2012
05/05
土
1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 10:51:30.75 ID:iqntV7NT0
─とあるビル 地上200?──
ヒュゥゥゥゥ……
真ちゃんが、アスファルトに向かって真っ逆さまに堕ちていく。
真「はは……ボクはここまでみたいだ……」
粉々に散ったガラスの破片が舞う。
真「最期に、仲直りしたかったな」
口の端から血の泡を吹き出しながら、苦しそうに微笑む。
真「ごめんよ、雪歩」
待って、真ちゃ──。
……グシャッ……
鈍い音と共に、真っ赤な噴水があがった。
前スレ
雪歩「ユキポックス」
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5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 11:03:13.59 ID:iqntV7NT0
雪歩「あ゛ぁ゛!!!」ガバッ
雪歩「はぁ……はぁ……今の……!」ドックンドックン……
真「うぅん……むにゃ……」
雪歩「ユメ……?」
真「でへへ〜……そんなぁ……むにゃ……」
また、またあの光景だ……。
真ちゃんが死んじゃう夢。すごく生々しくてリアルな夢。
雪歩「真ちゃん……」
真「んん……雪歩、どうしたの? またトイレに行けなくなった?」
雪歩「……ううん、何でも無いよ。少し外の空気吸ってくるね」
仮想現実の世界から抜け出して、このAIに支配された現実に戻ってきて……
そして、救世主、萩原ネオ歩になってからもう数日が過ぎました。
少しずつ、何かが変わり始めている気がします……。
6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 11:12:27.65 ID:iqntV7NT0
──現実世界 765プロ跡地 メインルーム──
響「それにしても本当に上手くいくのかな」カチカチカチ
貴音「問題ありません。必ず成功します」
響「うぅん……でも一筋縄ではいかないヤツらばっかりだぞ」カチカチカチ
貴音「響、ひとつ聞いておきたいことがあります」
響「ん……?」ピタッ
貴音「わたくしに付いてきて、後悔していませんか?」
響「……うん!」ニコッ
貴音「では、わたくしを信じてくださいますか?」
響「……そんなの言うまでも無いさー!」
貴音「ふふっ、そうですか。頼りがいのある親友がいてくれて、わたくしは果報者ですね……」
響「ユキポックスへの転送準備を始めるぞ。雪歩と真を呼んで来てくれ」カチカチカチ
10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 11:20:23.69 ID:iqntV7NT0
──現実世界 765プロ跡地 休憩室──
雪歩「ね、ねぇ。真ちゃん、お茶っぽい飲物煎れたんだけどいるかな。食用オイルを配合させたんだけど……」
真「あ、ありがとう雪歩。色々と凄いね……」ズズ……
雪歩「えへへ、名付けて『萩茶』ですぅ!」
真「……」ズズ……
雪歩「真ちゃん?」
真「雪歩、目にクマが出来てる。最近ずっとだ」
雪歩「ちょっと最近眠れなくて……大丈夫、すぐに治るよ」
真「……悩み事があるなら相談してよ」
雪歩「……」
真「それとも、ボクじゃ信用できない?」ジィ……
雪歩「うっ……(その王子モードの眼差し、卑怯だよ真ちゃん……)」
11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 11:30:09.45 ID:iqntV7NT0
雪歩「あ、あのね」
雪歩「私、一体何をすればいいのか全然わからないんだ」
真「……」
雪歩「こんなひんそーでちんちくりんな私が、救世主になった意味って何なのかなって」
雪歩「それだけなんだよ。それが分かれば……」
真「雪歩、焦っちゃダメだよ」
真「今に預言者、あずささんからから連絡がくる」
雪歩「……」
預言者の占いによると……。
救世主が現れた時、この永い永い闘いが終わる、そうです。
みんなは、ただそれだけを頼りにMIN-GOSと闘ってきました。
響「あーここにいたのか! 雪歩、真ぉ! 遅刻だぞ!」
真「さぁ、行こう。お茶はもう片づけるよ」カチャッ
雪歩「……うん」
なんだか、私の心だけがおいてきぼりです。
14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 11:50:05.73 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 地下室──
冬馬「俺が掴んだ情報によると、機械たちは現在、高速で移動を始めてるらしい」バサッ
<961プロ支部 リーダー 天ヶ瀬冬馬 趣味:フィギュア集め>
冬馬「目標はトーゼン人類最後の拠点、バンナムだ」
凛「防御網を無理やり突破するつもり?」
<モバマス支部 リーダー 渋谷凛 趣味:犬の散歩>
冬馬「何でも、新型のユキドリルで壁を掘り進んでるらしいぜ」
涼「う、うわぁぁ……突破されたら、どれくらいの数がバンナムに……?」
<876プロ支部 リーダー 秋月涼 趣味:女装>
冬馬「へっ、そうなったら25万の量産型キサラギとショーブだな」
涼「ぎゃ、ぎゃおおおおん! そんなの絶対勝てないですよ!」
凛「……あり得ない数。数値は正確なの?」
16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:02:12.99 ID:iqntV7NT0
ひかり「ちょ、ちょっと! 25万って……オーバーキルにも程があるわ!」
<こだまプロ支部 リーダー ひかり(青髪ロング) 趣味:やよいじめ>
麗華「バンナムの人口はたった5万。えげつないわね……」
<東豪寺プロ支部 リーダー 東豪寺麗華 趣味:お菓子作り(ウソ)>
冬馬「それでも闘うしかねぇんだよ」
涼「そ、そんなの自殺行為ですよ」
コツ……コツ……
貴音「何をいまさら。死地は山ほどくぐってきたではありませんか」
<765プロ支部 リーダー 四条貴音 趣味:らぁめん>
冬馬「遅かったな」
「お、おい見ろよ……ウワサの銀色の王女だ……」ヒソヒソ
貴音「申し訳ありません。 解決策を練ってきたゆえ」
ピリィィ……!
雪歩「……うっ……(空気が張り詰めて……)」オドオドオド
すごい、ほとんどの支部のリーダーが勢ぞろいしてる。
これからとっても、とっても大事な会議が始まるんだ……。
18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:16:08.58 ID:iqntV7NT0
冬馬「ほぉ、言ってみな。この天ヶ瀬冬馬の前でなっ!」
凛「この人の言うことが正しければ、72時間後に25万の敵が押し寄せる」
涼「武器も余り無いんですよ。どうやって止めるんですか……?」
貴音「それは……」スッ
雪歩「へっ……?!」ズイッ
貴音「この、萩原雪歩が闘いを終わらせてくれます」
雪歩「えっえっえっ?!」
冬馬「コイツが噂の……?!」
ひかり「この頼りなさそーな小動物が……?」
じぃぃぃ……
雪歩「あ、あの……救世主はじめました……萩原雪歩17歳ですぅ……」オドオドオド
一同「……」
シィィィン……。
冬馬「ジョーダンだろ?」
貴音「ふふっ、わたくし、ジョークは苦手なのです」
20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:28:58.55 ID:iqntV7NT0
貴音「わたくし達は、一度バンナムに戻り、支援を要請します」
凛「持ち場を離れる気? 重大な命令違反になる」
貴音「我々が、今こうしてここにいるのは服従が苦手だからでしょう?」
凛「……!」
冬馬「あんた変わらねぇな……。おっさんが手を焼くハズだぜ」
雪歩「……」ピクッ
貴音「雪歩、どうかしましたか?」
雪歩「……誰か来ました。プログラムの異常変動を感じますぅ」
タッタッタ!
貴音「お、おまちなさいっ! 雪歩っ! 話はまだ……」
麗華「あれが、世界を救う救世主さま……ねぇ」
貴音「ゆきぽ……」
21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:41:45.51 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 地下室入口──
タッタッタッタァン
雪歩「……っ!」
モブF「どうしたんですか? 今は会合中じゃ……」
雪歩「あのっ! 今、誰かここに来ませんでしたか?」
モブF「どうしてわかったんですか……? 貴方に贈り物、みたいですよ」ガサッ
雪歩「ふぇ! 贈り物ですか?」
ガサッ……
雪歩「キャラメル……?」
モブF「それで、伝言も頼まれててですね。何でも……」
モブF「『"個性"をありがとう』って」
雪歩「……」
23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:55:38.46 ID:iqntV7NT0
──現実世界 移動船内──
グォォォン……
雪歩「す……すごい……船が浮いてる……」
窓から外を見渡すと、草木の枯れた、荒廃したビルが立ち並んでいました。
煙とガスがしゅうしゅうと吹き出ていて、至るところにケーブルがミミズのように這ってる。
そう、まさに灰色の世界……。
ユキポックスで眠ってる間に、こんなにも変わったなんて……。
響「磁力を反発させてるんだ。鉄はどこにでもあるから、なんくるないさー」カチカチ
真「雪歩、ところで記憶は相変わらず……」
雪歩「う、うん。大体思いだしたんだけど、やっぱりちょっとオカシイかな」
雪歩「説明しにくいけど……記憶が断片的なんだ……」
真「うぅん、時間が立てば戻ってくると思ったんだけどなぁ」
雪歩「でもね、記憶の切れ目の部分はいつも同じなんだ。決まって……」
雪歩「白い光に包まれる思い出なんだよ」
真「……?」
24 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:07:47.50 ID:iqntV7NT0
雪歩「……」
響「みんな、長旅おつかれさま! バンナムに着くさー!」
<ゲート3を通過後 ベイ7へ>
ゴゴゴゴゴ……
大きな分厚い鉄の扉が軋みながら開いていきます。
ここがユキポックスから目覚めた人だけで建てた……
雪歩「って、ここって……」
響「やーここ来るといつもライブの時を思い出すなー!」
雪歩「東京ドーム……だよね……」
貴音「えぇ、ここが通称、人類最後の砦バンナム。 ここに収容できる人数が、自由な人間の【きゃぱしてぃ】です」
扉の先の光景は、鉄クズで固められたドームでした。ドーム。
29 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:21:05.55 ID:iqntV7NT0
──バンナム 港──
プシュゥゥゥゥ……
響「ん〜〜! やっぱこの匂い嗅ぐと落ちつくなー!」ガナハァー!
雪歩「うっうぅ……きぼぢわるいですぅ……」フラフラ
真「だ、大丈夫かい雪歩……。着地酔いは誰でも経験するから……」サスサス
???「ちょーっと待ちなさい!アンタたち!」
貴音「なにやつっ!」
舞「ゆっきーたち! 長旅お疲れさん! ゆっくりしてってね!と言いたいところだけど……」
雪歩「だ、誰ですか……」ヒソヒソ
真「日高舞さん、伝説のアイドルだよ……。バンナムの警備長を任されてる」ヒソヒソ
舞「あいにく、違反行為だからねー。偉い人がお話を聞きたいそうよ」
貴音「……響、あとは任せました。出発準備は怠らぬよう」ドサッ
30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:30:25.74 ID:iqntV7NT0
貴音「……あの、いんすたんとらぁめんは……」スタスタ
舞「もう無い!」スタスタ
貴音「……」しじょぅ……
響「あーあー貴音、また喧嘩しなければいいけどなー」
雪歩「えっ……?」
真「多分、黒井社長のところに連れていかれたんだよ。元961支部リーダー、今は司令官やってる」
雪歩「四条さんと仲悪いの……?」
真「……貴音と響は元々961プロ支部担当だったんだよ」
雪歩「えっ!」
真「貴音と方針の違いで大ゲンカしてさ。響と一緒に765プロ支部に独立したんだよ」
響「……」
──おっさんが手を焼くハズだぜ。
雪歩「な、なるほどですぅ……」
31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:44:13.11 ID:iqntV7NT0
真「よしっ……それじゃ行こっか……」コソコソ
雪歩「……あの、真ちゃん。何でそんな隠れるように歩くの?」
真「ボクにも、会う準備が必要な子がいるからだよ……」コソコソ
雪歩「えっ、それってどういう……」
──クゥ〜〜ン!
真「い゛ぃ゛!! き、来たぁ!」
美希「まっことクゥ〜ン! 久しぶりだね!」ガバッ
真「うっうあああ! いきなり抱きつくなっ!」
美希「も〜! どうしてミキが真クンと一緒の支部じゃないのかな」
真「あ、あはは、は。 人出不足なんだから、仕方ないだろ?」ヒクヒクッ
雪歩「あ、美希ちゃん……」
響「美希は、雪歩以外で唯一夜を往くエージェントと互角以上に戦えるんだ。天才って呼ばれてる。」
美希「真ク〜〜ン! ミキね、この前エージェント2人も倒しちゃったの! 褒めて褒めて〜!」
真「わ、わかったから。ははっ、ミキは偉いなぁ」ナデナデ
雪歩「……ぐぬぬぅ……」
32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:49:10.20 ID:7Idwp/EX0
敵役で双子きそうだな
33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:55:10.14 ID:iqntV7NT0
響「雪歩、何でぐぬ歩になってるんだ?」
雪歩「な、何でもないですぅ……」
美希「あっ、雪歩も目が覚めたんだよね! 久しぶりなの〜」
雪歩「あ、うん、ミキちゃん、変わってないね。えへへ……」
美希「うん、だけど〜〜……雪歩は変わったね」
雪歩「えっ、そうかな。スモッグいっぱい吸ったから、ちょっと声は変わったかも……」
美希「……ふぅん」ジィ……
美希「……ミキね、雪歩にもぜぇ〜〜ったい負けないよ! ショーブなのっ!」
美希「真クン! 今度ね、またユキポックスのお仕事あるんだよ! 最近は〜お仕事楽しいからミキ、頑張っちゃうの!」
美希「ずっと見ててゼッタイだよ☆」
タッタッタ
雪歩「行っちゃった……」ポカーン
真「……疲れたぁ」ガクーン
39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 14:34:49.41 ID:iqntV7NT0
──現実世界 バンナム指令室──
貴音「……」
黒井「貴音ちゃぁん、釈明の言葉は考えてきたのかね」
貴音「釈明することなど、何もありません」
黒井「ノンノンノン、持ち場を離れるなど言語道断なのだよ。この間に機械が攻めてきたらどうするつもりなのだね」
貴音「黒井殿、これも預言者のお告げに従うためなのです」
黒井「戯言は聞きたくない! 何が預言者だ! 救世主だ!」ドンッ
貴音「……」
黒井「1秒でも長く、バンナムのために生き延びるために、レッスンでもするのが賢明ではないかね!」
貴音「お言葉ですが、街を救う方法は1つしかありません」
黒井「ウィ?」
貴音「……萩原雪歩です」
黒井「またかっ……! 誰も君のように絵空事を信じていないのだよ!」
貴音「……」
40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 14:45:25.21 ID:iqntV7NT0
黒井「貴音ちゃぁん、君は……チェックメイトだ」トンッ
貴音「と、申しますと」
黒井「765プロ支部のリーダーを解任する。郵便局員でもやっていたまえ」
貴音「それは、あなたの権限では決められません」
黒井「……!」
ガチャッ
高木「まぁまぁまぁ、少し落ちつかないかね」
貴音「高木殿……お元気そうで」
黒井「高木ィっお前の息がかかったせいで、貴音ちゃんが電波になった!」
貴音「いえ、わたくしは、己の意思で選んだのです」
高木「四条君、次の評議会では何を話すのかね?」
貴音「……真実。全てをです。恐れることなど何も無いでしょう」
黒井「フン、混乱が起きるに決まってる」
高木「いやはや、平和を願う気持ちは皆同じなのだね」
42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 14:51:52.52 ID:DC4/GMKk0
郵便局員は中の人の前職じゃないですかー
43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 14:57:56.21 ID:iqntV7NT0
──バンナム エレベーター内──
ガー……
響「よっし、それじゃ、自分は部屋に戻るさー! みんなー待ってろよー」
雪歩「……」
真「……」
ティーン
雪歩「ね、ねぇ。もっとお話ししよ、真ちゃん (うぅ〜……何で私こんな緊張してるんだろ……)」ドキドキ
真「うん……同じこと思ってた……」ドキドキ
雪歩「あ、あのね。私ね、真ちゃんといっぱいいっぱいお話して、一緒にいると凄くワクワクする」
真「そうだね、こうやってゆっくり出来るのは、初めてかも」
みんなが、真ちゃんが居てくれたから、辛いことあっても、なんとか頑張ってこれたんだよ。
感謝の気持ち、伝えたい。ここでは、二人っきりだから。
雪歩「……真ちゃん」
真「……雪歩?」
44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 15:04:40.86 ID:iqntV7NT0
雪歩「……」スッ
真「ゆきほ、どうしたんd……」
ガー!
