2013
02/17
日
1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 12:21:51.67 ID:EvX0R0AP0
P(どうも、プロデューサーです。今、ユニットを担当しています)
P(全員非常に実力が高く、苦労はしていないです。でも……)
のあ「………」
雪美「………」
蘭子「ク、ククク……」
P(アイドル達が怖いです)
高峯のあ(24)

佐城雪美(10)

神崎蘭子(14)

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9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 12:27:02.56 ID:EvX0R0AP0
P「あ、あの」
のあ「………どうしたの?」
雪美「……何……?」
蘭子「ククク、如何した?」
P「次の撮影があるので移動を……しようと思うんですけれど……」
のあ「そう………移ろう場所は、まるで心のようね……」
雪美「………わかった……」
蘭子「フッ……よかろう。この私を導いてみせるがいい」
P「……は、はい」
10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 12:33:33.38 ID:EvX0R0AP0
のあ「………」
P「ど、どうしたんですか?」
のあ「……場所は移ろう。心もそうでしょうね……でも、変わらないものもあるかもしれない」
P「は、はぁ」
のあ「…………確かなものなど、ないかもしれないけれど。あなたはそれを感じさせるわ」
P「……えっと、ありがとうございます……?」
雪美「…………」
P「ど、どうしたのかな?」
雪美「………大丈夫……変わらない………ずっと……」
P「う、うん……そっかぁ、そうだね……?」
11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 12:37:55.95 ID:EvX0R0AP0
蘭子「ククク……」
P「神崎さんも、いきましょう……ね?」
蘭子「フフ、いいだろう。導き手よ、我が手を取りたまえ!」
P「手をって……そういわれても……こうですか?」スッ
蘭子「お、愚か者めっ! ほ、ほんとに……もうっ」
P「え、あ……ちょっと」
のあ「…………」
雪美「…………」
P「あの、2人とも……?」
のあ「………伝わる熱は、本当に体のものだけなのかしら」
雪美「………繋がる………1人じゃない……」
P「な、なんで両手を……?」
のあ「…………いきましょう」
雪美「……うん………」
P(わ、わからない……よくわからない次元で会話してて怖い……)
14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 12:49:47.73 ID:EvX0R0AP0
P(でも本当に、3人とも実力も人気も高いんだよなぁ……持ってきた仕事は完璧にこなしてくれるし……)
蘭子『フフ……導き手の求めるものが即ち私たちの目指すものとなるのよ……』
のあ『私の空白は………貴方が埋める……貴方に足りぬ力は………私が授ける……私たちの関係はそういうもの………覚えておいて』
雪美『…………魂……繋がってる………知ってる……信じてる……』
P(………決意表明の時はこんな感じのことを言われた気がする。わからないです、怖いです)
雪美「………どうしたの………?」
P「あ、いや。少し考え事を……」
のあ「……あなたの悩みは私の悩み………そうでしょう?」
P「そ、そうなんですか……?」
雪美「…………そう……」
P「そうなんですか……」
17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 13:04:33.89 ID:8cIWrr1d0
この面子だと蘭子ちゃんが心労で倒れてまう
18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 13:09:57.26 ID:EvX0R0AP0
P「えっと……些細な悩みなので特に問題は……」
のあ「……それを決めるのはあなたではない。他者の視点でこそ見える真実もある」
P「は?」
雪美「………教えて……」
P「ま、まぁ悩みって言っても……その……」
蘭子「……永劫たる空虚……」
P「あ、神崎さん。すみません待たせちゃいましたよ……ね……?」
雪美「…………ダメ……」
P「あ、あの……?」
のあ「消えないものは……絆で十分。そうでしょう?」
蘭子「……?」
P「え、えっと……ちょっと悩み相談をしててですね……」
蘭子「……導きたる光よ! 我が元へと捧げるがいい!」
P「……?」
19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 13:17:32.22 ID:EvX0R0AP0
雪美「………相談……して……?」
P「……あ、相談しろって言ってくれてるんです……か」
蘭子「如何にも。ククッ……児戯にも等しい」
のあ「…………言いなさい。さぁ……」
P(……流石にあなたたちが怖いです。なんていうのも……だけど……)
蘭子「さぁ……」
雪美「……………」ジー
のあ「……語らなければ伝わらないものもあるわ」
P(ごまかせる雰囲気でもない……どうしよう……)
