「住所は……一緒に来るからいいとして……」ブツブツ
女の子「……? なに?」
加蓮「ううん、なんでも。……あれ?」
女の子「え?」
加蓮「……私、あなたの名前聞いてないかも?」
女の子「……? なに?」
加蓮「ううん、なんでも。……あれ?」
女の子「え?」
加蓮「……私、あなたの名前聞いてないかも?」
30: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:03:23.05 ID:plf3GSo+o
女の子「……そういえば。なんだかんだでお客さんと店員としてしか会ってなかったし」
加蓮「ふふふ……変なの、こんなに会ってるのに。ねぇ、名前は?」
女の子「ん。私は――」
凛「凛。……『渋谷凛』だよ。改めてよろしくね」

加蓮「ふふふ……変なの、こんなに会ってるのに。ねぇ、名前は?」
女の子「ん。私は――」
凛「凛。……『渋谷凛』だよ。改めてよろしくね」

31: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:04:46.97 ID:plf3GSo+o
それから――
―――レッスン場
卯月「はぁ、はぁ……!」グッタリ
凛「っはぁ、はあ……! う、卯月……平気?」
卯月「へ、平気……じゃないです~……」
未央「し、しぶりんも……、しまむーも……だら、っしないなぁ……ふぅ、ふぅ~……!」
凛「未央、も、っでしょ……! げほっ」
未央「だって、っはぁ……! き、きっついよ今日ぉ……」
32: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:05:59.40 ID:plf3GSo+o
李衣菜「ふはー、今日は一段と厳しかったねぇ」
泰葉「ね……。一番上のトレーナーさんが来るなんて……はふぅ」
凛「……やっぱり、すごいね……。あんなレッスンのあとで立ってられるなんて……」
未央「うん……私たちも、もっともっと頑張らないとっ……!」
卯月「はひ……が、頑張り、ましょ~……!」
加蓮「」シーン…
泰葉「ね……。一番上のトレーナーさんが来るなんて……はふぅ」
凛「……やっぱり、すごいね……。あんなレッスンのあとで立ってられるなんて……」
未央「うん……私たちも、もっともっと頑張らないとっ……!」
卯月「はひ……が、頑張り、ましょ~……!」
加蓮「」シーン…
33: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:07:22.54 ID:plf3GSo+o
未央「っておおおっ!? ほーちゃんが死んでるぅぅ!?」
凛「ちょ、加蓮!?」
卯月「あわわわ!?? り、李衣菜ちゃん泰葉ちゃーん! 加蓮ちゃんがああ!!」
加蓮「ウァァ…」
泰葉「あ、この娘はいつものことだから……」
未央「へっ!?」
卯月「い、いつものこと!?」
李衣菜「気にしない気にしない、すぐ復活するし」
凛「え、ええ……!?」
凛「ちょ、加蓮!?」
卯月「あわわわ!?? り、李衣菜ちゃん泰葉ちゃーん! 加蓮ちゃんがああ!!」
加蓮「ウァァ…」
泰葉「あ、この娘はいつものことだから……」
未央「へっ!?」
卯月「い、いつものこと!?」
李衣菜「気にしない気にしない、すぐ復活するし」
凛「え、ええ……!?」
34: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:09:26.80 ID:plf3GSo+o
李衣菜「へーきだよ、とりあえずシャワールームへ運べばいいから。はい泰葉、脚持ってー」
泰葉「それじゃ李衣菜は両腕ね……よいしょっと」
加蓮「」ブラーン
李衣菜「いっちにー」トコトコ
泰葉「さんしー」トタトタ
加蓮「」ブランブラーン
卯月「い、いいんでしょうか……」
未央「な、仲が良い故のアレだよ、きっと……たぶん、おそらく……」
凛「も、もはやモノ扱いだよあれじゃ……」
泰葉「それじゃ李衣菜は両腕ね……よいしょっと」
加蓮「」ブラーン
李衣菜「いっちにー」トコトコ
泰葉「さんしー」トタトタ
加蓮「」ブランブラーン
卯月「い、いいんでしょうか……」
未央「な、仲が良い故のアレだよ、きっと……たぶん、おそらく……」
凛「も、もはやモノ扱いだよあれじゃ……」
35: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:10:57.64 ID:plf3GSo+o
がらり
P「おつかれさまー。お、ちょうどレッスン終わったところか」