ガチムチA「あっ!ようこそふるさと村区域へ! 756プロの雪歩さん!」ガチガチ
雪歩「」
ガチムチB「救世主さん! 聞いてくださいっ!」ムチムチ
ゾロ……ゾロ……
雪歩「ひ……ひぃ〜〜! 男の人がいっぱい……!」サァァァ……
ガチムチC「俺の息子が、ユキポックスに取り残されてるんです……」
雪歩「へっ……」
ガチムチD「嫁が……担当してる支部から連絡が無くて……」
ガチムチE「どうか、守ってやってくれませんか? 救世主さん……」
雪歩「……」
そ、そっか……。私って、こういう立場なんだ。
私が、バンナムの人たち皆の命を背負ってる……。
46 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 15:13:51.56 ID:iqntV7NT0
だけど、答えが見つかりません。意味がわかりません。
白いウサギを追ったその日から、ここにいる事を選んだハズなのに。
雪歩「あの……あの……」
真「……」スッ
雪歩「あっ真ちゃん……」
真「いいんだ。みんなの話を聞いてあげてよ」
雪歩「……」
真「あはは、大丈夫、ボクはどこにも行かないよ」スタスタ
雪歩「あっ……」
ガチムチA「救世主さん、どうか、どうか平和を……」
こんなこと思ったら、ワガママだなって思われるかもですけど……。
雪歩「は、はい……。あの、お一人ずつ……お願いします……」
私は、この時は、ただ真ちゃんとお話したかった、です。
47 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 15:21:33.29 ID:iqntV7NT0
──バンナム 居住区──
響「みんなぁ〜! はいさぁぁぁぁい!」
ワニ子「ぐあぁ! ぐあぁ!」ウィンウィン
ねこ吉「にゃーん!」ウィンウィン
響「あははっ待たせてごめんねっ。今、オイルさしてあげるからなっ」
いぬ美「……」
響「いぬ美、どうしたんだ?」
いぬ美「……」ツーン
響「また他の支部に移れって、そう言いたいのか?」
いぬ美「……ばぅ」
響「いぬ美、わかってくれ。 ハム蔵は、その、事故だったんだ……」
いぬ美「……」シュン
48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 15:31:53.31 ID:iqntV7NT0
いぬ美「ばう!」
響「わかってる。家族を失うのは誰だって辛いよね」ナデナデ
いぬ美「ばうわう!」
響「でも、自分は貴音を……その……」
響「信じてるんだ。ハム蔵もそう言ってた」
いぬ美「……」
響「そんな悲しい顔するな〜。いぬ美ぃ〜」ワシャワシャ
響「大丈夫、自分は完璧だ。絶対ぜぇ〜〜〜〜ったい生きて戻ってくるっ! じゃないと皆の世話は誰がするのさー。あはは!」
響「うん、もう会議が始まる。そろそろ行かないと」スッ
いぬ美「……」
響「……心配してくれて、ありがと」ギュッ
いぬ美「……ばぅ……」
50 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 15:43:11.86 ID:iqntV7NT0
──バンナム メインホール──
雪歩「はぁ……はぁ……待ってぇ〜。 寝癖が……」タッタッタ
真「早く早くッ、雪歩っ君もステージにあがるんだからっ」
雪歩「えっ! そ、そんなの聞いてないよ……何するの……?」
真「こらこら雪歩ぉ。ボクたちの本業忘れちゃったの?」
……。
高木「それでは、四条君、任せたよ」ポンッ
ガヤ……ガヤ……
雪歩「ふわぁ、満員のドームですぅ……」
貴音「ここに居る、自由を選択したバンナムのものたちよ、聞いてください」
シィィィン……
貴音「真実は、聞いた通りです。MIN-GOSは総力を結集し、この街に近付きつつあります」
貴音「我々の前には、困難が待ち構えているのです……」
ざわ……ざわ……
黒井「ほら見ろ。うろたえるに決まってる」
52 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 15:55:13.79 ID:iqntV7NT0
貴音「みなの心を覆う闇は、晴れることは無いでしょう」
貴音「ですが、恐れることはありません。わたくしは近頃、眠る時の体の震えが止まりました」
雪歩「……(四条さん、やっぱり無理してたんだ)」
貴音「それは何故か。わたくしが誰も信じないことを信じているからでしょうか?」
貴音「……違います」
貴音「私を導いたのは、過去に吸い込まれた未来ではなく……」
貴音「100年以上、前を向いて歩いてきた道なのです!」
貴音「1世紀に及ぶ戦いで、変わらずに、一番大事なことは……」
貴音「……」
貴音「今を生きるということですっ!」
──……しじょっ……──
一同「……」
シィィィン……
53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:04:04.27 ID:iqntV7NT0
黒井「……」
パチ……パチ……
ワァッ……
雪歩「はぁぁ、四条さん、カッコいいですぅ……」ポォー
ワァァアアアアアアアァァァ!!!
貴音「さぁ! 存分に踊りましょう! 今宵、生命を燃やすのですっ!」
ワァァアアアァア!!!
響「たかねぇナイスMC! 延々と食のスピーチとかしないか心配だったさー」
ワァアアアアアァ!!!
真「さっ雪歩、出番だよ。100年ぶりだけど振り付けは覚えてるよね」
雪歩「……」
雪歩「ま、まさか」ヒクッ
満員のドーム……ステージ衣装……二つの符号が意味するものは一つですぅ……
56 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:20:15.20 ID:iqntV7NT0
冬馬「……」スゥゥゥゥ
冬馬「い く ぞ お お お ぉ ぉ ぉ ぉ お お お ! ! !」
☆*:・'`★。自分 REST@RT :*:・'`★*:.。:*
美希「昨日までの生き方を 否定するだけじゃなくて」
(ハイ! ハイ! ハイ!)
真「これから進む道が 見えて きた !」
(フォウフォゥフォゥフォゥ!!)
雪歩「よ、弱いだけの女より……」
ふわぁ、懐かしい……。
キラキラのステージ。音に合わせて揺れる人の波。
怖いこととか、辛いこととか、どこかに飛んでいっちゃう。
そっか、どんだけ時間がたっても、変わらないものもあるんだね。
(ワァァアアアアア!!!)
雪歩「…っ…」ウルッ
──夢だけでは終わらせたくない
57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:23:05.99 ID:iqntV7NT0
ごめんなさい、一点だけ修正
どんだけ時間がたっても
↓
どれだけ時間がたっても
60 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:31:59.56 ID:iqntV7NT0
──暗い中あるくよりも……
真「……雪歩っこっそり抜け出しちゃお」グイッ
雪歩「ダ、ダメだよ、まだ曲の途中だよ……」
真「ボクと一緒にいいことしよっ」ニコッ
雪歩「えっ」ドキッ
いいこと……?
……。
雪歩「はぁ……はぁ……!」
真「うっ……そこ気持ちいい……ゆきほぉ……!」ヌルヌル
雪歩「えへへ、ここがいいのかな……真ちゃん……!」ヌルッ
真「うんっ、凄くいいよ! はぁぁん……!」
雪歩「真ちゃん、疲れとれたかな?」ヌルヌル
真「うん、雪歩のオイルマッサージは利くなぁ〜」ホッコリ
64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:42:02.94 ID:iqntV7NT0
雪歩「……」
真ちゃんの背中には、傷跡がいくつも残っていました。
──はは……ボクはここまでみたいだ……
雪歩「……うっ……!」
真「うっうわぁあ! 雪歩っ何で泣いてるの!?」
雪歩「私は、四条さんとは違う……怖いんだよ……」
雪歩「せっかく、思いだせたのに……!」
真「……」
雪歩「また……真ちゃんのこと失いたくない……!」
真「……言っただろ? ボクはどこにも行かない。約束するよ」
雪歩「……うぅっ……ぐす……」
真「も〜雪歩は泣き虫だなぁ〜」ナデナデ
雪歩「ごめんね……もう泣いちゃダメだよね……」
雪歩「だって、私は、救世主だもんね……!」
真「……」
65 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:48:56.13 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 機密施設内──
プルルルル……
美希「はぁ……はぁ……!」フラフラ
ボタボタッ
美希「ウソ……なの……あんなエージェント今まで見たことないっ……!」フラフラ
プルルルル……
美希「逃げないと……! みんなに伝えないと……!」
ガチャッ
美希「ッッ……お願いっ! 転送開始して……」
……ドスッ……
美希「あ゛っ゛……!」
66 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:51:11.88 ID:K5tq0KAs0
退場はえぇ
67 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:52:01.90 ID:y7h4a25h0
美希w
68 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:55:36.84 ID:iqntV7NT0
ギ……ギュィィィィィ…ギギギ……
冬馬『おい、どうしたんだよ! 返事しろっ!』
美希「──が……このゲームのメインヒロイン……なの……?」ガクガク
──ん〜メインヒロインなんて必要無いよ。
美希「……っ」
──だって私たち……
ギギギィン……。
…。
美希「……仲間だもんげ」ガチャッ
冬馬『何かあったのか?』
美希「ん〜ん、何でも無いの。 それより転送お願い」
<転送開始>
キュィィィン……
69 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 16:58:14.60 ID:Np7r5K8K0
だもんげwww
70 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 17:05:46.65 ID:iqntV7NT0
──現実世界 バンナム──
雪歩「……痛っ!」
真「うぅん……むにゃ……カーチャン……」
雪歩「? 何だろ……今の頭痛……」ズキズキ
……。
貴音「おや、雪歩も夜風に当たりに来たのですか?」
雪歩「えへへ、残念ながら今日も曇り空ですね」
貴音「……」
雪歩「四条さん?」
貴音「雪歩、わたくしの夢を聞きたいですか?」
雪歩「ユキポックスからの解放……ですか?」
貴音「ふふっ、そんな大義ではなく、ささやかな夢です……」
貴音「わたくしは、月を眺めながら、ひっそりとこの世を去りたいのです」
雪歩「えっ……」
74 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 17:19:11.29 ID:iqntV7NT0
貴音「この曇天は、遙か昔から続いています」スッ
雪歩「へっ……どうしてですか……」
貴音「太陽を遮断するため、です。暴走を一時的にでも止めるためにはこうするしか無かったのです」
雪歩「あっ……(ソーラー発電……)」
貴音「ゆえに、この世界は草木も生えぬ荒野になってしまいましたが……」
貴音「今やMIN-GOSはユキポックスの発電こそが、生命線なのです」
雪歩「……」
貴音「それと、わたくしたちが何故、老いないか知っていますか?」
雪歩「……延命治療ですか?」
貴音「そうです。そして前に話しましたね。死んだ人間は養分になる、と」
雪歩「……もしかして」
貴音「……はい、この体は、あらゆる犠牲のもとに生きながらえているのです」
75 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 17:29:42.51 ID:iqntV7NT0
──わたくしの死に場所はここでは無かった……。
四条さんを救出した時の言葉を思い出しました。
貴音「この夢現をあなたの手で、終わらせてください」
雪歩「……」
貴音「雪歩、覚悟はできていますか?」
雪歩「……覚悟、ですか?」
貴音「はい、実は先ほど預言者からの指令が届きました」
雪歩「えっ……」
貴音「さぁ、あなたの出番がついに来ました」
貴音「今宵、星のかけらを探しにいきましょう」ニコッ
いよいよ……私の役割を果たす時が来るんですね……。
76 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 17:31:47.81 ID:mBcJrZTY0
マトリックスってこんな話だったのか…
79 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 17:45:26.08 ID:iqntV7NT0
──バンナム 港──
響「ふわぁぁ……昨日はず〜っと動物たちのメンテナンスしてたぞ……」スタスタ
真「ず〜〜っと女の子のダンスの相手してた……」スタスタ
雪歩「……うぅ……心の準備が……」ドキドキ
貴音「皆、寝不足のようですね。わたくしもですが……」スタスタ
美希「待って!」
真「う、うわぁ!ミキィ! 構ってる時間は無いんだってば……」
美希「雪歩、出発するの?」スッ
真「えっ……」
80 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 17:50:16.53 ID:iqntV7NT0
貴音「あの星井美希が、真を【するー】するなどと……」ポカン……
響「真、なんか怒らせたのか? おにぎり勝手に食べたとか……」
真「な、何もしてないよ……」
雪歩「もうちょっとゆっくりして行きたかったんだけど……ごめんね」
美希「あはっ。お別れの挨拶がしたかっただけだよ。じゃあね」
雪歩「う、うん。じゃあね」ギュッ
美希「あっやっぱり〜。『またね』にしておくね」
雪歩「えっ……」
美希「きっとまたすぐに会えるの。それじゃバイバ〜イ」
スタスタ
雪歩「……どういう意味だろう?」
84 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:06:53.75 ID:iqntV7NT0
──現実世界 765プロ跡地──
響「よ〜し、それじゃ雪歩、気をつけて行ってくるさー!」
ビリィィィィ!
