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2013 05/11

小梅「白坂小梅のラジオ百物語」 第十夜



120VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:22:23.72 ID:SMKUeA3Wo


第十夜 電話ボックス


小梅「さて、今日もアイドル百物語のお時間、です。……い、言えた」
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茄子「楽しみですね♪」
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ほたる「今日はどんな感じですか?」
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小梅「ええと……今日は、比較的オーソドックス……かも」

茄子「ほほう」

ほたる「他にもよく聞く……というような?」

小梅「……ちょっと違う? でも、きっかけはよくある……かな?」

茄子「ああ、導入が同じでも……っていうお話は、物語でもいろいろとありますね」

小梅「う、うん。特にホラーものは……最初のきっかけはパターン化されてたり……する」

ほたる「……行っちゃいけない場所に行ってしまったり……。壊してはいけないものを壊したり……」

小梅「うん、うん」

茄子「今回は、どんなものなのでしょうねぇ。さて、それで、どなたのところへ?」

小梅「今日は……工藤忍さん」

ほたる「……それでは、どうぞ……お聞きください」




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121VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:22:52.29 ID:SMKUeA3Wo


工藤忍(16)
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○一言質問
小梅「一番嫌な死に方は……どんなの?」
忍「雪下ろしで落ちてきた雪の塊に巻き込まれて圧死かなあ。だって、下手したら次の春まで見つからないよ?」




122VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:23:49.88 ID:SMKUeA3Wo


 こんにちは、小梅ちゃん。

 今日は怪談だったね。

 怪談って、アイドルとは相容れないような気がしてたけど、ラジオ聞いてると、案外悪くないなって思えてきたよ。
 よく考えたら、昔から、芸能人の怪談話ってそれなりに聞くもんね。

 うん。そうだね。
 アイドルだからこそ面白いってのもあるんだろうね。

 じゃあ、アタシの話にいこっか。

 これはね、肝試しの話。
 まあ、定番だけど、聞いてみてよ。

 アタシは、青森から出てきてるんだけど、まあ、たまには帰るんだ。

 最初の頃はね、意地になって帰ろうとしなかったけど……。
 ああ、いや、それはいいか。

 ともかく、お盆の頃にも、少しだけ帰ってたの。
 ほんと、顔出すくらいだけどさ。

 そうなると、やっぱり地元の友達とも久しぶりに顔をあわすわけで、遊びに行きたいわけだけど……。

 そのときは、ちょっとスケジュールがきつくてさ。
 昼間に空いてる日がなかったんだよね。

 それで、友達たちが、どうせ夜中に出て来るなら、肝試しやろうよって話をしてきて。




123VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:24:35.32 ID:SMKUeA3Wo


 夏だし、そこまで遅い時間じゃないからってOKしたんだ。
 肝試しって言っても、慣れてる場所での話だったし。

 場所はとある神社。

 別に放棄されてるってわけでもなくて、手入れはされてるとこ。
 でも、神主さんとかは見たことないかな?

 地元だから、よく知ってるし、怖いとかってのもあんまりなかった。
 結局の所は、夜中にみんなで出かけて、わいわいやるのが目的だったしね。

 それで、みんなでその神社の近くまで行ってね。
 肝試しに挑戦することになったんだ。

 一人一人、参道を通って、石段を登って、神社の鳥居をくぐって戻ってくるって、それだけなんだけどさ。

 みんながキャーキャー言い合いながら行っては帰ってきて……最後に私の番。
 町中じゃなくて、周りに灯りがほとんどないもんだから、それなりには雰囲気出てたかな。

 唯一の灯りは、普通の道から参道に折れ曲がるその角に立った電話ボックスについてる蛍光灯だけ。




124VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:25:28.12 ID:SMKUeA3Wo


 ただ……ね。

 その電話ボックスに人がいたんだよね。

 長い髪の女の人。
 白いワンピースでさ、受話器を持って顔をうつむけてるものだから、髪に隠れて顔が見えない。

 正直、不気味だった。

 でも、肝試しとか言って怖がってるのはこっちだもん。

 普通にそのあたりに住んでる人だっているんだよね。
 そう考えたら、迷惑かけちゃいけないなと思えてきて、あんまりそっちを見ずに進んでいったんだ。

 でも、なんとなく、こう……。

 えっとさ、小梅ちゃんもアイドルだったらわかると思うけど、アタシたちって、この仕事始めてから、人の視線ってわかるようになってない?

 わかる?
 そうでしょ?

 やっぱり人に見られ慣れてる仕事だからか、感じちゃうんだよね。




125VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:26:17.35 ID:SMKUeA3Wo


 そのときもそうだった。

 うつむいて髪で隠れてるはずなのに、なんか……膚にまとわりつくような視線が、ずーっと追いかけてくる。
 そんな、気がしたんだ。

 アタシはそれを振り払うように早足になって、参道を進んで……神社までたどり着いたの。

 神社は、特に変わったこともなかったよ。
 もうその頃には夜の暗さにも慣れて、あたりもだいぶわかってたし。

 ああ、懐かしいなあ、昔、かくれんぼしたよなあとか思ったりして。

 ただ、問題は戻る時だよね。
 どうしても電話ボックスが目に入るもん。

 そっちのほうに向かうんだし、唯一の人工の灯りだし。

 神社にいる間にあの女の人いなくなってないかなー、ってちょっと期待してたけど、だめだったよ。

 うん、いたよ。

 相変わらず、受話器を持って、うつむいてた……と思う。

 っていうのはね、なるべく見ないようにしてたの。

 こう、見てはいるんだけど、灯りをぼんやりと見てるみたいな、焦点の外し方?
 こう、なんとなしに広い範囲を見るみたいなやり方で、見てた。




126VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:26:57.85 ID:SMKUeA3Wo


 あとね……ねっとりと粘つくような視線も感じたけど、あっちも警戒してるんだろうって思うようにしたんだ。

 だって、夜中の女の子の一人歩きだもん。
 不審げに見られてもおかしくないよね?

