2012
05/04
金
1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:38:04.62 ID:AJLbKdDa0
P「ちーちゃん、おはよう」
千早「Pさん、その呼び方はやめてください」
P「ごめん…」
千早「早くご飯食べましょう、冷めてしまいますよ」
P「はい、いただきます」
千早「いただきます」
俺と千早は二年前結婚した
結婚すると同時に俺はプロデューサーをやめ、
千早はアイドルを引退した
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2 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:39:19.93 ID:AJLbKdDa0
今俺は普通の企業の会社員で
千早は専業主婦として家の仕事をしっかりやってくれている
俺の収入では贅沢な暮らしはできないので
二人で慎ましく暮らしている
P「今日は仕事で少し遅くなるかも」
千早「はい、何時頃に帰ってきますか?」
P「うーん、九時くらいかな」
千早「では食事の準備をして待っていますね」
P「じゃあいってきます」
千早「いってらっしゃい、気をつけて」
P「はーい」
4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:40:00.35 ID:AJLbKdDa0
結婚して二年になるのに
いまだに千早は俺に敬語を使っている
今まで何度か気楽に話していいと言ってみたけど
こっちの方が楽なので、
と軽く流された形になってしまっていた
千早だってそのうちタメ語で話してくるだろう
そう思っていたけれど
このままだとずっとこんな感じかもしれないな
帰ったらもう一度話してみるか
そんな事を考えつつ仕事に向かった
いつものように仕事をし
仕事が終わると家に帰った
P「ただいまー」
千早「おかえりなさい、今日もお疲れ様でした」
P「いやー、千早の笑顔を見ると疲れが吹き飛ぶな!」
千早「そ、そんな…恥ずかしいですよ」
P「本当のことだからな、あはは」
千早「でも、……うれしいです」
そんな事をうつむいて顔を赤らめながら言う千早を見て
思わずこっちまで笑顔になってしまう
5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:40:16.29 ID:wcYYrunz0
ちーたんきた!
6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:41:51.19 ID:AJLbKdDa0
千早「今日の夕飯はどうでしたか?」
P「うん、今日もおいしかったぞ」
千早「そうですか、よかったです」
P「千早はすごい料理がうまくなったよなー」
千早「は、初めは全然わからなくて…失敗ばかりでした」
P「いや、いいんだよ、
俺は毎日千早が作ってくれる料理が楽しみだったんだから」
千早「ふふっ、私はPさんに美味しいもの食べてほしくて頑張ったんですよ」
P「そっか、いつもありがとな千早」
千早「こちらこそ、いつもお仕事お疲れ様です」
千早はちゃんと言葉にしてくれるからとてもうれしい
つい俺も返してしまう
7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:42:14.11 ID:AJLbKdDa0
P「なぁ、明日の休みはどうする?」
千早「久しぶりにカラオケに行きたいですね」
P「いいな、じゃあ明日行こうか」
千早「はいっ!」
千早がうれしそうに返事をしてくれる
以前よりも大人びてきた容姿だったが
その顔には確かにまだ少女のあどけなさが残っていた
そんな顔を見ていると言葉遣いとか気にならないから
話しあうのはまた今度でもいいのかなそう思って
今日は眠ることにする
9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:42:36.42 ID:AJLbKdDa0
次の日
休みだったので俺は少し遅めに起きると
もう千早は出かける準備をしていた
P「おはよう」
千早「おはようごさいます」
P「ごめん、寝坊しちゃったな」
千早「いえ、気にしないでください」
P「早くご飯食べて仕度するよ」
千早「じゃあ食べましょうか」
P「ああ」
二人で遅めの朝食を取った後
俺は早く仕度をすませ二人で近所のカラオケ屋に向かった
10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:43:47.80 ID:AJLbKdDa0
P「なに歌おうかな―」
千早「私先いれてもいいですか?」
P「いいよ」
千早はとても楽しそうな顔をうかべ、マイクを手に取る
ついつい聞き入ってしまう千早の歌
千早の歌を聞くたび歌手になる選択肢も
あったんじゃないかって思ってしまう
千早「Pさん、曲いれないんですか?」
P「あっ、ああ、すまん今入れる」
つい聞き入っていると千早の歌が終わっていた
少しでも長い時間千早の歌を聴きたくて
俺は短めの曲を入れることにした
11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:44:52.28 ID:AJLbKdDa0
カラオケを出て家への帰り道
俺は千早に言葉遣いのことを聞いてみる
P「なあ、千早」
千早「はい?」
P「前にも言ったけどさ、もっと気楽に話してくれていいんだぞ」
千早「それは、この言葉遣いのことですか?」
P「うん、まあそんなとこだ」
千早「どうしてもPさんが嫌なら努力してみます」
P「どうしても嫌だってわけじゃ…」
12 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:45:09.81 ID:AJLbKdDa0
千早「そうですか…
あの私思っていることがあるんですけど
言っていいですか?」
P「ああ、なんだ?」
千早「私は人との距離に言葉づかいは関係ないと思うんです
Pさんとどれだけ一緒の時間を過ごしても
私にはこんな言葉遣いが一番あっていると思います
Pさんがこの言葉遣いに壁を感じるっていうなら
私は努力します
私にとって一番大切な人に
そんな事で嫌われたくありませんから」
俺が千早のプロデューサーをやっている頃
千早のイメージと言ったら
年齢以上に大人びているクールな歌姫で近づきがたいものだった
14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 00:45:31.35 ID:AJLbKdDa0
P「ごめん、千早
今の言葉で俺がどんなにくだらないこと
気にしてるかってわかったよ」
千早「じゃあこのままでもいいんですか?」
でも今、俺の前にいる千早はこんなに暖かい
P「ああ、ごめんな変なこと言って」
千早「そ、そんな謝らないでください!」
P「うん、早く帰ろう、お腹すいたよ」
そっと俺は千早の手を握る
千早「はい、私もお腹がすきました」
その手を千早も強く握り返してくれた
千早の言う通り人との距離に
言葉づかいなんて関係ないのかもな
だってこんなに近くに
一番大切な人がいてくれる
終わり
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BEFORE 千早「にゃおー」
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さっき千早のギャグSS読んだところだからギャップがひでぇw