21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 13:23:54.66 ID:YXTqezxTO
のあさんこんな人だったっけ…
23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 13:33:43.12 ID:EvX0R0AP0
P「え、えーっと……」
雪美「…………」
P「その、みなさんときちんとしたコミュニケーションがとれてないなぁ、と思ってですね……」
のあ「…………」
P「もっと仲良くなれるようになりたいなぁ、なんて……はは……」
蘭子「……禁断の園へと踏み込むか……!」
P「は、はい?」
雪美「………わかった……」
P「………うん……?」
のあ「そうね……いいわ」
P「……?」
26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 13:47:22.39 ID:EvX0R0AP0
――――
――
P(どうも、プロデューサーです)
P(本日はオフです。オフなんですけど……)
雪美「………遊園地……」
蘭子「あぁ、魂の調べが高鳴る!」
のあ「………どうしたの?」
P(なぜか担当アイドルと一緒に遊園地に来てます)
29 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:06:07.13 ID:EvX0R0AP0
P「……なんで?」
のあ「あなたが望んだことよ」
P「そうでしたっけ……」
雪美「………メリーゴーランド……」
蘭子「ククク……」
P「……そうでしたっけ?」
のあ「お互いを深く知ることはこれから先も生きるでしょう?」
P「そうですけれど……」
雪美「………いこう……」
蘭子「フハハハ! 白馬すら黒く染めてくれよう!」
P「あっ、こら2人とも!」
32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:13:37.19 ID:EvX0R0AP0
P「……流石に、いい年した男がメリーゴーランドに乗るのはちょっと……」
蘭子「むぅ……それでも王たる器か!」
雪美「………王子様……?」
P「ははは……ほら、こっちで見てますから。ね?」
蘭子「……仕方なし。往くぞ、寡黙たる幻想者よ!」
雪美「………うん……」
P「……はは、結構子供らしいところもあるんだなぁ」
のあ「そうね」
P「うわぁっ!?」
35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:20:39.39 ID:EvX0R0AP0
P「あ、あの……?」
のあ「………あなたが、私たちを知ることを望むように。私もあなたのことを知りたいと思う」
P「はい?」
のあ「……あの2人は、いい子よ。雪美も蘭子も照れているだけ」
P「……照れてるだけで、あんな……」
のあ「それも若さでしょう……フッ、らしくないわ。私がこんなに他人を気に掛けるなんてね」
P「……そうなんですか?」
のあ「………でも、起こりうることしか起こらない。この世には必然しか存在しないでしょう」
P「はい?」
のあ「つまりは、そういうこと………あとは考えなさい」
P「………わかり、ました……」
37 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:28:53.41 ID:EvX0R0AP0
雪美「…………」フリフリ
蘭子「フハハハ、さぁ、我が姿を焼き付けよ!」
P(……あの2人、楽しそうだな……そうだよな、まだあの2人は子供なんだし……)
P「……って高峯さんは……あれ? いない?」
P「探しに……ってあの2人をほうっておくわけには……」
P「……すぐに戻ってくる、かな……?」
雪美「………たのしい……」
蘭子「中々の余興だったわ」
P「うん、おかえりなさい……楽しかった?」
雪美「………次は……あなたも……」
蘭子「さぁ、ともに舞おう。宴よ……!」
P「へ? ちょ、ちょっと高峯さんがまだ……」
のあ「私が、何?」
P「ひゃぁっ!?」
39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:33:30.52 ID:EvX0R0AP0
のあ「………滑稽ね。それほどまでに驚くこと?」
P「い、いつ戻ってきたんですか……?」
のあ「2人とも、ドリンクよ……少し買ってきただけ。これもまた私……」
P「は、はぁ……」
雪美「………ありがとう……」
蘭子「フフッ、恩に着るぞ……」
P「って、言ってくれれば俺が買ってきたのに。1人でいかなくてもよかったんじゃないですか?」
のあ「……そうね。でも、1人でできることは1人で……それでいい。あなたが必要なのはそこじゃない」
P「は、はぁ……」
のあ「次は……あれね……」
雪美「………じぇっと……こーすたー……?」
蘭子「……ふ、ははは……たやすいことよ……」
43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:41:43.89 ID:EvX0R0AP0
P「でも身長制限は……130センチか」
雪美「………乗れる……」
蘭子「……た、たやすい……」
P(……神崎さん、さっきから顔がひきつってるけど……大丈夫かな……?)