雪歩「フヒィ!」
──ユキポックス 公園──
雪歩「潜入しましたぁ……」
久々のユキポックス。
ここでは、21世紀の変わらない日常が流れていました。
目の前の、ベンチに座ってカラスに餌をあげている女性……。
今でも信じられません、まさか、あのあずささんが預言者さんなんて……。
あずさ「あらあら〜、雪歩ちゃん、見間違えたわ〜」
雪歩「あの……」
あずさ「眠れないその身を苛む煩悩について聞きたい?」
あずさ「それとも、あなたから離れない焦燥感について?」
雪歩「……やっぱり、なんでもお見通しなんですね」
あずさ「うふふ〜。今日は座って話さないかしら〜?」
雪歩「……私が座ることも知ってるんですよね」スッ
85 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:17:10.30 ID:iqntV7NT0
あずさ「まずは、分かることからお話してちょうだい〜」
雪歩「萩原ネオ歩になって、初めて気づいたことがあります」
雪歩「あの、今の私の目では、ユキポックスが緑色の記号の流れに見えるんです」
サァァァア……
L9Q08NアコΘ……これがあそこのフェンスのコード……
あずさ「……続けて」
雪歩「その中で、あずささんだけ、金色に輝いてる。こんなの見たこと無いです」
ピカァァァ……。
雪歩「あずささんは、MIN-GOS側のプログラム。私や四条さんのような法則から外れた……人間じゃ無い……」
あずさ「うふふ、今のところ正解よ」
雪歩「……っ」ギュッ
87 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:26:09.86 ID:iqntV7NT0
雪歩「ユキポックスのシステムの一部……」
あずさ「正解ね〜」
雪歩「どうして人間の味方をするんですか? あの、その……信用していいんですか?」
あずさ「うぅん……困ったわね〜」
雪歩「あの、困ってるのは私のほうですぅ……」
あずさ「だけど、これまでとそんなに変わらないんじゃないかしら〜」
雪歩「えっ……」
あずさ「だって、私を受け入れるかを選ぶのは雪歩ちゃん自身でしょう〜」
あずさ「雪歩ちゃん、黒飴舐めるかしら〜」ガサッ
あずさ「うふふ。私、黒飴って大好きなの。ついつい小さい子を見たらあげたくなっちゃうわ〜」
92 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:39:03.10 ID:iqntV7NT0
雪歩「……私がこの徳用黒飴を舐めることも知ってるんですよね。 どうして聞くんですか?」
あずさ「うぅん、雪歩ちゃん、選択することの大切さは分かったみたいだけれど……」
あずさ「足りないのはその次のステップ、その意味を知ることよ〜」
雪歩「……」
あずさ「例えば、雪歩ちゃん」
あずさ「遠い彼方へ旅立った人を、待ち続ける気持ちってわかるかしら?」
雪歩「へっ」
あずさ「待ち続けたあの場所に、二度と来ないと知っていても……」
あずさ「それでも、人は待つことを選択してしまうの。不思議ね〜」
雪歩「……」
あずさ「あ、私はそんな運命の人募集中です〜」ニコニコ
雪歩(……本当に、あずささんはただのプログラム……?)
94 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:43:27.44 ID:DC4/GMKk0
隣に…で悲しむあずさが居なくて安心した
95 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:48:01.88 ID:iqntV7NT0
あずさ「うぅん。私はちょっと特別なプログラムなの。きっと後で分かるわ。それより……」
雪歩「は、はいぃ」
あずさ「……私は使命を果たすわ〜。雪歩ちゃんがするべきことを伝えるわね」
あずさ「目的地はユキポックスの中枢。メインソースよ」
雪歩「えっ……!?」
あずさ「そこで、あなたは白い光に包まれる。そこで答えが見つかるわ」
白い……光……記憶の切れ目……。
雪歩「あの、私、知りたいです! 答えを!」
あずさ「うふふ〜、雪歩ちゃんは普段は引っ込み思案だけど……大切選択は決して間違わないわね〜」
96 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 18:56:25.55 ID:iqntV7NT0
雪歩「そうだ……あの、あずささん……」
あずさ「何でも聞いてちょうだい〜」
雪歩「私、最近変な夢を見るんです……」
あずさ「真ちゃんがビルから落ちる夢……?」
雪歩「は、はい……だけど、いつも同じところで目が覚めちゃって……」
あずさ「雪歩ちゃん、あなたも預言者になったのね〜」
雪歩「えっ……じゃあ私が見たのは……」
あずさ「そう、未来よ」
雪歩「……!」
あずさ「続きを見れないのは、雪歩ちゃんが理解することを拒んでるから」
雪歩「……覚悟しなくちゃダメってことですか。真ちゃんが死ぬことを」フルフルフル……
99 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:09:25.58 ID:iqntV7NT0
あずさ「……雪歩ちゃん辛いかも知れないけれど」
雪歩「い、いやですっ! そんなの理解したくないっ!」
あずさ「でも、しなかったらバンナムが滅びると言ったら……?」
雪歩「ふぇ……?」
あずさ「あら……ごめんなさい。もう時間がないから、することだけ伝えさせてもらうわね」
あずさ「メインソースに行くためには、音無さんを探してちょうだい〜」
雪歩「えっ!えぇ!? あ、あの2×歳の音無さんですかっ?!」
あずさ「えぇ、事務員として姿を隠してたんだけれど……生憎、もう掴まってしまったの」
雪歩「だ、誰にですか? エージェント?」
あずさ「いいえ〜、「情報」を司っている、色々な意味でユキポックスで一番危険なプログラムよ」
雪歩「危険……?」
101 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:18:42.54 ID:QmcwnXXP0
役者が揃ってまいりました
102 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:20:47.10 ID:K5tq0KAs0
しかし同時に死亡フラグも揃う
103 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:23:22.12 ID:iqntV7NT0
あずさ「いつも悪い知らせばかりで、ごめんなさいね〜」
雪歩「……」
あずさ「あなたの真っ白な雪のような心が、染まらないことを祈っているわ」
そう言って、あずささんは去っていきました。
また、疑問ばかりを私に残していって……。
雪歩「……うぅ〜……どうしよぅ〜〜……穴掘って埋まりたいですぅ〜」
バサバサバサッ……
突如、カラスが一斉に飛び立つ音が公園に鳴り響きました。
雪歩「ひっ! だ、だれ……えっ……?」
コツ……コツ……
──私流格言その……
春香「……70562……あいパックには気をつけよう……」コツ……コツ……
春香「雪歩ぉ、会いたかったよぁ」コツ……コツ……
雪歩「春香ちゃん……どうして……?」
104 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:25:04.92 ID:p3F1wvv50
格言いくつあるんだよw
106 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:32:46.43 ID:iqntV7NT0
春香「キャラメル美味しかった? あれって、データじゃない手作りなんだよ」コツ……コツ……
雪歩「……」
どうして……私が、消滅させたハズなのに……
春香「ん〜〜〜。それは雪歩自身がよく分かってるんじゃないかなぁ」
──現実世界 765プロ跡地──
貴音「……響、この雪歩に近付いているプログラムは一体?」
響「わ、わからない、だけどエージェントの反応は出てない……」
──ユキポックス 公園──
春香「私流格言1071だよ。雪歩、記憶が戻ったせいで手加減したでしょ?」コツ……コツ……
雪歩「……」
春香「完全に私のデータを消滅できなかった、それで復活できたんだよ。えへへ」
雪歩「……(春香ちゃんは……まだ敵……? わからない)」
107 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:36:09.64 ID:G2uj+wJ4O
貴音を救ったように真も救えると信じている
でも真なら雪歩庇って死にそう…ジレンマだ
109 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:41:21.24 ID:iqntV7NT0
春香「雪歩、ほんっと〜にありがとう!」ニコッ
雪歩「えっ……?」
春香「私ね、自由になれたんだよ! MIN-GOSから解放されたんだ!」
雪歩「そ、そうなんだ。お、おめでとう(もしかして、黒くない春香ちゃん……?)」
春香「もうこのシステムのエージェントじゃないんだよっ!」コツ……コツ……
春香「だから、もう「オーバーマスター」計画も、どうでもよくなっちゃったんだよ!」
雪歩「……おーばーますたーけいかく?」
春香「私はどこにでも行けるんだよ。だけど、私はここに来たんだ。雪歩にお礼したくて」ピタッ
雪歩「わ、私に……?」
111 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:47:32.34 ID:iqntV7NT0
雪歩「は、春香ちゃん……お礼って何……?」
春香「うん、素敵な"個性"をありがとう」ニコッ
ガチャッ
背後のドアが開く音がしました。
振り向いた先には……
春香No,2「インストールされた時に、雪歩のデータも上書きされちゃったみたいなんだよ」コツ……コツ……
雪歩「ダ……ダブルはるかちゃん……?」
ガチャッ
春香No.3「私が特に気にいったのはコピー機能……」コツ…コツ…
雪歩「な……なにこれ……」
ガチャ……ガチャ……
4人目……5人目……更にいっぱいいっぱいの春香ちゃん……
114 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:48:58.82 ID:QmcwnXXP0
ホメ春香みたいのを想像した
115 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:55:09.43 ID:p3F1wvv50
個性があったら春香じゃないですかー
116 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 19:55:19.82 ID:iqntV7NT0
春香No.1「雪歩、もう1つプレゼントだよ。受け取って」
雪歩「……(囲まれちゃった。うぅ、逃げたほうがいいのかな……)」
春香No2「きっと後悔なんてしないよ」ピタッ
雪歩「えっ……えっと……それじゃ受け取るね」
春香No3「今ーその全身全霊にー」ピタッ
雪歩「……(音程が直ってますぅ。前より改良されてる……?)」
春香No4「無窮の愛と」
春香No5「……強い支配を刻むのよ」ニッ
……ドスッ……
雪歩「う"っ"……!」
春香No1「じゃじゃじゃーん! プレゼントはなんと、わた春香さんですよっ!」
<コピー開始>
ギ……ギュィィィィィ…ギギギ……
雪歩(やっぱり敵でしたぁ……)
118 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:06:37.80 ID:iqntV7NT0
雪歩「ぁっ……!」
ギギギ……
お腹に突き刺された手から、真っ黒な泥のようなプログラムが広がっていきました。
春香「動かないでね、すぐに終わるから」
ギギィ……ギギィ……
泥が体中を這っていく、肩へ、頬へ……。
この感覚……覚えてる……。
視界が暗くなって、ぼーっとしてくる。72号室のあの時の感覚にそっくり。
ダメ……!
<コード反転> ピーッ!
サァアァァァ……
春香No1「コピーデータが引いていく……雪歩、もしかして抵抗してる?」
雪歩「……うぅぅぅっ……!(まだ、まだ死ねないよ……!)」
121 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:15:23.52 ID:iqntV7NT0
<コピー不可能>
春香No1「……っ!」ズボッ
雪歩「……っ…はぁ!」
春香No2「ッッ……ヴぁい!」ヒュォッ
雪歩「──(背中から殺気ッ)」
スパァン!
春香No2「うっ……!」クラッ
春香No3 春香No4「大人しく……ッ!」ガシッ
雪歩「──!(左右から──回し蹴りですぅ!)」グァッ
パパパァン!
春香No3 春香No4「わっほい!」ズサー
春香No1「……わぁ雪歩すごい。私と駅で戦った時の200倍は強いよ」パチパチ
124 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:28:01.82 ID:iqntV7NT0
雪歩「だったら……降参したほうがいいよ!」キリッ
雪歩(うぅ痛いのは苦手ですぅ……)
春香No1「ダイジョブだよ。だったら……200人の私とレッスンしてもらうから」パチン
ガチャ ガチャガチャガチャガチャ
春香No7「たくさんのっ」春香No8「わた春香さんが!」
春香No9「私の個性ですよ!」春香No10「個性!!」
春香No1「囲んじゃってー!」
春香No7,8,9,10「取ったりぃー!」グァッ
雪歩「──(順番は──9.7,10,8──最小の動きで──)」
スパァン!ゴスッ!ヒュッ!グシャッ!
ドサドサドサドサッ……
雪歩「──(崩れ落ちる前に、10番目の春香ちゃんを──蹴り抜けますぅ!」
春香No10「わ"っ"ほ"……!」ゴッ……
春香No1「へっ……こっちへ……」
……ゴスッ……!
雪歩「ッッ……いぇぃ!」ビシィッ
130 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:37:19.38 ID:iqntV7NT0
雪歩「はぁ……残りは……!」
春香No5「ここだよ!」ゲシッ
雪歩「うっ……(踵落とし……あ、意識が……)」クラッ
春香No5「スキありィ!」ヒュォッ
雪歩「──(……! 倒れる反動を利用して……)」ガクッ
雪歩「えぇぃ!(胴回し回転蹴りですぅ!)」
グルンッ! ゴスッ……!
春香No5「」ドサッ
春香No6「油断大敵!」
雪歩「──ッ!(二回転ッッ!)」
グルンッ! グシャァ……!
雪歩「これで10人抜きですぅ!」スタッ
131 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:43:31.06 ID:iqntV7NT0
ガチャガチャガチャ!
春香No20「ホップ!」トスッ
春香No25「ステップ!」レシーブッ
春香No28「ジャァァンプ!逝ってみよおぉぉ!」ヒュォォォ
雪歩「……」
スパァ……ァァン……
春香No28「見ないで裏拳……?」ガクッ
雪歩「えっと…ッ!倒した……ッ! ひっ!春香ちゃんが11人で……」ヒュッシュッ
ガチャッガチャッ
春香No43「よいドーン!」ダダッ
雪歩「うぅ……いつ途切れるんだろ……」
134 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:49:52.47 ID:iqntV7NT0
春香No37「つーかまえーた! 腕は掴んでるから今のうちに!」ガシッ
雪歩「っ……!」
春香No25「ヴぁい!」ゴスッ
雪歩「はぅぅっ……!」メキッ
春香No34「ッッ……ヴァイヴァイヴァイヴァイ!!!」
ドゴドゴドゴ!
雪歩「…っ…同じパターンは効かないよ」
シュゥゥゥ……
春香No34「……足で……!」
雪歩「──(一本背負いですぅ!)」グァッ!
春香No37「うわっ!」
ゴスッ……!
バタバタバタバタバタバタバタ……!
