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2014 09/23

P「家族みたいなものか」 律子「そうなんです」





1VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:50:24.17 ID:ZYECnEcLo



 おめでとう――おめでとう――

 本当におめでとう――

 律子、おめでとう――





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2VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:52:04.79 ID:ZYECnEcLo




春香「あれ、プロデューサーさんは……?」

小鳥「春香ちゃん、まだ残ってたの? 律子さんと居酒屋に行ったわよ」

春香「ああ、結婚の時も二人で飲んでましたね」

小鳥「みんなが居る時だと、落ち着かないんじゃない?
   その辺り、前から変わらないわよね。二人とも」

春香「いいなぁ、二人だけの二次会かぁ。私も行きたいなー……」

小鳥「言っとくけど、邪魔しちゃダメよ?
   あれで結構デリケートなんだから、二人とも」

春香「わかってますよ。それより律子さん、居酒屋なんて大丈夫なんですかね」

小鳥「飲まないって言ってたから」

春香「なら、いいんですけど。それにしても楽しみですね、赤ちゃん……」





3VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:52:43.33 ID:ZYECnEcLo


――――


P「じゃ……」カチン

律子「はい、乾杯。って、私は烏龍茶ですが」カチン

P「うん、悪いな。俺だけ」

律子「いえいえ、気が済むまでどーぞ」

P「…………」ゴクゴク

律子「……ふぅー」

P「結婚の時もそうだったけどさ」

律子「はい」

P「こう、二人になる割に大した話もしないよな」

律子「そうですねぇ」クスッ





4VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:53:28.34 ID:ZYECnEcLo


P「アイドルの時もそうだったけど」

律子「アイドルと言えば、覚えてますか?」

P「何を?」

律子「初めてのオーディションで落ちた時」

P「ああ、覚えてる」

律子「私はそんな落ち込んでなかったのに、気分転換とか言ってあちこち連れ回して」

P「今思うと、俺の方が落ち込んでたんだな。うん」

律子「そうでしょう? いや、まあ、嬉しかったですけど」





5VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:55:13.08 ID:ZYECnEcLo


P「……いやー、しかし、律子はめんどくさい奴だったな」

律子「自覚はありましたよ?」

P「俺さ、もうちょっと褒められても良かったと思うんだな」

律子「どういうところですか? せっかくなんで、今褒めますよ」

P「律子のめんどくさいところに付き合った点を」

律子「ああー、まあ、それは影の努力というか……」

P「恩着せがましいかもしんないけどさ。他の人が知るよしもないことだし」

律子「私は褒めて……なかったですけど、その、今はすっごく感謝してますよ」

P「せっかくなんで、今褒めてくれ」

律子「えらいえらい」

P「……どーも」

律子「不満ですか?」

P「うんにゃ、十分」





6VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:55:47.08 ID:ZYECnEcLo


律子「……本当にありがとうございました」

P「こちらこそ、ありがとう」

律子「私、感謝されることなんか……」

P「ここ最近よく考えていたんだけど、自分が支えていたつもりで、
  律子にも支えられていたんだなぁ、と。だからありがとう」

律子「うーん、ピンと来ないなぁ」

P「俺自身、諦めそうになったことが何度もある」

律子「……マジですか?」

P「何度もだ。律子が居たから頑張れた……って律子が居るのは当たり前だし、
  そもそも律子がステージやなんかに、まあ、それはいいか」





7VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:56:23.17 ID:ZYECnEcLo


律子「私、辞めることばかり考えてました」

P「うん。知ってる。何遍もこんな風に二人で話したじゃないか」

律子「分かんなかったんです。逃げることと、分を弁えることの違いが」

P「今は分かるか?」

律子「……どうでしょう。結果として、成功できましたけど」

P「逃げなくてよかった?」

律子「と言うか、もうその時は必死で……」

P「そうだなぁ。俺もお前も必死だった」





8VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:56:58.93 ID:ZYECnEcLo


律子「プロデューサーも、悩んでた時期でしょう?」

P「律子とはまた違う種類の悩みだったけどな」

律子「そうだったんですか?」

P「俺はいかに律子を逃がすかっていうところでな」

律子「逃がすって……」

P「例えば、ほら、会社が……ってなった時に、他の事務所に移籍するとかさ」

律子「そんなことを」

P「俺は律子のこと好きだったからさ、もしそうなってもアイドル続けてほしかったんだ」





9VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:57:44.16 ID:ZYECnEcLo