のあ「………雪美。乗るのなら、隣にしなさい……傍なら、届くでしょう」
雪美「………うん……」
P「え? ちょっと、高峯さんは……」
のあ「蘭子と話があるわ。2人でいきなさい」
蘭子「ぇ? あっ……フッ、致し方なし。導かれよう、聖邪の魔眼の持ち主よ!」
のあ「…………」
蘭子「……う、はい……」
P「わ、わかりました。それじゃあいきましょうか……・」
雪美「………うん……」
45 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:48:34.30 ID:EvX0R0AP0
P(……ジェットコースターなんていつぶりかな……)
雪美「………手……」
P「え? あぁ、はい」
雪美「………あたたかい……繋がり……」
P「……」
雪美「……障害………超えられる……きっと……」
ぎゅっ…
P「……怖いなら、やめておいたほうがいいんじゃないかな……?」
雪美「………平気……一緒だから………」
P(……ひょっとして、この子は……ただ、口下手なだけだったんじゃないか……?)
47 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 14:56:02.85 ID:EvX0R0AP0
P「……佐城さん」
雪美「…………違う……呼ぶなら………名前……」
P「雪美さん?」
雪美「………呼び捨て。名前は……つながり……のあが言ってた……」
P「……じゃあ、雪美。大丈夫?」
雪美「…………怖くない……いっしょ……」
P「そっか。うん……そろそろ動くよ」
雪美「……うん………」
P(はは、そうか……だってまだ10歳だもんな。なんで怖がっちゃって……)
ガタン ガタン ガタン ガタン ガタン
P「……あ、よく考えたら絶叫マシンにがてぇぇええええああああああああっ!」
雪美「……きゃぁー……………」
48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:01:13.29 ID:EvX0R0AP0
P「………」
雪美「……楽しかった……」キラキラ
P「よ、よかったです……」
雪美「………もういっかい……」
P「え? そ、それはその……」
のあ「………無数の中から1つを選ぶ。それだけに夢中になるのも悪くないわ」
P「あ、高峯さん」
のあ「でも、それだけじゃ……退屈でしょう?」
雪美「………そう……」
のあ「……いい子ね」
P「……え、えーっと……?」
蘭子「次に向かうは納涼たる暗黒の館! さぁ、蹴散らそうぞ!」
P「か、神崎さん……?」
51 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:11:02.06 ID:EvX0R0AP0
P(暗黒の館って……お化け屋敷か……あれ?)
蘭子「フハハハ、交霊の術もまた我が手中よ……」
P「あの、震えてますけど」
蘭子「これは、魔のモノへと対抗する結界。ククク、解すことは容易くないか」
P「……そうなんですか……」
蘭子「そうだ。フッ、瞳の持ち主ではないそなたには不可能か?」
P「……えーっと、大丈夫ですよ。怖くないです」
蘭子「ならばよしだ……さぁ、往くぞ!」
雪美「………おばけ……ひゅー、どろどろ………」
P「あぁ、雪美もほら……」
雪美「……うん………」
53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:21:30.35 ID:EvX0R0AP0
P(お化け屋敷か……結構凝ってるけど……)
ガタンッ!