雪歩「ひぃ〜〜ん! 春香ちゃんは犬と同じくらい怖いですぅ〜〜!」
137 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 20:58:12.47 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 公園入り口──
キュィィィン <強制ハッキング>
翔太「オーケー 例の雪歩さんを発見。捕まえにいくよ」ダッ
春香No55「ストーップ!」ガシッ
翔太「うわっ、え……春香さん…う"っ"…?」 ……ドスッ……
春香「そう、わた春香さん」
<コピー開始>
翔太「……!」
ギ……ギュィィィィィ…ギギギ……
春香No55「わた春香さん……わた春香さん……」
<コピー完了>
春香No56「そして、わた春香さん」シュゥゥゥ……
春香No55 春香No56「「……START!!」」キッ
138 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:04:23.58 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 公園──
……。
春香No76「」
グオォォォォ……!
雪歩「じゃ、ジャイアントスイングのスキルが役に立つ思ってませんでしたぁ!」グルングルングルン
ゴスッ……ゴスッ……ゴスッゴスゴスッ!
春香No46.34.89「わっほい!」ズサー
雪歩「も、もう帰ってこないでくださぁぁい!」パッ
ヒュォォォォ……
──ユキポックス 公園 徒歩5分 歩道──
春香No76「」
ズ……ズザァァァァア……
春香No76「……」ムクリ
春香No76「まだまだぁ!」ダダッ
139 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:06:45.58 ID:iZ5lNf670
何人いるんだよ…
140 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:12:01.30 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 公園──
春香No122「もうお疲れじゃないかな、雪歩」
雪歩「はぁ……はぁ……」
雪歩(何か……武器は……)
雪歩「」ティン!
雪歩「……!」ガシッ
春香No122「ポールを握って……んん……?」
<プログラム改変> キュィィィィン……
春香No125「へぇ……雪歩そんなことも出来るんだ……」
チキチキチキ……!
雪歩「……ふぅぅぅ……」スゥゥゥ……
雪歩「……ふぁっ!!!」ふぉっ……
ふぉんふぉんふぉんふぉんっ!
雪歩「スコップですぅ……!」ピタァ……!
143 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [なんだこれ……] :2012/05/03(木) 21:19:17.29 ID:iqntV7NT0
雪歩「……あ、あのね、もう降参しないかな……」ピタッ……
春香No136「……私流格言その1、急がばまっすぐ……」
春香No142「進んじゃおっ!」ダッ
バァッ
雪歩「ッッ穴掘って──」グァッ
ヒュォォォォ──
春香No136,142「───っ!」
──カッッ──
──……コォォォンッ……!──
雪歩「──埋めてあげますぅ!!!」ふぉぉ……ん!
春香No136,142「」ドサッドサッ
145 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:28:00.51 ID:iqntV7NT0
………。
……。
カコォンカコォカコカコォン!!!
雪歩「161人目!162人目!163人目!」
春香No174「まだまだ」春香No180「まだまだまだまだ」
春香No183「まだまだまだまだだよ雪歩ぉ!」
雪歩「──(スコップを支柱にしての……)」グルンッ
雪歩「──(360度の回転蹴りですぅ!)」ドゴゴゴゴゴゴッ
雪歩「……ッッぇぃ!」スタッ
春香No187「……雪歩、パンツ見えるよ?」
雪歩「へっ!う、うそっ!」バッ
春香No187「なんちゃって! みんな乗れー!」
ドサッドサッドサッドサッドサッドサッドサッ!
雪歩「うっ……!お、重い……!」
春香No196「えへへ! 天海山の出来あがりですよ!」ドサドサッドサッ
雪歩「……ッッ!(潰されちゃいますぅ……!)」
150 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:37:34.15 ID:iqntV7NT0
──現実世界 765プロ跡地──
響「うぅ〜……何が起こってるのかわからないぞ……」カチカチ
真「雪歩、早く逃げて……!」
貴音「ふふっ問題ありません、雪歩は……【すーぱーまん】なのですから」
──ユキポックス 公園──
春香No198「200人の私を、全部背負ってくれるのかな……?」
キュィィィン……
<重力解除 浮遊プログラム開始>
雪歩「……うぅぅぅ……!」ググググッッ……
春香No198「う……うそ……持ちあがる……?」
雪歩「ッッ……!イェェェエエエイ!!!」グァッ……!
……。
P「ん……?」
春香No198「……っ……!」
P「何だあれ……たくさんの同じ顔の女の子が空に舞い上がってる……」
151 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:41:09.43 ID:iZ5lNf670
ここでプロデューサーかよw
152 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:42:14.65 ID:iqntV7NT0
ドサッドサドサッドサッドサッ
雪歩「……せぇのッ……!」
キュュゥゥゥゥゥ……!
雪歩「萩原雪歩! そ、空をと、飛びますぅ!」フワッ
<浮遊開始> ゴゥ……!
キィィィィィン……!
……。
──ユキポックス 公園──
春香No198「あー逃げられちゃったかぁ」
春香No200「……ねっみんな、帰りに美味しいカフェ寄ってこうよ!」
春香No199「あっ賛成っ喉乾いちゃったよ……えへへ……」
バタン、バタンバタンバタンバタンバタン……
シィィィン……
155 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:46:02.72 ID:DC4/GMKk0
あのシーン再現疲れるわwww
156 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:49:08.54 ID:Wz2wKWxa0
プロデューサー何してんだよww
157 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 21:54:42.52 ID:iZ5lNf670
200人近い春香さんが喫茶店に入って来るのか…
恐怖だな。
160 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 22:06:01.41 ID:iZ5lNf670
そういや律子と伊織はどうなったんだ?
162 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 22:07:36.60 ID:DC4/GMKk0
>>160
残念な事件だったね…
167 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 22:38:58.25 ID:iqntV7NT0
──現実世界 バンナム会議室──
黒井「こんな大規模な攻撃は初めてだ。なにかの予兆に決まってる!」
凛「相手は私たちの5倍の数。対応を誤れば、ゲームオーバー……」キィ……キィ……
高木「うぅんこれは困ったねぇ。何か防御手段は無いのかな」
涼「あの……ところで、765プロ支部の方からの連絡は……?」
黒井「ノン、なにも無い」
高木「では、765プロ支部に応援を要請したまえ。救世主の安否の確認を頼むよ」
黒井「……ふざけるなっ!これ以上支部を手薄にできん!」ドンッ
冬馬「……待ちな、おっさん。 俺が行ってやる」
黒井「なっなんだとぉ……?!」
冬馬「俺もバカバカしい賭けにノッてみたくなったぜ」
169 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 22:47:30.70 ID:iqntV7NT0
黒井「私の961プロだぞっ……!」
冬馬「あんたはもう隠居したんだろ。今は俺がリーダーだ。隅っこでオセロでもやってな」
黒井「ぐぬぅ……! だが、探索は一隻の船では足りん……!」
冬馬「チッ……」
高木「他に志願者はいないかね」
のぞみ「こだまプロ。新幹少女、志願します」スッ
ひかり「はっはぁ!? 何勝手に……」
のぞみ「だって、だって……765プロには真さまがいるじゃない〜〜!」キュピピピピーン
ひかり「そ、そんな理由で……!」
のぞみ「わかってるけど、好きなの……!」
高木「決まりだね、それでは閉会……」
──待って!
高木「星井君……どうしたのだね……?」
美希「きっと人出、足りなくなっちゃうんじゃないかな。ミキもついていくの」
172 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 22:57:26.40 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 超高層ビル──
ティーン! <74階へ参ります>
貴音「ここに、ユキポックス一危険なプログラムが居るのですね」
真「雪歩、何が見える?」
雪歩「なんだかこのビル変だよ。コードが違う……」
雪歩「暗号化されてるけど……各階に強力な爆弾……『inferno』が仕掛けられてる……」
貴音「【いんふぇるの】ですか。たった一つでこのビル全てが燃えて灰になりますね」
真「……どうしてそんなものが……」
雪歩「わからない……だけど多分、何かを守ってる……」
ティーン!
貴音「おや、ついたようですよ。いよいよご対面ですね」
174 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:04:30.57 ID:iqntV7NT0
──ユキポックス 超高層ビル・高級レストラン──
──あー、待ってましたよー。
雪歩「……」
──好きなもの食べてくださいねー!お肉でも何でも注文してくださいー!
真「……」
雪歩「あ、あの……世界一危険なプログラムって……」
貴音「見かけに騙されてはいけませんよ、雪歩」
やよい「うっうー! 今日はですねー高級なもやしをフンダンに使ってるんですよ」
雪歩「やよいちゃん……?」
やよい「あ、雪歩さんって……もと……救世主になったんですねー。おめでとうございますー!」ガルーン
176 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:11:35.13 ID:iqntV7NT0
貴音「高槻やよいも、MIN-GOSに完全に支配されている【ぷろぐらむ】です」
やよい「えへへー。実は雪歩さんが、きゅーせーしゅになったのはずっと前から知ってるんです」
やよい「ところで、今回で雪歩さんは何人目ですかぁー?」
雪歩「えっ……何人目って……?」
やよい「はわっ、それは秘密でした」
長介「……」
やよい「弟の長介です、ほらっ長介っちゃんと挨拶しなさいっ」グイグイッ
長介「……」
やよい「もーそんな事してるとご飯抜きにするよ」
雪歩(やよいちゃんだけど、やよいちゃんじゃない……)
雪歩(このやよいちゃん……目がどろどろにニゴってる……!)
179 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:21:38.65 ID:iqntV7NT0
やよい「ゆっくりしていってくださいね」
貴音「生憎、する暇は無いのです。小鳥嬢の居場所を教えてください」
やよい「んーとですね。それはちょっと無理かなーって」
貴音「何故ですか?」
やよい「私、最近ことわざの勉強してるんです」
真「……」
やよい「お似合いの言葉がありますよぉー」
やよい「……」
やよい「小鳥さんは、貴音さんたちにとってぇ、猫にご飯ですよぉ」ドヤァ……
雪歩(……)
やよい「うぅん、ことわざで罵るのって快感かもー! ダブルのトイレットペーパーでお尻を拭く気分ですー!」
長介「……ね、姉ちゃん……もうやめて……」カァァァ……
183 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:32:20.95 ID:iqntV7NT0
貴音「用件はすでに知っているのなら、取引の条件も承知しているのでしょう」
やよい「はいっ! 私は情報をし……司るプログラムですっ! ユキポックスの事なら何でも知ってますよぉ」エッヘン!
やよい「えっと、小鳥さんで何をするつもりなんですか?」
雪歩「もちろんそれも、知ってるよね」
やよい「雪歩さんは知ってるんですか?」
雪歩「えっ……それは……」ビクッ
やよい「私、世の中で一番高いものは何かなーって考えたことがあるんです」
やよい「お寿司ですかぁ? ステーキですかぁ?」
やよい「ぶっぶー、外れですぅー!」
やよい「答えは……情報ですよぉ……」ドヤァ……
やよい「……」ドヤドヤドヤァ……!
雪歩(色々と危険って意味が解った気がしますぅ……)
184 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:32:59.24 ID:BN914gxR0
やよいはかわいいなぁ
185 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:34:22.72 ID:9pmm7Aub0
やよい愛が凄いな。
やよい可愛い!
186 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:35:16.01 ID:Np7r5K8K0
やよいかわえぇ
187 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:37:23.46 ID:p3F1wvv50
やよいかわいい!!
190 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:46:38.28 ID:iqntV7NT0
貴音「高槻やよい、取引に応じる気は?」
やよい「んー……無いかなーって」
貴音「何故ですか……?」
やよい「ユキポックスで悟っちゃったんですよぉ!」
やよい「私が今、一番好きなのは何っスか?」
やよい「……お金しか無いっしょぉ!」
長介「……」
やよい「選ぶ権利を持つのは、お金がある方なんですよぉー」
やよい「というわけでぇ、取引はしませぇん!」
やよい「あずささんに、このことわざを伝えてくれませんかぁ?」
やよい「……」
やよい「お金の切れ目が、ミドリの切れ目なんですよぉ……!」ドヤァ……
雪歩(……)
195 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:53:17.76 ID:iqntV7NT0
ティーン! <1階へ参ります>
真「危険だったね……」
雪歩「う、うん、色々な意味でギリギリだったね……」
真「それにしても、失敗だったね。うぅん、どうしよ」
貴音「ふふっ、三浦あずさの占いに間違いはありません」
雪歩「えっでも小鳥さんには会えなかったですよね」
ティーン! <50階に止まります>
長介「……お姉ちゃんたち着いてきて」
長介「会わせてあげるよ、小鳥おb……お姉さんに」クルッ
雪歩「……あっ……」
貴音「ほらっ、言った通りでしょう」スタスタ
196 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 23:54:43.04 ID:9pmm7Aub0
しかし、懐かしいネタを持ち出してきたなw
にやりとする
198 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:00:29.01 ID:2NDE1SL90
──ユキポックス 超高層ビル・男子トイレ──
真「うぅ……こんなとこ入ったら通報されちゃうよ……」コソコソ
貴音「……面妖な」
長介「昔はあんなんじゃ無かったんだ」
長介「でも、ボク達を助けるためにMIN-GOSと取引したんだよ。やよい姉ちゃんがそう言ってた」
長介「昔は、お姉ちゃんたちにそっくりだったよ?」
雪歩「……」
長介「小鳥お姉さんの居場所を教える、だけど条件があるんだ」
雪歩「条件……?」
長介「……その」モジモジ
長介「ボクとちゅーしてよ……雪歩お姉ちゃん……」モジモジ
雪歩「えっ」
貴音「なっ」
真「う、うええええぇぇ?!」
200 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:06:09.02 ID:ZdnYBDW90
え?
201 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:07:17.51 ID:Tik69WC00
雪歩「えっと、どうして……意味はあるのかな……?」
長介「あ、あるよ……お姉ちゃんが意味を探してるみたいに、ボクにも理由がある」
雪歩「な、なに……?」
長介「したいから」
真「……」
雪歩「どうしよう、真ちゃん」
真「な、何でボクに聞くんだよっ!」ドギマギ
貴音「ゆきほ、あなたの選択は……?」
雪歩「……う、うぅ……わかりましたぁ……」
真「!」
雪歩「私、救世主だもんね……世界を救うためならキ、キスくらい……」
貴音「……」
真「……ぐぬぬ……」
202 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:07:59.03 ID:ZdnYBDW90
ぐぬぬ…
203 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:09:26.95 ID:Wgiz7WlU0
救世主だもんげ
204 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:14:03.49 ID:zAhss63/0
それだけは許さない
205 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:15:31.75 ID:Tik69WC00
雪歩「それじゃ、目瞑ってね……?」
長介「うん、本気じゃないとダメだよ」
雪歩「……ぇぃ」
……ちゅっ……
長介「頬っぺた……?」
雪歩「……はぁ! すっごく緊張しちゃいましたぁ!」ドキドキドキドキドキ
長介「ふぅん、その程度の覚悟だったんだ。さっきの話は忘れて」スタスタ
雪歩「えっ……」
長介「今どき中学生だって喜ばないよ、じゃあね」
雪歩「まっまっ待って!」
長介「……」
雪歩「……(めっし滅私メッシ滅私ですぅ……)」
雪歩「……」スゥ……
雪歩「どこにKissして欲しい?」
207 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:17:37.95 ID:ZdnYBDW90
やめてくださいよぉ・・・・
209 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:22:38.78 ID:rGIGQrhR0
メッシw
サッカー好きなのか
210 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:23:18.70 ID:Tik69WC00
真「…っ…!」
貴音「Oh...」
……ちゅっ……!