 女の人は動くこともなく……これは電話ボックスの中だから当たり前だけど……立ってたよ。

 そうして、特に何事もなく、アタシは友達のもとに戻った。

 電話ボックスの横を通り過ぎる時、女の人が顔を少しあげて……口元が見えたような気がするけど、
そっちをしっかり見たりはしなかったから、定かじゃないかな。

 うん、きっと……。
 笑ってたなんてのは、アタシの妄想。

 それで、合流したあとはみんなで騒ぎながら帰って、肝試しは終わり。




127VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:27:44.44 ID:SMKUeA3Wo


 ただ、さ。

 翌日、東京に戻るって時に見送りに来てくれてた子たちと話をしたんだ。
 うん、前日の肝試しの話。そこには来てなかった子もいたしね。

 昨日は不気味だったよー、あの人どこの人かなー、なんて感じで。

 そうしたら、その友達たちがおかしなこと言うんだ。


 電話ボックスなんかあるはずないって。


 肝試しに来た子は、こう言うの。
 電話ボックスもなくなって、灯りが全然ないから、肝試しに使ったんだって。

 来てなかった子も言うの。
 そこにはもう電話ボックスはないはずだって。

 私が東京に出てる間に電話ボックス、撤去されちゃってたんだって。

 じゃあ、あれは、なんだったのかなあ……。




128VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:28:27.06 ID:SMKUeA3Wo


ほたる「……これは……」

茄子「肝試しはたしかにありがちですが、幽霊を見たというのでもなく、呪われたというのでもない。不思議なお話ですね」

小梅「う、うん。でも……あるはずのないもの……を見るっていうのは、たまに、ある」

ほたる「女の人はともかく、電話ボックスまで……ですか」

小梅「もの……なにかの建物とかも、幽霊みたいになったり……すること、ある」

茄子「その場所に残るのは人などの生き物だけではないと」

ほたる「場所そのものの記憶……とかでしょうか?」

茄子「それもロマンチックですね」

ほたる「怖い、ですけど……」

小梅「もしくは……時空間の乱れ、とか」

ほたる「一時的に昔に……?」

茄子「それはなかなか面白い説ですね。時と空間の乱れと言えば、不思議な話がいろいろと……」


 第十夜 終




129VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] :2013/05/02(木) 19:29:12.93 ID:SMKUeA3Wo


本日は以上です。
携帯電話が増えて電話ボックスの採算が取れないのも理解できますが、減りすぎるのも困りますよね。




130VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] :2013/05/02(木) 19:32:11.50 ID:c9aUNE+c0



夜の電話ボックスってちょっと不気味




131VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] :2013/05/02(木) 19:35:25.86 ID:btJFbISio


おっつおっつ

近くを通る際に中が目につくのも怖いし、
中で電話中に周りが見えるのも怖い

でも電話ボックスって本当に見なくなったなー




132VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] :2013/05/03(金) 01:09:33.35 ID:TAtE8dCIo


駅前とか行けばまだあるとこにはあるけどね
ただ真夜中に髪の長い女性とか居たら二度とその電話ボックスは使えなくなりそう




133VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage] :2013/05/03(金) 06:24:53.37 ID:5jEqt8uxo


おつおつ。

だいぶ前だが通ってた小学校そばにあった電話ボックスもいつの間にかなくなってたなぁ。
まぁ、地形的関係上子供でも電線に手が届くって配置だったから当然ではあったけど。



転載元:小梅「白坂小梅のラジオ百物語」 
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365945798/

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電話ボックスが絶妙に残ってるのはNTTド○モが電波塔にしてるんで
その立地無視出来る利用価値から街中では残ってるけど、田舎は専ら電波塔が主力だな。

あとこの話。バイクで走る首無しライダーが居るなら
電話ボックスとセットな霊が居ても不思議じゃ無いなw
[ 2013/05/11 02:09 ] [ 編集 ]
十三夜で一区切り(第一シーズン終わり)だからな。
第二シーズンまではちょっと間があくんじゃないか。

ないはずのところに電話ボックスと髪の長い女が現れたら、腰抜かすな。
[ 2013/05/11 07:55 ] [ 編集 ]
暗いところはそれだけで進めなくなるなー
先がわからないからこわいっていうのは死や好奇心に通じる人間の根源的な恐怖じゃないかな
[ 2013/05/11 17:31 ] [ 編集 ]
実際、雪の下に埋もれてたら、溶け出すまでわからないんだろうか。
[ 2013/05/11 18:05 ] [ 編集 ]
※20151
人間は暗闇に目が利かないのに夜行性動物は人より見えるのもあるだろうな
それに猛獣とか何もいなくても見えなくて踏み外して滑落死とかも有り得るし
※20155
人やったら流石に捜索するけど例えば納屋に立てかけてた一輪車だとか、
余程使う物という訳でない程度だったら雪解けまで放置が多いらしいで面倒だから
[ 2013/05/11 21:25 ] [ 編集 ]
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