蘭子「ひゃぁっ……あ、ふ、ふはは。このていどか、ふ、ふはははー」
雪美「……………」キュッ
P(この2人が結構怖がってるのを見たら、平気だなぁ)
蘭子「フッ……ハハハ、たやすっ」
ガタガタガタッ
蘭子「はっ、あぅぅぅ………」
雪美「………蘭子…………大丈夫………私がいる………」
蘭子「……お、おぉ……恩に着る……!」
P(……神崎さんも、かわいらしいなぁ……)
57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:33:43.18 ID:EvX0R0AP0
P「……ん?」
蘭子「ど、如何したというのだ!」
P「いや、そういえば高峰さんは………」
のあ「ばあ」
蘭子「きゃぁぁっ!?」
雪美「……!」
P「な、何をしてるんですか……びっくりしたぁ……
のあ「………ほんの戯れ。霊がいたとしてもそれは思う人の心の中……私はそう思うわ」
P「は、はい?」
蘭子「……うぅぅ……いじわる……」
P「え?」
蘭子「はっ!? あ……フン、この程度で我が瞳を欺けると思わぬことだな!」
のあ「腰が抜けているでしょう? 手を借りなさい」
蘭子「………はい……」
P「え? た、高峯さんちょっと……!」
61 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:40:33.78 ID:EvX0R0AP0
P「……神崎さん、立てる?」
蘭子「……我が翼は折れ、堕天した……」
P「……えっと……?」
雪美「………立てない……」
P「……そういう意味なのかな?」
蘭子「………い、如何にも」
P「どうしようかな……高峯さん、先にいっちゃったから両側を支えることもできないし……」
雪美「………ひらめいた……」
P「どうしたんだ? 雪美……」
雪美「………めいあん……」
64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:46:19.28 ID:EvX0R0AP0
P「………」
蘭子「……」
雪美「……おんぶ………」
P「あの、神崎さん? 嫌ならほら、係員の人とか呼ぶから……」
蘭子「よ、よい……我が身を預けるは信ずるに値するもののみよ……」
P「……今のはなんとなくわかった。ありがとう」
蘭子「………」
P「まぁ、ゆっくりいこう。大丈夫そうだったら言ってね」
蘭子「……うむ」
雪美「……おばけ………」
66 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 15:52:13.09 ID:EvX0R0AP0
P「……雪美は大丈夫か?」
雪美「………平気……あなたがいる………」
蘭子「あ……」
P「あ、神崎さん? どうしたの……?」
蘭子「そ、そなたに……我が真名を呼ぶことを………」
P「……しんめ……?」
蘭子「……わ、わたしも、なまえで、いいです……」
P「え?」
蘭子「………」
P「……えっと、蘭子……?」
蘭子「……フフ。それでよいのだ。さぁ進め、下僕よ!」
P「し、しもべってひどいなぁ」
雪美「………すすめ……しもべ……」
P「ゆ、雪美まで!?」
73 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:00:55.92 ID:EvX0R0AP0
ヒュルルルル……
蘭子「ひゃぁっ!?」
ザプンッ ザバーッ!
蘭子「ひぅぅぅ……」
ドロドロドロドロ……ヌゥッ
蘭子「やぁぁ……も、やだ……グスッ……」
P(さ、さっきから背中の蘭子がどんどん泣きそうに……というか、泣いてないか……!?)