長介「……」
雪歩「……」
長介「……そっか、今の段階だと、そっちなんだね」
雪歩「えっ」
長介「試したんだよ、白い光の中での、お姉ちゃんの選択はどっちか」
長介「小鳥お姉さんに会わせてあげる」チャキッ
雪歩「鍵……?」
真「……」
276 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 12:54:54.84 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 超高層ビル・料理室──
長介「このドアだよ」
貴音「こんな場所に小鳥嬢が?」
長介「うん、この鍵は小鳥お姉さんに作ってもらったんだ」
真「だ、だってこの先はただのベランダじゃないか」
長介「まぁ見てて。一度ドアを閉める」
バタンッ
長介「そして鍵を差し込む」チャキッ
長介「あとは、簡単。開けるだけ」
ギィィィ
雪歩「?! う、うそっ……」
扉の先は、彫刻がたくさん置かれている美術室のような部屋でした。
さっきまでは確かにベランダだったのに……。
──現実世界 765プロ跡地──
響「んん? 雪歩たちのコードを見失ったぞ」カチカチカチカチ……
278 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:05:55.77 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 超高層ビル・隠し部屋──
小鳥「う"ぅ"〜お家帰りたい〜……乙女ロード行きたいぃ……」カチカチカチ……
雪歩「……音無さん?」
小鳥「……」
小鳥「ピヨー!!! 雪歩ぢゃぁぁん待ってたわぁぁあ!」
小鳥「ってあら? なんだかちょっと雰囲気変わったかしら?」
雪歩「……あの、この鍵は音無さんが作ったんですか」
小鳥「え、えぇ! そうよ! これがあれば自宅からすぐに事務所に行けるの、名付けてどこでも……」
貴音「話をしている暇はありません。脱出しましょう」グイッ
小鳥「ひぃ〜〜〜座りっぱなしで腰痛いの〜〜!」
280 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:15:38.75 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 超高層ビル・美術室──
真「出口はこっち?」タッタッタ
小鳥「ぜぇ……ぜぇ……ちょっと休憩しましょう……」タッタッタ
貴音「……なにやつっ!」ピクッ
ガチャッ
やよい「あ〜〜長介何やってるの!」
長介「お姉ちゃん……」
やよい「コラッどうしてこんなことしたのか言いなさい!」
長介「原因と結果だよ」
やよい「げーいんとけっか……ちゃ、ちゃんと分かりやすく言わなきゃダメッ!」
長介「お姉ちゃん、ボクのプリン勝手に食べたでしょ」
やよい「はわっ……! そ、それは唯のイタズラというか〜」ギクッ
長介「じゃ、これもイタズラだよ、楽しんで」スタスタ
やよい「うぅ〜〜……。長介、反抗期なんだ……」
282 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:27:34.86 ID:RrowS2g40
雪歩「そ、それじゃこれで……」ソソクサ
やよい「人のモノ取ったらドロボーって学校で教わりませんでしたかぁ」
やよい「逃がさないですよぉ……」
やよい「みんな、カモ〜〜〜〜〜ン!!!」クルクル
ガチャガチャ
亜美「おうぃぇーす! ようやく亜美たちの出番だねっ!」
真美「メチャビックリしたっしょ?!」
真「……」スッ
パァン
真美「う、うわっ! まだ自己紹介がっ……」
ヴヴヴヴ……
真美「」スルッ……
雪歩「えっ……?」
真美ちゃんが幽霊のように透けて、弾丸がすり抜けてしまいました。
これも、法則から外れた特殊なプログラムの一種なんだ……。
真美「もー! いきなり発砲するなんてまこちん鬼畜ですのぅ」……ヴン!
285 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:36:20.29 ID:RrowS2g40
亜美「あみまみちゃん その2」
真「くっ……!」パァンパァンパァン
真美「ゆうたいりだつ〜」
ヴヴヴヴヴヴ……
スルスルスルルッ……
貴音「なるほど、やるようですね」
真美「真美と亜美はムテキなんだYO!」……ヴン!
ガチャッ
かすみ「やよい姉ちゃんを守れー!」
浩太郎・浩司・浩三「「「おー!!!」」」
雪歩「……あ、あの、この場はわ、私に任せてください……。四条さんと真ちゃんは小鳥さんを」スッ……
286 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:38:31.53 ID:9gzrgjzs0
あみまみちゃんw
287 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:45:22.43 ID:RrowS2g40
小鳥「ひぃ〜〜!」スタコラ
真「あ、雪歩……その……」
雪歩「あっ……」
真「……っ! 行こう貴音!」タッタッタ
貴音「それでは、また後ほど! ご武運を祈ります!」タッタッタ
真美「んっふっふ→ 逃がさないYO」ヴヴヴヴ……
亜美「亜美たちはピヨちゃん担当ね→ 亜美発進だYO!」
フワァァァ……!
雪歩「……させないっ!」グァッ!
スルッ……
雪歩「うっ……!(全部すり抜けちゃうんだ……)」
……。
やよい「イタズラ好きな亜美と真美にはピッタリなテクニックですねぇ〜」
雪歩「……」
やよい「雪歩さんっ! 5対1ですよぉ 勝ち目あるんですかぁ?」
289 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 13:53:03.70 ID:RrowS2g40
雪歩「……」
やよい「こっちでお勉強しましたよぉ……戦いは数、だそうですよ。えへへー」
雪歩「……」
やよい「それとですね〜。 でりーとするには〜ピストルが一番手っ取り早いみたいですね〜」
やよい「みんな構えて〜!」クルクル
チャキチャキッチャキッチャキッ!
やよい「え、えっと〜。メイドさんの土産に言うことはありますかぁ?」ドヤッ!
雪歩「……」
やよい「何も無いですかぁ。それじゃみんな、射撃開始〜〜!」
ガガガガガガガガガガガ!!!!
雪歩「無駄だよ」スッ
<プログラム 改変> キュィィィン
……ピタッ……
ピタピタピタピタピタピタピタピタ……
やよい「えっと、そ、それは反則かなーって……」ズルッ……
292 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 14:04:33.70 ID:RrowS2g40
やよい「うぅ〜〜! それじゃ思いっきり体を動かしちゃいましょ〜!」
やよい「スマイル体操、はーじまるよー!」
かすみ・浩太郎・浩司・浩三「「「「いっけー!!!!」」」」グァッ!
雪歩「あ、あのお手柔らかにお願いしますぅ……」ペコリ
──っ!
──ユキポックス 駐車場──
貴音「はぁ……!小鳥嬢、鍵を閉めてくださいっ!」
小鳥「わ、わかったわ!」ガチャッ
真「ふぅ、これでしばらくは……」
──ずぅぁんねぇぇん!!
スァァァァ……
貴音「なっ……! 壁までをも……」
亜美「いよっっとぉ!」ゴロンッ
貴音「仕方ありませんね、真、【ぴすとる】を借りますよ」スッ
真「ッ……! たかねぇ!それはダメだっ!」
293 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 14:15:13.59 ID:RrowS2g40
貴音「止まりなさいっ! 女性に手をあげるとは、恥を知りなさいっ!」ギュッ
亜美「?!」
パァンパァン!
ビスッビスッ!
真美「……えっ……?」
貴音「おや、外してしまいました」
真「たかねぇ……まだ銃扱えなかったのか……」ガクーン
真美「チャ、チャ、チャ、チャーンス!」ガシッ
真「うぐっ、しまっ!」
真美「お姫ちん、その銃捨てないと……まこちんを性転換手術しちゃうよ?」キラッ……
小鳥「ひぃ……メス……?!」
294 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 14:22:56.82 ID:RrowS2g40
真美「手をあげて、ついでに脇みせて」
貴音「……わかりました」スッ……
真「たかね、ダメだっ!」
カラァン……
貴音「……」チラッ
亜美「オーケーオーケー。それじゃぁピヨちゃんを……ってあれ?」キョロキョロ
貴音「双海亜美、真美……わたくし、重火器の類は扱えませんが……」
小鳥「たかねちゃんっ!」バッ
貴音「──ッ!」パシッ シュラッ……!
──キィィィン──
真美「っ……ぶなぁ!」……ヴン!
貴音「刀の扱いは、得意なのです」カザハナッ
296 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 14:30:32.82 ID:RrowS2g40
真「っ……貴音、車出すよっ! 小鳥さんっ鍵をっ!」ダッ
亜美「んっふっふ→お姫ちんちょっ〜〜と良いトコ取りしすぎじゃん?」
貴音「何処からでも、かかっておいでなさい」シュラァ……!
真美「それじゃ……遠慮なくぅ!」バッ
貴音「──ッ はぁっ!」グルン
真美「う、うわっと!」ヒュッ
貴音「──取ったッ!」ヒュォッ
亜美「ッ!」ヴヴッ……!
スルッ……
亜美「……YOU往MY進……じゃなかった、危機一髪ぅ」……ヴン!
貴音「はて、これは厄介ですね」トントンッ
297 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 14:41:01.06 ID:RrowS2g40
真「貴音ェ! 飛び乗って!」
ブォォオオオン!
貴音「ッ……はぁ!」ゴロンッ
真「お疲れ様……はは……ちゃんと銃の練習もしてたのになぁ」 ブォォォン
貴音「何事も、才というものがあります……」ショボン
真「そ、そんなに落ち込まないでよ」
小鳥「ピヨッ! 真ちゃんっまえまえッ!」
真美「ここから先は通さないってもんよ!」
真「このまま通過するよ」
ブオォォォ……
小鳥「へっ……ちょっ、ぶつかっ……」
真美「まこちんの首、もらっ──」ヴヴヴヴヴヴ……
真美「──たぁっ!!!」ヴ…… スルッ……
ォォォオオンッ……!
真美「ん〜騙されなかったかぁ。イタズラ失敗」……ヴン!
300 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 14:52:42.34 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 美術室──
雪歩「ここから先は、萩原ネオ歩の提供でお送りしますぅ!」グァッ!
かすみ「ひゃっ──!」
やよい「うっ!」
……ドッ……
かすみ「」ガクッ
雪歩「ふぅ……!」カラン……カラン……
やよい「さすが、最後の雪歩さん……翼の無い大天使さんですねぇ……」
雪歩「やよいちゃん、一体何を知ってるのかな?」
やよい「……言いましたよね。ぜぇぇ〜〜〜んぶですよぉ!! それじゃ、みんなま〜たね〜!」タッタッタ
雪歩「あっ、やよいちゃん待って!」
バタンッ
雪歩「話をちゃんとし……」ガチャッ!
雪歩「っ……えっ……?!」
扉を開けた先は……さっきの超高層ビルは跡かたも無く消えていて……
小さな小さなカラオケ店の光景が広がっていました……。
302 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:00:49.32 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 駐車場──
雪歩「はぁ……はぁ……! 四条さんと真ちゃんは……」タッタッタ
真美「あっゆきぴょんが来たよ。亜美ど→する→?」
雪歩「ひぃ〜〜ん、その扉入りますぅ〜〜」タッタッタ
亜美「……んっふっふ→ ゆきぴょん、ごゆっくりぃ」ギィィィ……
雪歩「す、す、すとっぷですぅ〜〜」ダダダダッ
バタッ……
雪歩「──ッ!」
ガチャッ!
雪歩「???!!! っ……ぁぅ……!」
雪歩「ひ、響ちゃん……ここってもしかして……」 ガチャッ
響『う、うん……沖縄だ……』
ザァァン……ザァァァン……
すぐ近くで、綺麗なちゅら海の波音が……聞こえてきてますぅ……
304 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:09:45.88 ID:RrowS2g40
雪歩「……うぅ……四条さんと真ちゃんはここからどれ位離れてるのかな」
響『えっと、東へ1600キロメートル。飛行機だと2時間30分かかる……』
雪歩「……わかりましたぁ」
響「えっ雪歩待っっ──」
プツン……
雪歩「ふぅぅぅ……」フワリ……
<浮遊開始>
雪歩「ふぁっ!!!」ゴゥ……!
キィィィィィィン!
雪歩(ま、待っててね、真ちゃん、四条さん……!)
雪歩「フルスロットルで飛ばしますぅぅぅぅぅ!!!」キュウゥゥゥン
ゴオォォォォォ!
──現実世界 765プロ跡地──
響「はは……今の雪歩だったら自分、ダンス負けるかも……」カチカチカチ
306 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:19:32.66 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 一般道路・車内──
ブォォォン……。
貴音「響、一番近い出口はどこにありますか?」
響『え、えっと……それが相当遠回りになる……』
貴音「この近くですと、直線で通れる【はいうぇい】があるでしょう」
響『?! たったかねぇ! ハイウェイはダメだ……自分、一度も案内したことない……』
貴音「響っ! わたくしはあなたを信じていますっ! あなたはどうですかっ!」
響『っ……わかった。すぐに準備する』
真「……ハイウェイ走るの?自殺行為だよ」
貴音「真、【のんすとっぷ】で行ってください」ニコッ
真「ははっ……よ〜し! 父さんの血が騒ぐなぁ……!」ギュッ
真「行き先はハイウェイ! ジャンジャンバリバリいっくよ〜〜!」ギュウウウウォン
小鳥「ピ、ピ〜〜ヨ〜〜!!!」
309 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:30:18.31 ID:RrowS2g40
──ユキポックス ハイウェイ──
<時速120キロ>
ウォォォォン!
小鳥「ひぃぃ〜お〜〜ろしてぇ〜〜! 彼氏が出来るまでまだ死ねないのぉ〜」ジタバタ
貴音「小鳥嬢……どうか、大人しくしてください……」
真「……ッ! 二人とも伏せてッ!」
貴音「っ小鳥嬢ッ!!」グィッ
ガッ……
ガガガガガガガガ……!