卯月「あ……プロデューサーさん! おつかれさまですっ」
未央「プロデューサーおつかれさまー! ……いや、ほんと疲れたぁ……」
凛「おつかれさま、プロデューサー……。今日のトレーナーさん、半端じゃなかったよ……」
P「あー……まぁ、いつもお世話になってるベテランさんのお姉さんだからなぁ……そんなにだったか?」
36: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:11:47.57 ID:plf3GSo+o
凛「その、加蓮が……」
未央「りーなややっちゃんに連れられて、もとい搬送されてったけど……」
卯月「加蓮ちゃん、大丈夫なんですか……?」
P「………………………………まぁ大丈夫だろ」
凛「間。プロデューサー、間」
未央「りーなややっちゃんに連れられて、もとい搬送されてったけど……」
卯月「加蓮ちゃん、大丈夫なんですか……?」
P「………………………………まぁ大丈夫だろ」
凛「間。プロデューサー、間」
37: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:13:04.25 ID:plf3GSo+o
P「あ、あいつもいろいろ修羅場という名のライブを経験してるから……うん、たぶんこのあと……」
未央「ええっ、まだなにかあるの!? さ、さすがに体力尽きてるよぉ!」
卯月「ガ、ガンバリマス……!」フラッ
凛「う、卯月、気を確かに……!」
P「あぁいや、そうじゃないよ。……ふふ、楽しみにしてな。あいつら、ご飯が美味しいところいっぱい知ってるから」
未央「ええっ、まだなにかあるの!? さ、さすがに体力尽きてるよぉ!」
卯月「ガ、ガンバリマス……!」フラッ
凛「う、卯月、気を確かに……!」
P「あぁいや、そうじゃないよ。……ふふ、楽しみにしてな。あいつら、ご飯が美味しいところいっぱい知ってるから」
38: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:14:23.86 ID:plf3GSo+o
卯月「お、美味しい……!」ジュルリ
未央「ところ……!?」ゴクリ
凛「…………」キュルルル…
P「はは、ほらほら、汗流して来い。そしたら李衣菜たちと遊んで、たくさん思い出を作るんだ」
P「仕事だけじゃない、どんなときも『一緒』に楽しく過ごすこと――それが、うちのアイドルなんだ!」
NGs「「「あ――!」」」
NGs「「「はいっ♪♪♪」」」
おわり
未央「ところ……!?」ゴクリ
凛「…………」キュルルル…
P「はは、ほらほら、汗流して来い。そしたら李衣菜たちと遊んで、たくさん思い出を作るんだ」
P「仕事だけじゃない、どんなときも『一緒』に楽しく過ごすこと――それが、うちのアイドルなんだ!」
NGs「「「あ――!」」」
NGs「「「はいっ♪♪♪」」」
おわり
39: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/12(日) 10:17:15.55 ID:plf3GSo+o
というお話だったのさ
この世界線ではこんな感じでNGsがアイドルになったってことでひとつ
あと未央のあだ名は、りーな以外独断で決めたよ!
この世界線ではこんな感じでNGsがアイドルになったってことでひとつ
あと未央のあだ名は、りーな以外独断で決めたよ!
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/12(日) 10:43:26.89 ID:NrmP6YMX0
だりやすかれんについに後輩か…感慨深いな
乙
乙
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/12(日) 10:51:03.72 ID:Qj/LwlUQ0
乙乙
面白かった
やっぱりだりやすかれんはいいね
面白かった
やっぱりだりやすかれんはいいね
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/12(日) 10:54:32.64 ID:cWRBfvxl0
乙です。
そういえば、ずっとこの3人だけだったもんね
そういえば、ずっとこの3人だけだったもんね
転載元:モバP「だりやすかれんと新たなシンデレラたち」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428797279/
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