P「あぁ、やっと出口が見えた……!」
蘭子「ほ、ほんと……?」
P「あぁ、ほら……」
蘭子「……グスッ……ふ、ふはは! この程度の道で我が覇道はやまぬ!」
雪美「………楽しかった……」
P「あはは、そうだ――」
のあ「ばぁっ」
76 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:07:58.17 ID:EvX0R0AP0
P「う、わぁっ!?」
のあ「遅かったのね。楽しめたかしら」
P「た、高峯さん……驚かせないでくださいよ……」
のあ「これは待った分。期待というのは、時間と共に膨らむものよ」
P「いや、でも……あ、そうだ蘭子……」
蘭子「……もう、やだぁ……グスッ……」
P「ら、蘭子?」
のあ「…………」
雪美「……よしよし………」
蘭子「うっ……ん……」ポロポロ
77 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:08:29.94 ID:RSwa8sDe0
うっひょおおお蘭子かわいいぞおおおお
78 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:08:45.56 ID:uFRktlwf0
クソ・・・かわいいな・・・
81 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:21:58.45 ID:EvX0R0AP0
のあ「………迂闊ね」
P「ちょっと、高峯さん! 何を――」
のあ「ごめんなさい。距離というものは近いようで、遠いものだったわ」
蘭子「……ふぇ?」
のあ「あなたの涙は私のせいよ。好きにしなさい」
P「え? な、なにしてるんですか」
のあ「ケジメよ……私が泣かせてしまった。ここまでするつもりではなかったのだけれど」
蘭子「……ふ、ふん……この、ていど……なんともないわ……」
のあ「感情を出すときは小出しよりも一気によ……ごめんなさい」
蘭子「……恐れは、わが……ううん」
蘭子「……こわ、かった……です。おこりました……」
のあ「……えぇ、少し世話がすぎたようね……」
蘭子「………でも、このまま……ちょっと、いれば……へいき……かも」
ギュッ むにっ
P(……いかん、立ち止まった状態でこんな強くもたれかかられたら……! というか、普通にしゃべって……!?)
85 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:32:17.64 ID:EvX0R0AP0
蘭子「フハハハ! さぁ、我が魔力は既に満ちた!」
雪美「………ふっかつ……」
のあ「……あなたにも世話をかけたわ。楽しむというのは難しいわね」
P「え? いや、まぁ……おんぶしただけだし、蘭子が嫌がっていないなら別にかまいませんけれど……」
蘭子「さぁ、往くぞ下僕よ!」
P「……いいのかな?」
のあ「望まぬことを強いるのは、容易くない……当然のことよ」
P「は、はい」
蘭子「次なる運命はいずこへ揺蕩う!」
雪美「………あっち……」
P「あ、あぁひっぱらないで! 2人とも落ち着いて……」
88 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:45:09.24 ID:EvX0R0AP0
P「コーヒーカップ……」
雪美「……ぐるぐる………たのしい……」
蘭子「ふ、ははは……」
P「蘭子、大丈夫か?」
のあ「………」
蘭子「……すまぬぅ……」
P「……瞳の持ち主でも目が回るんだなぁ」
雪美「……へーき………」
P「雪美はすごいんだなぁ」
雪美「………ぶい」
91 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 16:52:33.30 ID:EvX0R0AP0
P(蘭子も、雪美も……こっちが勝手に怖がってただけで……いい子だったな)
P(……だけど……)
のあ「…………」
P(高峯さんだけは読めない……気を使ってくれているのはわかるけど、距離が近いようで遠い……)
雪美「………観覧車……」
蘭子「遊覧たる回転塔……フハハ、よかろう! 往くぞ!」
P「あ……2人とも、ちょっといいかな」
雪美「………なに……?」
蘭子「フッ、如何なる出来事も我が前には些事に等しい!」
P「……実は……」
93 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:01:40.45 ID:EvX0R0AP0
のあ「………観覧車ね。回る世界は……まるで縮図のよう。堂々巡り……」
雪美「………」
蘭子「………」
P「さ、乗りましょうか」
のあ「えぇ、じゃあ私は……」
P「……」
ガチャンッ
のあ「………? あなた、何をしているの……あの子たちは」
P「1週目は2人ずつに分かれよう、って相談をしたんです」
のあ「………どういう意味かしら」
P「高峯さんと、話がしたくて。こうしないと逃げられてしまいそうだったから」
95 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:18:15.80 ID:EvX0R0AP0