小鳥「い、いやぁぁ〜〜! 追ってきたわぁぁ!」ピヨピヨピヨピヨ
──真からの後方車両 3両目──
亜美「ハチの巣にしてやれぇぇい! 真美ィィ!」ブォォン
真美「ぉーぃぇーす!!! 悪ふざけしまくろうYO!」チャキッ
310 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:37:05.16 ID:RrowS2g40
シュゥゥゥ……
小鳥「うっ……ひぐっ……車が穴だらけ……肉抜きしすぎよ……ミニ四駆じゃないんだから……」ブツブツ
ブォォォン……
貴音「真、車の調子は?」
真「……走れるけど、もうブレーキが全然ダメだ」
貴音「ならば、何も問題ありませんね」
小鳥「……うぅ……音無小鳥……思えば華の無い人生でした……」
真「ッッ! 貴音っ今度は前から来る!」
──真からの前方車両 2両目──
亜美「真美、レッツゴー!」
真美「いつもより多く震えておりますぅ→!」ヴヴヴヴ……
……
真「何をする気なんだ……?」
312 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:43:31.18 ID:RrowS2g40
真美「」スルッ……
フワァァァ……
──真からの前方車両 1両目──
スルッ……
──真車両──
真「……わかっ! たかねぇ、後ろだっ!」
貴音「後ろ……?」
……ヴ……。
──さぁて、ここでクイズです。
真美「今、お姫ちんの後部座席にいるのは亜美でしょーか! それとも真美でしょーか!」……ヴン!
貴音「しまッ……!」
真美「答えは……」
真美「天国で確認よろよろ→!」ギラッ!
313 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:49:02.55 ID:RrowS2g40
真「……させないッ!」ガシッ
真美「う゛っ!」ガクンッ
真「幽体離脱すると、すり抜けちゃうんだろ? この手は離さない」ググッ……
真美「んっふっふ→ 片手で運転できるのかな? まこちん」
貴音「っはぁ!」ビィィィ!
真美「シートベルト……?」
グルグルグルッ!
真美「うっ……考えたね、お姫ちん……」グググ……
貴音「これで、片手は使えないでしょう。かくごっ!」ゴッ!
真美「はぐっ……!」グラッ
314 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 15:54:47.78 ID:RrowS2g40
貴音「面妖な!面妖な!」ゴッゴッ!
真美「……おひめちっ……さっき女性に手をあげるなって……」クラクラッ
貴音「ふふっ、あれはジョークです」
貴音「本当は、わたくしはジョークは得意なのですっ!」
真美「じ、じどーぎゃくたい……」グラッ
響『たったかねぇっ! すぐ近くに来てるッ!ボンネットに飛び乗られるぞっ!』
貴音「ッ……ふっ……何がですかっ?」ゴッゴッ!
響『……エージェントだっ!』
──……ゴシャッ……!──
オォォォ……オォォ……
北斗「チャオ☆ お久しぶりですね、お嬢さんたち」
真「……やっぱハイウェイは最悪だ……!」
315 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 16:03:10.07 ID:RrowS2g40
<時速150キロ>
ブオォォォォォオオオ!!!
真美「あぁぁ〜も〜! このシートルベト外してYO!!」グイグイ
貴音「っ……! 真、左右にハンドルをっ!」
真「りょーかいっ!」グッ……!
小鳥「きゃ、きゃぁぁ〜〜〜カ、カオスよ〜〜〜!!!」
キキィィィ!!!
北斗「おっと、ボク、ダンスは苦手なんですよ、やめてください」グラグラッ
真「……くっ! 一瞬だけハンドル離すよっ!」スッ
パァンパァンパァンパァンパァンパァン!!!
北斗「おっと」スッ
グィングィィングィングィィィ………
貴音「マリオネットの心……」
真「だ、ダメだ……全部避けられる……」
317 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 16:10:31.85 ID:RrowS2g40
真「……!」グッグッ
真「くっくそっ! ブレーキ利いてよっ!」グッグッ
北斗「アデュー☆」グァッ!
真「……ぅぁああああ!」グッ!
<時速 60キロ>
キキィィィィィ……!
北斗「なっ……!」グラッ
ズッ……ズササアアァァ……!
北斗「Guilty!」ズザァァ!
……。
亜美「いたたっ……!」
真「やーりぃ! 貴音、刀をッ!」
貴音「……勝機っ!」……シュラッ!
……ドスッ……
318 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 16:16:33.28 ID:RrowS2g40
真美「」
貴音「……ッ手ごたえが……」
真美「ふぅ〜今のはヤバかったYO!」ヴヴヴヴヴ……
フワァァァ……
……。
貴音「ふぅ小鳥嬢、無事でしたか?」
小鳥「う……うぅ……この歳で……失禁なんて……」
貴音「はて、どれにしてもどうやって倒せばいいのでしょうか」ズボッ
──真からの後方車両 6両目──
……ヴン!
亜美「おかえりぃ真美。 どーだったどーっだった?」
真美「……働いてるの真美ばっかじゃんよ!」
320 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 16:22:45.76 ID:RrowS2g40
──ユキポックス ハイウェイ 出口──
ガチャッ
貴音「真、あの【ばいく】で小鳥嬢を、鍵を用意してもらってください」
真「わ、わかったけど、貴音は……?」
貴音「わたくしは、ここで双海姉妹を止めます。刀だけ頂きます」シュラッ……
真「……わかった」タッタッタ
……。
亜美「あれあれ、お姫ちんあそこでボーっと突っ立って何してんのさ」
真美「目も瞑ってるね、もしかしてお眠ですかぃ?」
ブオォォォン……!
貴音「……」
真美「このまま轢いちゃえー!」
ブオォォォン……!
貴音「……」
322 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 16:39:14.27 ID:RrowS2g40
ブオォォォン……
貴音「……萩原雪歩……救世主のために死ねるのなら本望です……」
貴音「……わたくしは、もう死を恐れておりません……」
亜美「残り20メートルゥ!」
貴音「……ですが……」
真美「お姫ちん、さら──」
激突の瞬間に、体をひねり、車体ごと──
貴音「──ッ」
───── 一 閃 ──────
ブオォォォォ……
亜美「」バチ……バチバチ……! 真美「」バチ……バチバチ……!
貴音「わたくしはまだ、あなた様のために死ぬわけにはいかぬのです」……チンッ……
──……しじょっ……──
325 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 16:52:55.11 ID:RrowS2g40
──ユキポックス ハイウェイ出口──
メラメラメラ……
亜美「」 真美「」
貴音「もしもし、響。 困ったことに出口までの車がありません」
響『え、うーんと……それじゃ、貴音にピッキングと運転のプログラムを……』
貴音「えぇ、お願いします。……おや?」ピクッ
貴音「響、その必要は無くなりました」
響『えっ、なんでだ?』
──条さぁん!
雪歩「し、四条さぁん、待たせてごめんなさぁい! 手をっ!」キィィィン……!
貴音「どうやら、わたくしの……救世主が来てくれたようですから」スッ
雪歩「このまま、空から向かいますぅ!」ゴゥッ
──現実世界 765プロ跡地──
響「はぁぁ……今回ばっかりは心臓がいくつあっても足りなかったぞ……」グデーン……
<音無小鳥 救出成功>
334 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 17:44:07.91 ID:RrowS2g40
──現実世界 バンナム──
黒井「敵はどこまで迫っているのだね」
楓「恐らく、残り9時間で到着します」カチカチカチ
楓「新型のユキドリルの突破速度が想定より速い……」
黒井「チィ……あの底辺支部はバンナムをほったらかして、なぁにをやっているのだ」
──ユキポックス 765プロ・社長室──
小鳥「え、えっと、あの超高層ビルには不思議な階があるの」
小鳥「そこの階は真っ白な通路で、ドアが並んでて様々な場所に通じてるのね」
小鳥「だけどその中に、1つだけ特別なドアがあって……」
小鳥「そこが、ユキポックスのメインソースよ(ちょっとカッコイイ役割だわ……)」キリッ
貴音「なるほど……合点がいきました……」
雪歩「あ、あの各階に仕掛けられた『inferno』は……」
冬馬「メインソースを守るためってことかよ」
ひかり「どーせ、侵入する奴がいたらビルごとボカン……ってことでしょ」
小鳥「えぇ、だけどどんなシステムにも、必ず弱点はあるの」
336 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 17:53:34.36 ID:RrowS2g40
小鳥「あの大規模なビルを運用するためには、他のシステムに依存するしか無い」
貴音「……他のシステム」
真「……」
ひかり「電力でしょ」
小鳥「『inferno』じゃなく、大元をたってしまえばいいのね」
冬馬「……だけど、どーすんだよ。街が丸ごと停電することになるぜ」
小鳥「えぇ、こんなことは誰も考えはしなかったわ」
雪歩「電力をストップさせるには……」
小鳥「答えは単純。発電所をまるまる破壊すればいいわ」
冬馬「……なるほどな。分かりやすくていいぜ」
小鳥「それと、緊急システムもオフにする必要があるわね」
小鳥「それから復旧までの猶予は5分」
小鳥「その間に、雪歩ちゃんがメインソースに入るのよ」
雪歩「……はい」
338 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:00:57.12 ID:RrowS2g40
──現実世界 765プロ跡地──
真「あっ……雪歩……」
雪歩「……あっ……」
真「隣いいかな」ドサッ
雪歩(うっ、何だろう……キスの時から、何だか気まずい……)
真「いよいよ、闘いが終わるんだね」
雪歩「う、うん……そうだね。 私はずっと夢の中にいたけど、真ちゃん達はずっとずぅっと闘ってた」
真「へへーん! ボクはこのためにトレーニングしてきたんだ。 明日は誰よりも頑張らなくっちゃ」グッグ
雪歩「ねぇ、真ちゃんお願いがあるの……」
真「なになにっ? 何でも言ってよ」
雪歩「今回の作戦には、真ちゃんは加わらないで欲しい……」
真「……」
真「えっ……?」
341 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:07:49.75 ID:RrowS2g40
真「なにそれ……どういうこと……?」
雪歩「何があっても、ユキポックスには入らないで……」
真「はは、ジョーダンきついな」
雪歩「真ちゃん、お願い」
真「……っ……何で! 説明してよ!」ガシッ
雪歩「ひっ!」
真「ボクだってみんなを守りたい! そのために、今日まで生きてきたんだよっ!」ユサユサッ
──はは……ボクはここまでみたいだ……。
雪歩「ッッ……!」
雪歩「ごめんね、ごめんね真ちゃん。理由は……言えない……」
真「何だよそれ……納得いかないよ……」
342 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:13:29.53 ID:+rctkSBm0
マコちん…
343 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:18:19.88 ID:RrowS2g40
雪歩「……」
真「ボクだけ、今さら命が惜しいなんて思わないよ」
真「……ボクは参加するよ」スッ
雪歩「まっ……待って……」ギュッ……
真「……」
雪歩「ダメ……絶対にダメ……」
真「……ッ! 雪歩、ボクってもう足手まといなのかな」
雪歩「えっ……?」
真「アイドルやってた頃は、ボクが雪歩を何度も守ってあげたじゃないか……」
真「もう、もう雪歩は救世主になったから、ボクなんていらなくなっちゃったの?」
雪歩「……」
真「何で黙るんだよ……雪歩……」ギュッ
346 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:29:12.57 ID:RrowS2g40
雪歩「……」
真「何か言ってよ……」
雪歩「ま……まことちゃんは……」ギュッ
どうしよう、声、震えてる。
雪歩「今回……ひ……必要ない……よ……」
真「……っ!」
雪歩「わ……私だけで……大丈夫だから……」
真「……ッ……ゆきほの……」
真「わからずやっ!」
バタンッ……
雪歩「……」
雪歩「……」
雪歩「……ぅっ……」ギュッ
349 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:39:38.83 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 超高層ビル──
貴音「雪歩、何やら顔色が優れませんが?」
雪歩「だ、大丈夫です……四条さん……私は救世主なんですから……えへへ……」
──ユキポックス 発電所──
<侵入者 発見>
ビー!ビー!
冬馬「さぁ〜って、人暴れするぜ」コキ……コキ……
──ユキポックス 緊急システム 警備所──
ひかり「みんな、行くわよ こだまプロが1番ってトコを見せてやるんだから」
つばめ「えぇ、大運動会でのリベンジを果たすわ」
のぞみ「あれぇ〜、ところで今回真さまは?」
──現実世界 765プロ跡地──
響「えっと、地図を出して……次は座標を補足……」カチカチカチカチ
真「……」
351 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:47:27.74 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 発電所 外──
冬馬「ま、こんなもんだな。765プロばっかにいい顔させてたまるかよ」
冬馬「予定時刻……だな。スイッチを押すぜ!」
冬馬「それにしてもアイツ……一体、何しに来たんだ?」カチッ
──カッ──
ボカァァァァアアアアン!!!
<全電力ダウン> ……フッ……
──ユキポックス 超高層ビル──
貴音「街の灯りが消えましたね」
小鳥「それじゃ、道は教えた通り、開けるのはこの鍵よ」チャキッ
雪歩「……それじゃ、メインソース目指していきますぅ!」
ガチャッ
──現実世界 765プロ跡地──
響「雪歩と貴音の反応が消えた。秘密の階に入ったみたいだ」カチカチカチ
真「……うん」
352 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:50:37.82 ID:+rctkSBm0
盛り上がってまいました。
355 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 18:56:39.73 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 緊急システム 警備所──
ひかり「警備員は?」カチカチカチ
つばめ「大丈夫、全員倒したよ」
のぞみ「えっと……ハッキングは後何分で終わるの?」
ひかり「あと1分よ。これで完璧に街の電力は切れる」
<ハッキング60% 完了>
──ユキポックス 秘密の部屋──
雪歩「小鳥さんの言った通り……細い通路にドアがいっぱい……」タッタッタ
貴音「なるほど、まさにユキポックスの【でばっぐるーむ】といったところでしょう」
雪歩「ユキポックスにこんな特別な場所があったなんて……」
カツ……
雪歩「あ、あれ? 四条さん今何か聞こえませんでしたか?」
貴音「有り得ません。ここにわたくし達以外で入れるものなど……」
カツ……カツ……
雪歩「や、やっぱり……足音が聞こえますぅ……」
358 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:00:18.15 ID:RrowS2g40
カツ……カツ……
雪歩「近付いてくる……」
──あれあれ、奇遇だねぇ
貴音「なっ……」
春香「なんちゃって。ここは行き止まりだよ」
雪歩「……ッ!」
貴音「エージェント……ハルカ……何故ここに……」
春香「なんだか楽しそうなことやってるね」
春香「私を、ほったらかしにするなんて……も〜ひどいなぁ」
雪歩「……(どうしようっ……!)」
359 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:04:41.19 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 緊急システム 警備所──
ひかり「あと30秒……」カチカチカチ
のぞみ「私、この闘いが終わったら真さまに告白するんだから」
つばめ「新米オペレーター! エージェントの反応は無いんでしょうね!」
<ハッキング80% 完了>
──現実世界 こだまプロ跡地──
──ポチッ
<全システム シャットダウン>
ブゥゥゥン……
──ユキポックス 緊急システム 警備所──
ひかり「もうすぐ終わ──」
プツンッ……
ひかり「」ガクンッ のぞみ「」ガクンッ つばめ「」ガクンッ
<ハッキング 中断>
……ピー……
362 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:11:46.39 ID:RrowS2g40
──現実世界 765プロ跡地──
響「あ、あれ、ハッキングが止まってる」ピタッ
真「どうしたの、響?」
響「こだまプロの様子がおかしいぞ……その場から一歩も動いてない……」
真「ほっ……本当だ……」
響「緊急システムが切れてないってことは……『inferno』はまだ生きてる……」
真「……それじゃ扉を開けたら!」
響「う、うん。雪歩がメインソースの扉を開けた瞬間……ハジマル……」
真「ッ連絡は!」
響「無理だ……今は秘密の階にいるんだぞ……」
真「……ゆきほっ……たかねっ……!」
363 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:22:18.11 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 秘密の階──
春香「いつ来るのかと思って、待ちくたびれちゃったよ」カツ……カツ……
雪歩「は、春香ちゃん……何が目的なの……?」
春香「んー雪歩、最近体動かしてばっかりだし、ポエムとかまた書いたほうがいいよ」コツ……コツ……
春香「雪歩とおんなじだよ」
貴音「同じ……?」
春香「I want It ALL! ……全部が欲しいんだよ!」カッカー!