律子「まあ、別な形で裏切っちゃいましたが……」

P「いいじゃんか。もういいだけ稼いでさ、お互い必死こいてやってたわけだし」

律子「恨んでませんか?」

P「活動期間自体は予定よりも長かったし、それに復帰なんて俺は全然頭になかったから」

律子「あれっ、じゃあ復活プロジェクト(仮)は……?」

P「いや、かも~って。復活するかも~って言ったつもりだった」

律子「じゃあ、ほとんどないようなものだったんですね」

P「はははっ。俺も疲れちゃったからさ、少し充電期間が欲しかったんだよ」

律子「なるほど。それなら、まあ、安心かな」





10VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:58:10.96 ID:ZYECnEcLo


P「まあ、でも、驚いたよ。結婚なんて聞いた時は」

律子「でしょうね。私も色気がないというか、そーゆー話は全然しなかったし」

P「どんな人なんだっけ」

律子「うーん、プロデューサー殿に似てますよ」

P「ガサツで遠慮のない、しかも嫌味な奴だ」

律子「あははっ。そうですねぇ」

P「でも、順調なようでよかった」

律子「はい。まあ、偶に喧嘩の一つもしますけどね」

P「…………」ゴクゴク





11VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 13:58:58.33 ID:ZYECnEcLo


律子「プロデューサーは、どう思いました。私の結婚」

P「……どうって、まあ、驚いた。っていうのはさっき言ったか」

律子「そういうことじゃなくて、その、ショックでした?」

P「うーん……そうだな、時期が時期なら、相当ショックだったろうけど」

律子「時期ですか」

P「俺にもなあ、律子が異性として好きな時期があったのだ」

律子「私も、あなたのことが好きな時期がありましたよ」

P「奇遇だな」

律子「ええ、奇遇ですね」





12VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 14:00:13.80 ID:ZYECnEcLo


P「冷めたとはまた違うんだけど、なんていうのかな……。
  でも、結婚って聞いた時は驚いたけど、素直に喜べたよ。マジで」

律子「なんか、家族に近い存在になっちゃいましたよねー」フフッ

P「そう、それ。妹だな」

律子「私はどっちかと言うと、あなたのことは弟分として見てるんだけど」

P「はははっ、マジかよ」

律子「マジよ~。大マジよ~」

P「酔ってんのか律子姉さん」

律子「うふふ、いや、嬉しくって」

P「何がだよ」

律子「ふふふっ。プロデューサーも、早いとこお嫁さん見つけてください」

P「そうだなぁ、そのうち」

律子「そのうちじゃダメ~。明日から!」

P「わかったよ」





13VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 14:00:41.50 ID:ZYECnEcLo


律子「結婚はいいものですよ?」

P「見れば分かるよ」

律子「でしょう?」

P「家族ももう一人か」

律子「ええ、授かりまして」

P「身体には気をつけろよ」

律子「言われなくても分かってます」

P「ということで、ぼちぼち出よう」

律子「あははっ。そうですね」





14VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 14:01:18.88 ID:ZYECnEcLo


――――


P「なあ、律子」

律子「はい」

P「さっきも言ったけど、家族みたいなものだからさ」

律子「はい」

P「……俺たち、こうして別々の道を歩いても、心は繋がってるはずだから」

律子「そうですねぇ……」

P「というか、さ、まあ、なんだ、何というか、分かるだろ」

律子「ええ、わかりますよ」クスッ





15VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 14:02:02.57 ID:ZYECnEcLo


P「……今までありがとう」

律子「こちらこそ、ありがとうございました。……プロデューサー殿」

P「俺はいつだってお前を好きでいるからな」

律子「……私も、そうだと思います」

P「律子、おめでとう」


END





16VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2014/09/23(火) 14:03:23.47 ID:ZYECnEcLo


律子、おめでとう。中の人、おめでとう。





転載元:P「家族みたいなものか」 律子「そうなんです」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411447814/


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ずばずば言う律ちゃんだからこそ、言葉にしない部分の余蘊が
味わい深いんだよね

いいものをお裾分けいただいた、おめでとう
[ 2014/09/23 22:40 ] [ 編集 ]
おめでとう
[ 2014/09/23 23:31 ] [ 編集 ]
いいね…
[ 2014/09/24 00:08 ] [ 編集 ]
感動した
なんとも言えない距離感
[ 2014/09/24 18:04 ] [ 編集 ]
中の人御懐妊なの?
そりゃおめでとうだ。
[ 2014/09/27 13:39 ] [ 編集 ]
おめでとう
[ 2014/10/01 06:57 ] [ 編集 ]
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