のあ「………そう」
P「高峯さん。今日はいろいろと助かりました」
のあ「私は何もしていないわ。ただの偶然……いえ、あなたのための必然よ」
P「いいえ。助けてくれてたことぐらいわかりますよ……神崎さんのフォローについても」
のあ「あの子は……まるで月ね。見せているのは常に同じ面………本質は裏にあるのに」
P「話してみると、結構ふつうな女の子で驚きました」
のあ「………そう」
P「まぁ、その……何を話しているかはだいたいしかわかりませんけど」
のあ「人と人が本当に分かり合う……たやすくはないでしょうね。あなたも、私を知らない」
P「でも、知りたいです。助けてくれた……のあさんのこと」
のあ「………」
98 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:28:10.78 ID:EvX0R0AP0
のあ「……自分を語る術なんて知らないわ」
P「……それでも知りたいです」
のあ「そう……私すら知らない私を、あなたが見つけるというの?」
P「……はい。見つけます。のあさんは、素敵な人だと思うから」
のあ「面白いわ………ふふっ、ならば証明しなさい。私たちの隣に立つにふさわしいのは自分だと」
P「はいっ。これからはもっと、3人それぞれに合った仕事をとってきて見せます」
のあ「そう………なら、待つわ。あなたが照らすその面が美しいと信じて、ね」
P「どんな仕事だってのあさんなら、こなしちゃいそうですけれど……」
のあ「……起こりうることしか、起こらないわ。私ができるのは、私にできることだけよ」
P「……?」
のあ「フッ……いいわ。あなたはそんなところも含めてあなたなんでしょう」
99 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:35:05.56 ID:EvX0R0AP0
P「……」
のあ「……悪くない気分ね。空へ近づくというのは………星に手が届くよう」
P「観覧車は、真上が見えませんけどね……」
のあ「見えるもの……そうね。見えるものだけが真実とは限らないかもしれない」
P「え?」
のあ「…………」
P「あ、あの……近い……」
のあ「……がおっ」
P「わぁっ!?」
のあ「冗談よ………こういう趣向もありでしょう?」
P(……キ、キスされるかと思った)
のあ「……そういう方がお好み?」
P「え?」
101 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:38:42.48 ID:EvX0R0AP0
ゴウン ゴウン ゴウン……
P「あ、もう下につきますよ」
のあ「……」
P「のあさん……?」
のあ「……あなたから、名前を呼んだ……そのご褒美よ」
チュッ
P「は?」
のあ「……耳。意味は調べなさい」
P「……え、いや、えっと……」
のあ「……次は4人ね。それもまた、悪くない……」
P「の、のあさんちょっと!?」
103 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:40:30.32 ID:lCo8y1Sd0
oh・・・
104 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:40:54.18 ID:RQnNbxOo0
これはゴーですよ
109 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:46:26.67 ID:EvX0R0AP0
P(結局、そのあとはのあさんが目を合わせてくれなくなって……)
P(……遊園地、楽しかったな。久しぶりだったけど……3人とも、仲良くなれたし……)
雪美「………」
P「あ、どうしたの?」
雪美「…………ずるい……」
P「え?」
蘭子「わ、我が瞳を誤魔化すことはできぬ!」
P「な、なんのこと……?」
雪美「……ちゅー……」
P「な……い、いやあれは……」
のあ「…………」
P「の、のあさん!」
のあ「………導くのなら、すべての上に立つ器も必要ね」
P「は、はいっ?」
蘭子「おのれ……! 時の流れがこうも残酷とはな……!」
110 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 17:53:25.55 ID:EvX0R0AP0
P「ら、蘭子……?」
蘭子「我が仮のヨリシロがこのような呪縛になろうとは……ぐぅぅ……」
雪美「………ちゅー」
チュッ
P「ちょ、ちょっと雪美! やめなさい!」
雪美「………ぶい」
P「ぶいじゃなくて……」
蘭子「……むぅ……」
P「のあさんも何か言ってください、ね?」
のあ「………あなたにはあるかしら……? 清濁併せのむだけの、器が」
P「うつわって……」
のあ「ふふっ、今日は帰りましょう」
蘭子「………いいもんっ」
のあ「……瞳を名乗るなら、もっと思慮深くなるべきね」
蘭子「……あぅぅ」
123 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:00:52.73 ID:EvX0R0AP0
P(拝啓、父上様。私は元気です)