貴音「この鉛弾もですかっ」チャキッ
春香「……貴音さん、射撃苦手なんですよね」
貴音「この距離なら外しませんよ」カチィ
365 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:27:22.79 ID:RrowS2g40
──現実世界 765プロ跡地──
響「うぎゃあああ! 雪歩はあと数分で到着するぞ!」カチカチカチ……
響「うぅぅぅこだまプロ支部の連絡がど〜して取れないんだっ……!」
響「……! 冬馬は……ダメだっ。間に合わないっ……!」カチカチカチ
真「……」
真「……響、大丈夫だよ」ポンッ
響「えっ……」
真「……」
真「ボクが緊急システムを止めにいく」
367 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:36:24.25 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 秘密の階──
貴音「……ッ!」ドクン……ドクン……
春香「えへへ、貴音さんひとつ質問しますよ」スッ
貴音「……動かないでくださいっ!」ドックン……ドックン……
春香「私の良いとこ述・べ・よ?」ニコッ
貴音「かくごッ!」
パァ……ン……!
春香「」ドサッ
貴音「……倒したのですか……?」
雪歩「来るッ……!」
ガチャガチャチャガチャガチャチャガチャ!
春香No570「プロデューサーさん!」春香No587「私ですよ!」
春香No610「わたし!」春香No605「!!!」
ガチャガチャガチャガチャガチャ……!
雪歩「……!」
368 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:39:02.35 ID:qm1jxc300
お姫ちん凛々しくて可愛い・・
369 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:40:37.41 ID:+rctkSBm0
あまとう、あっさりきられたなw
370 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:41:21.25 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 緊急システム 警備所──
プルルルルル……
真「響、侵入したよ」ガチャッ
響『え、えっと。そのまま右へ進んで。こだまプロの皆がいるハズだ』
真「わかった、すぐに向かうよ」
警備員A「ちょっと待ってください。ここは立ち入り」
真「ごめんなさい、ちょっと急いでるので」
トンッ……!
警備員A「」ドサッ
真「菊地真……急げっ……!」タッタッタ
372 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:50:42.07 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 秘密の階──
貴音「雪歩、背後は任せましたッ!」ヒュォッ
春香No654「うわっと」
雪歩「はっはいっ!」
貴音「ふふっ、こうしてあなたに背中を預ける日が来るとは……」
雪歩「……アイドルやってた頃じゃ、信じられませんね」
貴音「いいえ、わたくしは、信じていましたよ……」
雪歩「──っっふぁっ!(足払いですぅ!)」ブァッ
春香No520「う、うわっ」コケッ
バタンバタンバタンッ
春香No453「ちょ、ちょっとみんな狭いよ〜〜」 春香No676「お尻が……お尻がひっかかる……」
春香No562「ヴぁい!」グァッ
メキィ……
貴音「…うぅッ…!」
雪歩「しm四条さぁん!」
373 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:51:25.48 ID:RrowS2g40
oh,,,また気になる誤字...
雪歩「しm四条さぁん!」
↓
雪歩「し、四条さぁん!」
376 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 19:57:23.48 ID:RrowS2g40
貴音「……っ!」ガクッ
春香No454「これで2連敗ですね」ガシッ
春香No643「えっと、貴音さんもメインヒロインになりたいですか?」ガッ……
貴音「なっ……!」
……ドスッ……
<コピー開始>
ギ……ギュィィィィィ…ギギギ……
貴音「こ、これは……はぁ……はぁぁあん……」
ギギギ……
春香No643「今ならもれなくリボンも付いてきますよっ!」
貴音「……ッ……!」ガクガクッ
──ヒュッ──
……パカァァン!
春香No643「」ガクン
雪歩「させないですぅ……!」シュゥゥゥ……
378 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:03:22.91 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 緊急システム・警備室──
ガチャッ
真「ッッ! 響、ここの部屋のコンピューターであってるよねっ!」
ひかり「」 のぞみ「」 つばめ「」
真「み、みんな……」タタッ
真「……外傷が全然ない……」
真「現実とユキポックスとのリンクが……切れたんだ」ギュッ
真「……くそっ……」
真「……ッッ!」バッ
真「お願い、間に合って……」カチカチカチカチ……
<ハッキング 再開> ピー……
379 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:11:07.64 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 秘密の階──
雪歩「四条さんっ! 私の後ろにっ!」ガシッ
春香No754「うわっ」
貴音「な、何をするのですか」ピトッ
雪歩「このまま、強攻突破しますっ!」グググッ……
<浮遊開始>
雪歩「……うぅぅぅううう……!!!!」グググッ……
春香No543「ま、まさか……このまま……」
雪歩「……うぅううううう……!!!」ググググッ……
春香No654「私たち全員とお相撲するつもりじゃ……」
雪歩「わ、わたし! ひんそーだけど頑張りますぅぅぅ!」
グァッ!
春香No453「──まッ!」
ズドドドドドドドドドドドドドド……!
381 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:16:53.67 ID:RrowS2g40
……ゴシャァァ……!
雪歩「ふぅー!ふぅー!」
貴音「なんと……」ポカーン
雪歩「そこのドアですっ! 四条さんっ!」
貴音「はっはいっ!」ガシッ
──ユキポックス 緊急システム・警備室──
真「いっけぇぇえええ!」ポチッ
<ハッキング 完了>
ピー
──ユキポックス 秘密の階──
春香No543「させな──ッ!」
バタンッ!
……。
貴音「ぶ、無事に入りましたね……」ズルズル……
雪歩「作戦成功……ですぅ……」ズルズル……
382 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:24:53.24 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 緊急システム・警備室──
響『真、貴音の反応が見えたっ! 雪歩は無事にメインソースに辿り着いたみたいだ』
真「……」
真「よ、良かったぁぁぁぁ……」ホッ
響『エージェントにも見つかってない。これでパーフェクトコミュニケーションさー。出口まで案内するぞ』
真「うん、わかった。お願い、響」
真「……雪歩、無事で良かったなぁ」
真「……うん」
真「……ボクが自分勝手だったんだ。 やっぱり……雪歩に謝ろう」
コツ……コツ……
──私流格言……
真「えっ……?」
385 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:29:23.70 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 秘密の部屋──
雪歩「……」ドキドキ……
この扉がメインソースへの入り口。ユキポックスの中枢。
私が、ここに辿り着けば、闘いが終わる。
雪歩「……」チャキッ
<認証完了 メインソースへ アクセス>
パァァァ……
雪歩「ふわぁ……キレイ……」
扉の隙間から真っ白な光が溢れ出しました。
段々と……辺り一面が光に包まれて……
雪歩「ぁっ……」フッ……
まるで糸が切れたように、意識を失いました
387 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:37:27.00 ID:RrowS2g40
………
……
…
雪歩「……うっ……」
目を開けると、無数のモニターが並んだ部屋が、視界に飛び込んできました。
一つ一つのモニターには、お花屋で働く人、事務仕事をしてる人、ステージで踊っている人……
全部違う画面だ。
雪歩「ここが……」
──ユキポックス メインソース──
雪歩「……」
見ると、中央にポツンと机と長椅子が置かれていました。誰か座ってる……。
──おめでとう、ここがゴールよ。
雪歩「──ちゃんが……」
千早「えぇ、私が、このゲームの"設計者"の役割を与えられたの」
あずささんと同じ、黄金のプログラムだ……。
389 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:46:37.37 ID:RrowS2g40
千早「私が、MIN-GOSに命じられてこのユキポックスを創ったの」
雪歩「……」
千早「ユキポックスで大分意識が変化したみたいけど……あくまで萩原さんは人間側ね。良かった」
千早「ここには、あなたの求めていた答えが全てあるわ」
雪歩「……」
千早「最初の質問は?」
雪歩「どうして、千早ちゃんが"設計者"なの……」
千早「私への質問でいいのかしら……? それは意外だった」
千早「それは、私が『アイドルマスター』のバーチャルシミュレーションに最初に協力した人間だったから」
雪歩「……えっ……ど、どうして……?」
千早「もう一度、優に会いたかった」
雪歩「……」
千早「次の解決したい問題は?」
雪歩「……闘いを終わらせる方法……ですぅ……」
392 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 20:56:27.27 ID:RrowS2g40
千早「それには順を追って話す必要があるわね」
雪歩「……?」
千早「そして、それは萩原さんの抱いている疑問全てに繋がる」
雪歩「……」
千早「どうして、ここがあなたの名を冠した"ユキポックス"と名付けられているか知っているかしら」
雪歩「えっ……」
千早「あえてそんな名前にしたの。そうすれば、あなたは、ここまで答えを求めたがると思って」
雪歩「な、何を言ってるの……?」
千早「単刀直入に言いましょう、萩原さん」
千早「今のユキポックスの人間が電池 私がマザーボードだとしたら……」
雪歩(機械に詳しい……やっぱりMIN-GOSに支配されてるんだ……)
千早「……」
千早「あなたの存在は、OSといったところね」
雪歩「えっ……?」
395 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:05:35.09 ID:RrowS2g40
雪歩「ど、どういうこと……?」
千早「あなたは自分で選択してここに来たと思ってるみたいだけれど……」
千早「それは違う。意図的に来させられた」
雪歩「……!」
千早「知っての通り、MIN-GOSは最初に、完璧な神ゲーの世界を造った」
千早「それは完全に失敗した。何故なら人は機械では無いから」
千早「だから、少しだけこのゲームに手ごたえを与える試みをしたの」
千早「すると不思議ね。99%の人間がユキポックスを受け入れたわ」
千早「その時に、偶然生まれた人間の心理を研究するプログラムが……」
雪歩「預言者のデータ……ですか?」
397 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:16:06.75 ID:RrowS2g40
千早「えぇ、彼女がユキポックスのキング……王だとしたら私に使用されているデータは姫といったところね」
雪歩「……」
千早「だけど、それも欠陥があったの。それは、1%のバグを生んでしまったこと」
雪歩「それが……」
千早「えぇ、四条さんや萩原さんのような、ユキポックスを仮想現実だと気づくバンナムの人間よ」
千早「MIN-GOSは悩んだ」
千早「たった1%でも放置すれば重大なシステムエラーを引き起こす可能性がある」
千早「現に、MIN-GOSでコントロールできないあなた達には随分手を焼いたわ」
千早「どうして、バグのない世界を作れないのか」
千早「答えは簡単だった」
千早「……人の心が余りにも不安定だから。AIだけで心を構築するには限界があったわ」
雪歩(……イヤな、予感がする……)
398 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:24:54.98 ID:RrowS2g40
千早「MIN-GOSは考えた」
千早「ならば、その1%の不確定要素を、人間の手で完全にしてもらおう」
雪歩「……」ドキッ
千早「1%を無理やり削除するより、あえて利用する方法を選んだ」
雪歩「……」ドックン……ドックン……
千早「動悸が早まってるようね、萩原さん。だけど耳は塞がない」
千早「……あなたの、そのいかにも不安定で、弱くて強かで、人間的な性格は」
千早「格好の被検体だった」
雪歩「……ッ!」
わかってきたっ……私がここに来た意味……すべての答え……!
399 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:27:40.37 ID:iY0w9Ymp0
マトリックス見てみたくなるな
400 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:28:38.60 ID:ytDfTpwR0
>>399
同じく
401 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [>>398 大分設定変えてる] :2012/05/04(金) 21:33:15.27 ID:RrowS2g40
千早「MIN-GOSは決めた。長期的な観測をしようと」
千早「……預言者を人間に協力させることにした」
千早「バンナムの人間は、預言者からの選択にすがる。これも必然ね」
千早「それくらいに、MIN-GOSは強大だったから」
雪歩「ま……まさか……」ドックン……ドックン……
千早「預言者は、バンナムの人間にこう言った」
雪歩「や、やめてください……聞きたくない……」
千早「辛いことから逃避しようとする……おろかね……」
千早「……」
千早「『いつか、救世主が現れて、この世界を救う』と」
雪歩「……!」
ウソだ……そんなのウソだよ……!
千早「否定は無駄よ。ここにはあなたの求めていた回答しか無い」
403 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:42:18.83 ID:RrowS2g40
雪歩「ウソだよ……私は……」
千早「そして1%の人間を、MIN-GOSの用意したエージェントと闘わせる」
雪歩「私は……」
千早「ユキポックスに足りない不確定要素を集めさせる」
雪歩「は、萩原……」
千早「収集したデータを、あなた一人に集中させる」
千早「頃合を見計らって、あなたを使ってユキポックスをバージョンアップ」
千早「あなたの記憶が断片的なのは、そのせいよ」
雪歩「ネォ……」
千早「今は……確か『アイドルマスター17』ね。予想より多くなってしまったわ」
千早「だけど、βバージョンは今回で終了する」
千早「行動パターンの分析を完了させて、あなたを救世主にさせる準備が出来たから」
全部……MIN-GOSに仕組まれてたって、ことですか……?