P(担当アイドルが怖いと相談をしましたね。今ではすっかり仲良くなりました)
P(彼女たちに合う仕事を、話し合って決めて。プロデュース業はとても楽しいです。ですが――)

蘭子「フハハハ! さぁ、今こそ契約の時!」
P「け、契約ってどうやるのかな?」
蘭子「……せ、接触により互いのアルマの波動を同調させ……」
P「同調って……手を握るとかでいいのかな」
蘭子「……えへへ」
P「あ、あはは……」
124 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:01:30.66 ID:QqSH5HaR0
(カワイイ)
125 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:02:58.99 ID:EvX0R0AP0

P「………えっと、雪美?」
雪美「………?」
P「なんで、膝の上に座るのかな……?」
雪美「………気持ちいい……から……?」
P「そっかぁ……うん、もう少しあとでやってあげるから……」
雪美「…………座るの、気持ちいい………あなたも……する……?」
P「え?」
雪美「………かむひあー……」ポンポン
P「……」
126 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:03:49.50 ID:KfEsIaBs0
なんだこの天使は
127 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:04:28.16 ID:DraIdv600
ゆきみんに乗りたいです
129 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:09:55.19 ID:EvX0R0AP0

P「……その、のあさん。確かに仕事は持ってきましたけれど、私服にすることは……」
のあ「……………にゃん」
P「にゃ、にゃん?」
のあ「……服は外観を印象付け………私を社会の一部として位置づける」
P「は、はぁ……」
のあ「つまり、望む姿になれば望む心へと周りが変えるものよ」
P「そ、そうなんですか……」
のあ「………感じなさい。私の熱を」
P「ちょっ、だから近いですってば!」
P(拝啓、母上様)
P(アイドルたちは可愛いですが、可愛いが故につらいです)
P(……耐えられる子に産んでくださってありがとうございます。それでも――)
P(担当アイドルたちのアピールが怖いです)
132 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:12:35.91 ID:EvX0R0AP0
おわり
のあさん結構デレデレで可愛い人
そしてそんなのあさんがリミテッドガチャで入手可能です!
今なら10回に限定アイドル確定チケット1回、スタミナドリンク13個付きで3000モバコイン!
保守支援ありがとうございました
133 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:12:41.04 ID:prP2fF9SO
アピールと気付いてるってことは鈍感Pではないんだな
耳キスまでされて気付かないってのもおかしいが
134 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:13:39.70 ID:hQHytuFD0
おっつし☆
よーしちょっと回してくる!
135 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:14:37.40 ID:RSwa8sDe0
乙
俺無課金兵なので
136 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:16:11.21 ID:NJc0TBbF0
なんという販促SSスレ…
これは回さざるをえない
137 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/17(日) 18:16:51.90 ID:EQJylLpW0
これは悪逆非道なちひろの手先
引用元:モバP「担当アイドルが怖いです」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1361071311/
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1361071311/
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▼返信コメ
>奈緒「サンキュ…………ぐおっ!? これHOTかよォ!?」
身に覚えがありすぎて吹いた
冷たいのと比べてももう一段ギアが上の甘さ、というか甘ったるさ
身に覚えがありすぎて吹いた
冷たいのと比べてももう一段ギアが上の甘さ、というか甘ったるさ
[ 2013/03/25 01:28 ]
[ 編集 ]
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ニヤニヤしながら読んじまったw
はあ…メイドのあさんお迎えしたい…