405 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:52:55.40 ID:RrowS2g40
千早「大体は、予想通りに事は運んだわ。かなり危ない橋を渡ることになったけれど」
雪歩「……」
千早「さて、そんなプログラムを越えた人間となった萩原さんがするべき事は……」
千早「あそこに2つの扉があるわね」
雪歩「えっ……」
千早「右がメインソースへの入口よ」
千早「そこで、あなたの現在保持しているデータを全てばらまいて、あなたのプログラム改変機能を使ってバグを修正する」
千早「これで、MIN-GOSは不確定要素すらもコントロール可能にさせた、完全なユキポックスが完成する」
雪歩「……」
千早「これが、あなたの求めてた答え。救世主システム。そして……」
千早「オーバーマスター計画よ」
これが……私が救世主になった意味……。
406 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 21:59:13.02 ID:RrowS2g40
千早「メインソースへ、どうぞ」
雪歩「……」フルフル
千早「えぇ当然、拒否する。だけど貴方はできない」
雪歩「えっ……?」
千早「あなたの救世主の能力は、MIN-GOSにとって危険すぎる」
千早「何が何でも、保持データを渡してもらうわ」
雪歩「……しなかったら、どうなるんですか」
千早「ユキポックスは、致命的なパラドックスを起こし崩壊……」
千早「つまり……今ユキポックスにリンクされている数十億の人間が、泡沫の夢のように一瞬で……」スッ
パァン!
雪歩「ひっ……」
千早「死ぬわ」
雪歩「……!」ゾッ……
408 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:11:23.44 ID:RrowS2g40
千早「あなたの性格上、拒否することは出来ない」
雪歩「……」
千早「はずだったのだけれど……」
雪歩「えっ……」
千早「メインソースに行く時に気付くでしょうから、教えておくわ」トンッ
不意に、モニターが切り替わりました。
その画面全てに写ったのは……
雪歩「えっ……」
真『はぁ……はぁ……! 逃げなくちゃ……!』
雪歩「ま、真ちゃん……?」
千早「あなたはこれから、覚悟しなければいけないわ」
千早「真一人を救うか、人類全体を救うか」
409 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:18:45.83 ID:RrowS2g40
──ユキポックス 緊急システム・警備室──
真「うっうぁあああ!!!」チャキッ
パァンパァンパァン!
春香「あー無駄だよー」
グィィングィィグングィン……
真「くっ……!」フラフラッ
春香「真、もう足元フラフラだよね。肋骨折れてるよ」スタスタ……
真「……ッせぇぃ!」ヒュッ
春香「無理無理。絶対、勝てないよ」パシッ
春香「ヴぁい!」ゴッ
メキィ……
真「ぁぐっ……!」ゴプッ
春香No2「えへへ、どーしようかなーコピーしようかなー。どっちのほうが雪歩にとっていいんだろ」
真「……ゆ……き……ほっ……!」ガクガク……
413 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:34:32.86 ID:RrowS2g40
真「はぁ……はぁ……」フラッ
春香「さぁ、後ろはもう窓ガラス。 もう後がないよ」ジリ……ジリ……
真「はは……雪歩……」
真「やっぱりボクは……君が好きだ……」
春香「決めたっ……コピーしてあげるよっ……!」ダダッ
真「……ッ!」
──ユキポックス メインソース──
千早「右の扉がメインソース 左の扉は今のユキポックスの世界」
千早「論理や理性を取る? それとも希望や愛を取る?」
千早「それこそ、AIには理解できない心、ね」
雪歩「……」
千早「萩原さん」
雪歩「……」
千早「覚悟を聞かせてもらうわ」
雪歩「……決めました」
415 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:41:26.27 ID:RrowS2g40
真「せめて……一人だけでも……!」クルッ
ガシャァァァアアアン!
春香「うわっっとっと!」スカッ
……。
──地上200メートル──
ヒュゥゥゥゥ……
真ちゃんが、アスファルトに向かって真っ逆さまに堕ちていく。
真「はは……ボクはここまでみたいだ……」
粉々に散ったガラスの破片が舞う。
真「最期に、仲直りしたかったな」
口の端から血の泡を吹き出しながら、苦しそうに微笑む。
真「ごめんよ、雪歩」
………
……
…
418 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:55:20.60 ID:RrowS2g40
──現実世界 765プロ跡地──
<異常値 検出>ピピピピピ……!
響「……車が空を舞ってる……? 何だこれ……ハリケーン……?」
貴音「これほど速い物体が、この世にあるのでしょうか……」
──ユキポックス 地上20メートル──
ヒュゥゥゥ……
真「さよなら──」
雪歩「待って! 真ちゃぁぁぁん!」
──もっと速くっ!──間に合って……──
──間に合って!!!!
……パシッ……
雪歩「っっ……! 良かった。もう、離さないよ」ギュッ
真「ゆき……ほ……?」
419 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:58:21.11 ID:RrowS2g40
ヒュゥゥゥ……
春香「雪歩……そっかぁ……そうなんだぁ……」
ヒュゥゥゥ……
春香「……嬉しいなぁ……」ニヤッ
……グシャッ……
──地上 0メートル──
春香「」バチ……バチバチバチ……
421 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:06:45.68 ID:RrowS2g40
──ユキポックス ビル ヘリポート──
アスファルトの上へ、真ちゃんを優しく横たわらせました
雪歩「ま、真ちゃん大丈夫?! 凄いケガ……!」
真「ど、どうして……」
雪歩「私はね、救世主の前に……ダメダメなアイドル、萩原雪歩17歳なんだよっ……」
雪歩「もしも、真ちゃんが死んじゃったら……」
真「……」
雪歩「うっ……ひぐっ……すっごくすっごく悲しいんだよ……!」
真「……ゆきほ……泣かないで……」
雪歩「うっ……ぅん……私泣き虫だから……真ちゃんが居ないとダメなんだよ……」
真「雪歩……ひどいこと言ってごめん……」ドクンッ……ドクンッ……
雪歩「ううん……いいんだよ……!」
422 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:22:24.33 ID:RrowS2g40
雪歩「……弾丸が体に残ってる」
真「……うぅっ……」
雪歩「真ちゃん、お願い、絶対に動かないで……今、抜くから」ピタッ
真「……ぇっ……」
私は、真ちゃんのわき腹に手を添えました
大丈夫……怖くない……。手は震えてない。
──皮膚……血管……骨……細胞のひとつひとつを……
<プログラム改変>
ズプッ……
真「ぅぐっぁぁ……!」
右手が、真ちゃんの体にどんどんと埋まっていく。
出血しないように、人体のプログラムを再構築する
多分、弾はここらへん……
雪歩「……ッ……!」ズボッ
キュィィィン……
雪歩「っっ! ほらっ、取れたよ……」スッ
424 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:23:35.97 ID:+6HOcpA10
雪歩すげー
426 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:29:50.37 ID:RrowS2g40
雪歩「良かった、ちゃんとできたよ……」
真「……雪歩……」
雪歩「……どうしたの」
真「……」
真「ラスト……笑顔……合いたかった……」
雪歩「えっ……何言ってるの……?」
真「……悲しませて……」
真「……」
真「……ごめんね」
雪歩「真ちゃん……?」
<心拍数 0>
ピー
429 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:38:38.09 ID:RrowS2g40
真「」
雪歩「……」
雪歩「……っ」
溢れ出る涙を、手の甲で乱暴に拭いました
雪歩「……真ちゃん、聞こえてるかな」スッ
雪歩「大丈夫、心配いらないよ」
雪歩「私はもう、選んだ。覚悟したよ」
雪歩「……絶対に死なせない」
今度は、胸に手を……温かい。
真ちゃんの温もり。取り戻したい。
──雪歩!今日もダンスレッスンいこう!
もう一度、あの頃のようにそばにいたい
<プログラム 改変>
……キュィィ……ィィ……
431 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:46:46.33 ID:RrowS2g40
──現実世界 765プロ跡地──
<異常値 検出> ピピピピピ……!
貴音「響……これは……」
響「スゴすぎるぞ……」
貴音「一体……何が起こってるのですか……」
響「廃ビルの時と同じ数値……雪歩が……真に蘇生コードを流し込んでる……」
響「……こんなの……救世主どころじゃないぞ……」
響「これじゃまるで……」
──ユキポックス ヘリポート──
<心拍数 60> ピー
私は……真ちゃん……
雪歩「えへへ、真ちゃん。これでおあいこだね……」
真「……ゆきほ?」
ただ、あなたからの愛が、欲しいだけ
……ギュッ……
432 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:51:38.58 ID:RrowS2g40
──現実世界 765プロ跡地──
貴音「面妖な……」
貴音「全てやるべきことはやったハズです……」
貴音「【めいんそーす】に行けば、戦いは終わると……」
雪歩「24時間以内に……なんとかしないと……バンナムもユキポックスも崩壊します」
真「どうして分かるの?」
雪歩「そう言われたんです。多分、嘘じゃ、無いです」
貴音「それは聞き捨てなりませんね。三浦あずさの言葉とは違います」
雪歩「……ウソなんです」
貴音「……今、なんと……?」
雪歩「預言は全部、ウソだったんです。四条さん」
434 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:55:24.22 ID:RrowS2g40
貴音「そんなハズは」
雪歩「救世主システムも、全部MIN-GOSに操られていたんです」
貴音「……私は信じません!」
……四条さんから、私を信じないってセリフ。初めて聞きました。
雪歩「でも、実際に戦いは終わってません……」
貴音「……ッ!」
真「じゃあ……これからどうすれば……」
雪歩「……」
雪歩「わ、わからない……」
響「……そんな……」
435 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:01:41.06 ID:tADzivn00
<緊急事態>
ビー!ビー!
真「!」
雪歩「な、なに……?」
響「……量産型のキサラギだ……近付いてるの、気づかなかった……」カチカチカチカチ
貴音「撃退できますか?」
響「数キロ先から、ここへ向けて『inferno』を発射したらしい」
雪歩「えっ……!」
響「もちろんユキポックスのヤツより威力はずっと低いけど……」カチカチカチ
響「この765プロ支部が吹き飛ぶくらいの威力はあるぞ……」カチカチカチ
貴音「……!」
響「ッッ……みんなっすぐに脱出するぞっ!!!」
437 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:04:58.09 ID:qbY03E3qP
このスレ読んでマトリックスリローデット借りてきた
439 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:09:10.71 ID:tADzivn00
──現実世界 停船所──
響「早くッ早くッ! 1発目が来るぞっ」タッタッタ
雪歩「はぁ……はぁ……」タッタッタ
ヒュルルルルルルル……
カッ……!
雪歩「──っ──!」
突如、765プロの方角から、爆音と共に、火の柱が噴き上がりました。
メラメラメラ……
真「ボ、ボクたちの765プロが……」
貴音「跡かたも無く灰に……」
貴音「この100年は……全て……泡沫の夢だったのでしょうか……」ガクッ
響「…っ…みんなぁ、2発目がくるぞ! 狙いはここの船だっ!!!」
響「だから、貴音、走ってくれ……!」ユサユサッ
貴音「わたくし達に望みはもう……」
440 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:12:16.23 ID:n63U8eqD0
再現度相変わらず高いな
前作見終わってから全巻借りてきたわ
441 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:14:04.48 ID:tADzivn00
響「うぎぎぎ……!早くぅ……!」ズルズル……
貴音「預言を……次の預言を……」ブツブツ……
真「たかねっ……!」
雪歩「……」
何だろう……この感覚……。
真「雪歩、何してるんだよ! 貴音を運ぶのを手伝って!」
雪歩「……」
感じる……胸騒ぎがする……。
雪歩「……南から、来る」
ヒュルルルルル……
真「『inferno』……ッ!!!」
どうして……わかったんだろう……。
響「に、逃げろおぉぉぉおお!!!」
443 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:18:33.04 ID:tADzivn00
雪歩「……」
ヒュルルルルルル……
雪歩「……」スッ
私は、手を爆弾の向かってくる方向にかざしました。
仮想世界で弾丸を止めるように。
雪歩「……」
どうしてだろう、ここは現実世界。
私はただのダメダメな何も出来ない……救世主じゃないのに……。
──だけど、私はみんなを、真ちゃんを……
雪歩「……守るよ」ボソッ
真「ゆ、ゆきほおぉぉおおお!!!」
カッ……!
444 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:23:54.27 ID:tADzivn00
真「……ッ……!」
真「……」
真「……えっ……?」
バチ……バチバチバチ……
雪歩「……ッッ!」
響「『inferno』が……空中で……」
真「止まってる……?」
バチバチ……バチバチ……!
シュゥゥゥン……
爆弾は、不発となって地面に転げ落ちました。
……良かった……本当に……
雪歩「……良かった」 フッ……
……ガクッ……
真「ゆきほっ!」ダッ
雪歩「」
446 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:28:20.78 ID:tADzivn00
──961プロ支給 船内──
……
…
冬馬「やれやれ、救助が間に合って良かったぜ」
ピ……ピ……ピ……
雪歩「……」
<脳波 不安定>
真「雪歩の状態は……?」
冬馬「深いこん睡状態ってとこだな、いつ目が覚めるか検討もつかねぇ」
真「……」
冬馬「お前も休んだらどうだ。ナリはそんなだが、女なんだろ」
真「ボクは、雪歩の傍にいるよ」ギュッ
冬馬「そうか……」
448 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:33:46.70 ID:tADzivn00
冬馬「ところでよ、お前、こだまプロの連中に会ったんだろ」
真「う、うん。皆リンクが断絶されてた」
冬馬「だろうな……俺が救助に行ったんだがよ、ひどい有様だったぜ」
真「……」
冬馬「で、その件だ。一人だけこだまプロ支部の中で生存者がいたんだよ」
真「えっ……?」
冬馬「お前らのよく知ってるヤツだよ」
冬馬「……」
真「誰……?」
冬馬「星井美希だよ」
………
……
…
449 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:34:57.43 ID:tADzivn00
ユキポックス -リローデッド- THE END
452 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:38:49.05 ID:2EjwRRLp0
長い間お疲れ。
楽しかったよ。
453 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:39:11.17 ID:eV8xMYfs0
乙!
さぁ、ついにレボリューションズだな
457 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:45:48.10 ID:3zPKbXgq0
乙
今レボリューションズ見終わったが、これは・・・
期待してるぞ
458 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:46:32.23 ID:tADzivn00
………
……
…
千早「人は新たに生まれ変わる……MIN-GOSの手で……」
貴音「ついに、戦争が始まってしまうのですね……」
あずさ「うぅん、私って……ウソつきねぇ……」
春香「いよいよ"革命"が始まるんだね。楽しみだなぁ」
真「雪歩……お願いだ……目を醒ましてよ……」
雪歩「……」
Next 『ユキポックス -レボリューションズ-』
次回、完結
460 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:47:40.19 ID:ValA5kJm0
期待してるぞ
461 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:48:22.24 ID:OjAdVIB60
まさかここまで続くとは思ってなかった
次も頑張れ
465 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:50:29.23 ID:+dQbFM7ri
相変わらず完成度が高いなぁ
おっつおっつ
472 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:56:54.78 ID:89bsjd/b0
乙、レボリューション期待してます
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